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王の野望編
第40話
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私はガイツの墓に花を供えて、フルトの街を後にした。
フルトの街から南に行くと、再びバーズ山脈が見えてくる。
今度はツヴァートからドラジアへ向かった時とは違う山道を通り、
バーズ山脈を越えたところにレイウェンの村がある。
レイウェンは主に農業や林業を主な産業とするのどかな村で、
田畑が目に見える範囲いっぱいに広がっていた。
私は、ウルスの城へと戻る途中、
最後に立ち寄る村になるであるこのレイウェンで、
宿をとって休むことにした。
あと数日馬を走らせれば、ウルスに帰ることになる。
皆無事でやっているだろうか?
気が付けば旅に出てから、1ヵ月ほどが経っていた。
この1ヵ月、長いようで短かった。
そして、いろいろな出来事があった。
悪魔と初めて遭遇したこと。
左手の力が目覚めたこと。
手ごわい悪魔達との戦闘。
その中で、ガイツはいなくなってしまった・・。
そう言えば、アリウスは今何をしているのだろうか?
ケリをつけると言っていた気がする。
悪魔を倒す力に心当たりでもあるのだろうか?
そんな力があるとすれば、
私に思い浮かぶのは、悪魔自身の力か、アルテア様の力だが・・・。
それとも、もっと別のものなのだろうか?
そもそも、ケリをつけるとは一体何を意味しているのだろう?
他にも気になることと言えば、行き先の分からない悪魔達、
ルザーフ、バルゼビア、リスバート達の動きも気掛かりだ。
ルザーフの話からすると、彼らにはそれぞれの思惑がありそうだ。
ドラジアでは、協力した私達に力を貸したルザーフとバルゼビアも、
同じ思想のもとに動いていたわけではなく、
あの時だけ利害が一致しただけのようだし、
リスバートは戦いが得意じゃないと言いながら、
しっかりと翼を使ってロスタートを補助し、
いざ自分が戦う段になると早々に逃げ出した。
そして、逃げながらもしっかりとリヒヤールには私の情報を伝えていた。
彼の動きにも不気味さはある。
リスバートに関しては本当に戦いが得意ではなく、
十邪星の中の伝令役のようなものになっているのかもしれないが・・・。
彼がアルケスとの戦闘を邪魔してこないといいのだが、
その保証はないだろう。
とはいえ、ロスタートの時を思い浮かべると、
リスバートは邪魔こそすれど襲い掛かってくることもなさそうだ。
そして、私の所感だと、ルザーフとバルゼビアは、
アルケスとは相容れないのだろうと感じている。
確証はないけれど。
リヒヤールすら吸収した今の私の力ならば、
アルケスがどのような能力を持つ悪魔かは分からないが、
勝機は十分だろうと思う。
アルケスとの戦いで最後に気掛かりがあるとしたら、
ディメイアがどういうつもりなのかということ。
王を倒せと言い始めたのはディメイアだが、
それが終わったとき、彼女は私をどうするつもりなのか。
そもそも、それを待ってくれるのだろうか?
ディメイアの力は今の私には便利だったが、
悪魔のいなくなった世界には危険すぎる力だ。
私は、リヒヤールの力を手にするとき、こう決めていた。
私の力が必要なくなった時、私自身を地獄の奥に封印しよう、と・・・。
フルトの街から南に行くと、再びバーズ山脈が見えてくる。
今度はツヴァートからドラジアへ向かった時とは違う山道を通り、
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私は、ウルスの城へと戻る途中、
最後に立ち寄る村になるであるこのレイウェンで、
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あと数日馬を走らせれば、ウルスに帰ることになる。
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その中で、ガイツはいなくなってしまった・・。
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ケリをつけると言っていた気がする。
悪魔を倒す力に心当たりでもあるのだろうか?
そんな力があるとすれば、
私に思い浮かぶのは、悪魔自身の力か、アルテア様の力だが・・・。
それとも、もっと別のものなのだろうか?
そもそも、ケリをつけるとは一体何を意味しているのだろう?
他にも気になることと言えば、行き先の分からない悪魔達、
ルザーフ、バルゼビア、リスバート達の動きも気掛かりだ。
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ドラジアでは、協力した私達に力を貸したルザーフとバルゼビアも、
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あの時だけ利害が一致しただけのようだし、
リスバートは戦いが得意じゃないと言いながら、
しっかりと翼を使ってロスタートを補助し、
いざ自分が戦う段になると早々に逃げ出した。
そして、逃げながらもしっかりとリヒヤールには私の情報を伝えていた。
彼の動きにも不気味さはある。
リスバートに関しては本当に戦いが得意ではなく、
十邪星の中の伝令役のようなものになっているのかもしれないが・・・。
彼がアルケスとの戦闘を邪魔してこないといいのだが、
その保証はないだろう。
とはいえ、ロスタートの時を思い浮かべると、
リスバートは邪魔こそすれど襲い掛かってくることもなさそうだ。
そして、私の所感だと、ルザーフとバルゼビアは、
アルケスとは相容れないのだろうと感じている。
確証はないけれど。
リヒヤールすら吸収した今の私の力ならば、
アルケスがどのような能力を持つ悪魔かは分からないが、
勝機は十分だろうと思う。
アルケスとの戦いで最後に気掛かりがあるとしたら、
ディメイアがどういうつもりなのかということ。
王を倒せと言い始めたのはディメイアだが、
それが終わったとき、彼女は私をどうするつもりなのか。
そもそも、それを待ってくれるのだろうか?
ディメイアの力は今の私には便利だったが、
悪魔のいなくなった世界には危険すぎる力だ。
私は、リヒヤールの力を手にするとき、こう決めていた。
私の力が必要なくなった時、私自身を地獄の奥に封印しよう、と・・・。
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