9 / 60
「そういう態には、なっているだろう」
しおりを挟む
放っておけば寝転びそうな気配の弟に、宗明は柔らかく目を細める。
「そうそう。新しく人を、家族ごと迎えたらしいな」
宗明の目が揺れる。それに気付いた成明が、ずいと顔を寄せてきた。
「ずいぶんと、美しい娘だそうじゃないか」
「佳枝と、変わらないほどだ」
ふうんと探るような成明の視線が、好色そうに濡れる。
「しばらくは、誰も召し抱えないと言ったそうだな」
「あまり人が多くなり、諍いが起こっても仕方がないからな」
「女色に溺れる生活をすると、言っていたのにか」
「そういう態には、なっているだろう」
半眼で、意味ありげな笑みを浮かべる成明にたじろぐ。
「弟の方には会ったが、なるほど、あの姉ならば相当の美しさだろうな」
「会ったのか。いつ」
「案内をしてくれたぞ。春吉と言ったか。あれならば欲しいと、生唾を飲む従者が居た」
からからと笑った成明が、兄の目の鋭さに笑いを止める。
「――――兄上」
「うん?」
「男ならば子を成さぬから、その部分では権力争いの道具に使われるなどという心配も無用だな」
「そうそう。新しく人を、家族ごと迎えたらしいな」
宗明の目が揺れる。それに気付いた成明が、ずいと顔を寄せてきた。
「ずいぶんと、美しい娘だそうじゃないか」
「佳枝と、変わらないほどだ」
ふうんと探るような成明の視線が、好色そうに濡れる。
「しばらくは、誰も召し抱えないと言ったそうだな」
「あまり人が多くなり、諍いが起こっても仕方がないからな」
「女色に溺れる生活をすると、言っていたのにか」
「そういう態には、なっているだろう」
半眼で、意味ありげな笑みを浮かべる成明にたじろぐ。
「弟の方には会ったが、なるほど、あの姉ならば相当の美しさだろうな」
「会ったのか。いつ」
「案内をしてくれたぞ。春吉と言ったか。あれならば欲しいと、生唾を飲む従者が居た」
からからと笑った成明が、兄の目の鋭さに笑いを止める。
「――――兄上」
「うん?」
「男ならば子を成さぬから、その部分では権力争いの道具に使われるなどという心配も無用だな」
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる