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新しい世界
第23話
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ヨハンは、いきなり剣を抜いた。
「待て、あんたが敵う相手じゃない。」
ベアトリスの言葉も聞かず、
ヨハンは声を上げながらルザーフに突撃していく。
しかし、簡単に彼の剣は躱され、ルザーフの腕が彼の心臓を貫いた。
あっという間の出来事だった。
ヨハンは絶命し、ピクリとも動かなくなる。
私は彼に駆け寄り、触れてみるが、反応はない。
「そんな・・・どうしてこんなこと・・。」
何が何だか分からない。
どうしてヨハンがこんなところに?
なぜ、無防備に突撃なんて?
みんな消えていく・・・。
突然、ルザーフが高笑いをした。
「というのは、冗談だ。
演出は楽しんでもらえたかな?」
ルザーフがヨハンを部屋の隅へと投げ捨て、
ニヤニヤしながら言う。
冗談?
実際に彼は死んだ。
私は怒り狂い、我を忘れそうになった。
「ヨハンは既に、俺の支配下だった。
アルケスの力を使ってな。
つまり、こうして俺に向かってきたのは、
俺の指示だったってことさ。」
「どうして!こんな残酷なこと。」
私は怒りが爆発し、ルザーフに詰め寄った。
「仕方ないだろ?役立たずが断章を持ってこなかったんだから。
予備として用意しておいたヨハンを使う以外になかった。」
いつの間にか、ルザーフの手には、断章が入っていた皮袋があった。
恐らく、今度こそ本物だろう。
「どうして?ヨハンはカギを持っていなかったはず。」
何が何だか分からなくなってくる。
「あぁ、カギが1つしかないとするならな。
しかし、それは誰から聞いた?ヨハンがそう言ったのなら、
そんな情報には何の意味もないよな?こいつは俺の支配下なんだから。」
私は絶望した。レイリアに続いて、ヨハンまで・・・。
アルケスの力を使ったということは、彼の意思ではなかったのだろうが、
それでも、あのヨハンまでもルザーフの手の中だったなんて・・・。
私の心は壊れかけていた。
何をやっても、どんなこともルザーフに敵いはしない。
まるで全て見透かされているようだ。
彼に逆らうのは無駄なことだとも思い始めていた。
「これでようやく7つ揃った。
イヴ、俺と君とで新しい世界を創ろう。
かつて、アルテアとウェナがそうした様に。」
ルザーフが皮袋から断章を取り出して、7つの断章を私に見せつける。
これで、偽りの降伏も、無意味になってしまった。
もう、これ以上、私には打つ手は思いつかなかった。
諦めるしかない。
最初からルザーフには、どうやっても勝てなかったのだ。
アルケスを倒したのも、ベアトリスとの旅も全て無意味。
これは決められた運命だった。
そう、思った時。
今度は、ベアトリスが笑い始めた。
「そうか、そういうことか。」
一体どうしてしまったのだろうか?
彼女も、絶望しすぎておかしくなってしまったのだろうか?
「あんたの弱点を思い出したよ。」
ベアトリスが、2人に分身しながらルザーフに言う。
「弱点?何のことだ?」
ルザーフは、強がりなのか、それとも本当に心当たりがないのか、
大した動揺もしないで受け答える。
「これだよ!」
2人のベアトリスが、ルザーフに一斉に切りかかる。
「無策か。おとなしくしていれば、最期の時までは生きていられたものを。」
ルザーフが刃を振ると、刃からほとばしる赤い光がベアトリスを貫く、
そして、ベアトリスは2人とも消滅してしまった。
リスバート、レイリア、ヨハンに続いてベアトリスまで消えてしまった・・・。
「待て、あんたが敵う相手じゃない。」
ベアトリスの言葉も聞かず、
ヨハンは声を上げながらルザーフに突撃していく。
しかし、簡単に彼の剣は躱され、ルザーフの腕が彼の心臓を貫いた。
あっという間の出来事だった。
ヨハンは絶命し、ピクリとも動かなくなる。
私は彼に駆け寄り、触れてみるが、反応はない。
「そんな・・・どうしてこんなこと・・。」
何が何だか分からない。
どうしてヨハンがこんなところに?
なぜ、無防備に突撃なんて?
みんな消えていく・・・。
突然、ルザーフが高笑いをした。
「というのは、冗談だ。
演出は楽しんでもらえたかな?」
ルザーフがヨハンを部屋の隅へと投げ捨て、
ニヤニヤしながら言う。
冗談?
実際に彼は死んだ。
私は怒り狂い、我を忘れそうになった。
「ヨハンは既に、俺の支配下だった。
アルケスの力を使ってな。
つまり、こうして俺に向かってきたのは、
俺の指示だったってことさ。」
「どうして!こんな残酷なこと。」
私は怒りが爆発し、ルザーフに詰め寄った。
「仕方ないだろ?役立たずが断章を持ってこなかったんだから。
予備として用意しておいたヨハンを使う以外になかった。」
いつの間にか、ルザーフの手には、断章が入っていた皮袋があった。
恐らく、今度こそ本物だろう。
「どうして?ヨハンはカギを持っていなかったはず。」
何が何だか分からなくなってくる。
「あぁ、カギが1つしかないとするならな。
しかし、それは誰から聞いた?ヨハンがそう言ったのなら、
そんな情報には何の意味もないよな?こいつは俺の支配下なんだから。」
私は絶望した。レイリアに続いて、ヨハンまで・・・。
アルケスの力を使ったということは、彼の意思ではなかったのだろうが、
それでも、あのヨハンまでもルザーフの手の中だったなんて・・・。
私の心は壊れかけていた。
何をやっても、どんなこともルザーフに敵いはしない。
まるで全て見透かされているようだ。
彼に逆らうのは無駄なことだとも思い始めていた。
「これでようやく7つ揃った。
イヴ、俺と君とで新しい世界を創ろう。
かつて、アルテアとウェナがそうした様に。」
ルザーフが皮袋から断章を取り出して、7つの断章を私に見せつける。
これで、偽りの降伏も、無意味になってしまった。
もう、これ以上、私には打つ手は思いつかなかった。
諦めるしかない。
最初からルザーフには、どうやっても勝てなかったのだ。
アルケスを倒したのも、ベアトリスとの旅も全て無意味。
これは決められた運命だった。
そう、思った時。
今度は、ベアトリスが笑い始めた。
「そうか、そういうことか。」
一体どうしてしまったのだろうか?
彼女も、絶望しすぎておかしくなってしまったのだろうか?
「あんたの弱点を思い出したよ。」
ベアトリスが、2人に分身しながらルザーフに言う。
「弱点?何のことだ?」
ルザーフは、強がりなのか、それとも本当に心当たりがないのか、
大した動揺もしないで受け答える。
「これだよ!」
2人のベアトリスが、ルザーフに一斉に切りかかる。
「無策か。おとなしくしていれば、最期の時までは生きていられたものを。」
ルザーフが刃を振ると、刃からほとばしる赤い光がベアトリスを貫く、
そして、ベアトリスは2人とも消滅してしまった。
リスバート、レイリア、ヨハンに続いてベアトリスまで消えてしまった・・・。
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