79 / 396
第1章 少女が統べる国と嘱託補導員
073 甘い誘惑の噂について
しおりを挟む
「学園都市トコハでの噂? と言うと――」
「あれだナ」
さすがに膝元での話だからか、ヒメ様よりもトリリス様の方が先に思い至ったようだ。
そのトリリス様がディームさんに視線を向けると、彼女は頷いて口を開く。
「最近、ホウゲツ学園の生徒のみならず、自身の力に強い不満を持つ者に対し、狂化隷属状態にある少女化魔物を譲ると持ちかける事案が報告されているのです……」
「それは……人身売買的なことですか?」
ディームさんの説明から俺はそう推測し、確認の意味で問いかけた。
「いや、売買にはなっていないゾ。金銭的な交渉は全くなかったようだからナ」
対して、即座に俺の想像を否定するトリリス様。
「もっとも、そもそも少女化魔物を隷属させた段階でこの国では違法なのです……」
「売買がなかった事実は、実際に隷属状態の少女化魔物を譲り受けてしまった挙句、何らかの罪を犯して捕まった者達の尋問で分かったみたいね」
続けて、念のためという感じにディームさんとヒメ様が補足を入れてくれた。
その内容に成程と思いつつも、引っかかりも覚えて「あれ?」と首を傾げる。
「すんでのところで思いとどまった人とかいないんですか?」
「それが不思議といないのよ。妙な話だけど」
「全くなのです。一人二人はいて然るべきなのです……」
聞けば聞く程、妙な話だな。
まるで決め打ちされていたかのように、その話を持ちかけられた人間が皆受け入れてしまっていることもそうだが……。
どうにも動機が見えてこない。
犯罪者の心理を一から十まで理解できてしまうのは、一般人的にそれはそれでまずい気もするが、少なくとも金儲けのために犯罪に手を染めるということなら有り触れた話だ。
だが、三人の言葉を聞く限り、このケースではそうではない可能性が高い。
本当に、一体何が目的なんだろうか。
「犯人については何か情報がないんですか?」
「少なくとも捕らえた者達からはないナ。だからワタシはヒメに調査を依頼したのだゾ」
「で、それを受けて、わたし直属の諜報部に調べさせた訳だけど……それでも犯人の正体に繋がる手がかりは何一つとしてなかったの。なさ過ぎるって程にね」
「とは言え、それが逆に一つの情報になるのです……」
「ん? えっと、どういうことですか?」
意味深なディームさんの発言を今一理解できず、首を傾げる。
「まあ、イサクは、ヒメ直属の諜報部の高い情報収集力を知らないからピンと来ないかもしれないがナ。あれは世界有数の優秀な少女征服者で構成されているのだゾ」
「その彼らが情報を得られないということは、その活動をも妨害可能な程の力、即ち第六位階相当の複合発露を持っていなければおかしいのです……」
「真か暴走かは、分からないけどね」
ディームさんの言葉に、そうつけ加えるヒメ様。
相手は、少女化魔物に対して易々と命の危険もある狂化隷属の矢を使用する存在。
自身の少女化魔物にそれを使うことにも躊躇がないかもしれない。
そういう可能性も考えておくべきだろう。
「話を持ちかけられつつも断った人を見つけ出せないことも考えると、認識操作系かもね」
「……そういう特性の祈望之器を持ってる可能性は?」
「第六位階だろうから、さすがにないと思うよ」
この印刀ホウゲツ同様。第六位階ともなれば、国宝レベルだったか。
もしそれが利用されているとすれば、国家が関与した犯罪になってしまう。
「現存する第六位階の祈望之器は、おおよそ所在を把握してるからね」
その辺りは、それこそ優秀な諜報部の面目躍如というところか。
さすがに国が関わる程の規模なら、実行犯の正体が掴めなくとも他の部分で異変が見えてくるはずだし。祈望之器の使用と国家の関与については、可能性を捨ててよさそうだ。
やはり複合発露による事件と考えて間違いないだろう。
「けど、それを聞くってことは、イサクも調査に乗り出してくれるってこと?」
と、ヒメ様が期待を込めるように問いかけてくる。
それに対し、俺は肯定の意を込めて頷いた。
「ええ。弟達が被害を受けないとも限らないですし。……まあ、弟達がそんな誘惑に負けるとは思えませんが、誘惑に負けた人間が起こす犯罪には巻き込まれるかもしれない」
容易くいいようにされる程、やわな鍛え方はしていないつもりではある。
しかし、彼らが余計な問題に気を取られるのはよろしくない。
弟や弟分達がホウゲツ学園でしっかり学業に専念できるようにするのも、今現在保護者的な役割も負っている俺のすべきことだ。
「何より、幼い学園の生徒達もまたターゲットにされかねないのなら、それは先達としては必ず防がなければならないことですから」
「…………そう。ありがとう」
「礼を言われる程のことじゃありません。当たり前のことです」
「………………うん。それでも、ありがとう」
首を横に振りながら言う俺に、尚も感謝を口にするヒメ様。
まただ。何だか、引け目のような感情が滲んだ声色と表情。
これも演技なのだろうか。
いや、他の演技と違い、余り別の意図のようなものが感じられない。
こんなことで演技をする必要性も極めて低い気がする。
だからか、何とも調子が狂う。
俺の中でヒメ様の人物像が固まってきているだけに、逆に。
「ともかく……可能なら、俺にもその噂に関する情報をお伝え下さい。進展があれば」
「それは問題ないよ。……とは言っても、わたし達の方でちゃんと調査した上でこの状態だから、余り期待はできないと思うけど」
「そこは理解しています」
犯人が特殊な複合発露の少女化魔物を連れているということなら、確かにそれ以上の情報は得られないかもしれない。だが、念のためだ。
変化があった時に情報が貰えるという状態になることが、心の平静には重要なのだ。
「分かった。じゃあ、ムニに伝達させるから」
「ムニさん……ああ――」
確か、複合発露で作り出された分身体を各地に配置し、それを介して伝達した情報を書き起こすことでFAX的な役割をしている少女化魔物だったか。
俺が知っている分身体は、補導員事務局にいたものだけだが……。
「トリリス様達用の分身体もあるんですよね?」
「当然なのです……」
「ヒメとやり取りする情報の中には機密情報もあるからナ。分身体にもセキュリティレベルでランク分けがあるのだゾ。事務局の分身体は最低ランクのはずだゾ」
まあ、それはそうだろう。
むしろ、そうでなかったら驚きだ。
「進展があった場合は、今日のように事務局経由で呼び出すのです……」
「分かりました。よろしくお願いします」
ディームさんの言葉に頷き、丁寧に頭を下げる。
それから俺は顔を上げてヒメ様の方へと向き直り、言葉を続けた。
「俺は俺で調べてみますので」
「うん。そうしてくれると助かるよ。もしかしたら、この妙な事件の解決にはプロの諜報員とは違った視点が必要になるかもだから」
実際にプロが調べて行き詰まっている状況。
素人の行動が解決の糸口になる可能性はないとは言えない。……高いとも言えないが。
まあ、弟達や他の子供達のためにも尽力しよう。
「他に何かある?」
「いえ、今日のところは」
「そう? なら――」
ヒメ様は俺の返答を受け、しばらく埋まり続けていた自作の柔らかソファからパッと立ち上がると、またもや緩々な雰囲気を一変させた。
素早いスイッチのオンオフ。本当に器用なものだと感心する。
「またお会い致しましょう。イサク様」
そして貴人の雰囲気を醸し出しつつも、恭しく言って丁寧に礼をするヒメ様。
「は、はい。本日はお時間を頂き、ありがとうございました」
何度も言動の移り変わりを見せられて演技だと重々承知していても、無意識の部分に直接働きかけられたかのように襟を正させられる。
自然とお辞儀の角度が深くなる。
それは恐らく、これから先何度拝謁することとなっても変わることはないだろう。
「よし。では、帰るとするゾ」
そんな感覚を強く抱きながら、俺はトリリス様達と共に秘密の部屋を後にした。
こうして我が今生の祖国。少女祭祀国家ホウゲツの象徴であるヒメ様との印象深い初顔合わせは終わったのだった。
「あれだナ」
さすがに膝元での話だからか、ヒメ様よりもトリリス様の方が先に思い至ったようだ。
そのトリリス様がディームさんに視線を向けると、彼女は頷いて口を開く。
「最近、ホウゲツ学園の生徒のみならず、自身の力に強い不満を持つ者に対し、狂化隷属状態にある少女化魔物を譲ると持ちかける事案が報告されているのです……」
「それは……人身売買的なことですか?」
ディームさんの説明から俺はそう推測し、確認の意味で問いかけた。
「いや、売買にはなっていないゾ。金銭的な交渉は全くなかったようだからナ」
対して、即座に俺の想像を否定するトリリス様。
「もっとも、そもそも少女化魔物を隷属させた段階でこの国では違法なのです……」
「売買がなかった事実は、実際に隷属状態の少女化魔物を譲り受けてしまった挙句、何らかの罪を犯して捕まった者達の尋問で分かったみたいね」
続けて、念のためという感じにディームさんとヒメ様が補足を入れてくれた。
その内容に成程と思いつつも、引っかかりも覚えて「あれ?」と首を傾げる。
「すんでのところで思いとどまった人とかいないんですか?」
「それが不思議といないのよ。妙な話だけど」
「全くなのです。一人二人はいて然るべきなのです……」
聞けば聞く程、妙な話だな。
まるで決め打ちされていたかのように、その話を持ちかけられた人間が皆受け入れてしまっていることもそうだが……。
どうにも動機が見えてこない。
犯罪者の心理を一から十まで理解できてしまうのは、一般人的にそれはそれでまずい気もするが、少なくとも金儲けのために犯罪に手を染めるということなら有り触れた話だ。
だが、三人の言葉を聞く限り、このケースではそうではない可能性が高い。
本当に、一体何が目的なんだろうか。
「犯人については何か情報がないんですか?」
「少なくとも捕らえた者達からはないナ。だからワタシはヒメに調査を依頼したのだゾ」
「で、それを受けて、わたし直属の諜報部に調べさせた訳だけど……それでも犯人の正体に繋がる手がかりは何一つとしてなかったの。なさ過ぎるって程にね」
「とは言え、それが逆に一つの情報になるのです……」
「ん? えっと、どういうことですか?」
意味深なディームさんの発言を今一理解できず、首を傾げる。
「まあ、イサクは、ヒメ直属の諜報部の高い情報収集力を知らないからピンと来ないかもしれないがナ。あれは世界有数の優秀な少女征服者で構成されているのだゾ」
「その彼らが情報を得られないということは、その活動をも妨害可能な程の力、即ち第六位階相当の複合発露を持っていなければおかしいのです……」
「真か暴走かは、分からないけどね」
ディームさんの言葉に、そうつけ加えるヒメ様。
相手は、少女化魔物に対して易々と命の危険もある狂化隷属の矢を使用する存在。
自身の少女化魔物にそれを使うことにも躊躇がないかもしれない。
そういう可能性も考えておくべきだろう。
「話を持ちかけられつつも断った人を見つけ出せないことも考えると、認識操作系かもね」
「……そういう特性の祈望之器を持ってる可能性は?」
「第六位階だろうから、さすがにないと思うよ」
この印刀ホウゲツ同様。第六位階ともなれば、国宝レベルだったか。
もしそれが利用されているとすれば、国家が関与した犯罪になってしまう。
「現存する第六位階の祈望之器は、おおよそ所在を把握してるからね」
その辺りは、それこそ優秀な諜報部の面目躍如というところか。
さすがに国が関わる程の規模なら、実行犯の正体が掴めなくとも他の部分で異変が見えてくるはずだし。祈望之器の使用と国家の関与については、可能性を捨ててよさそうだ。
やはり複合発露による事件と考えて間違いないだろう。
「けど、それを聞くってことは、イサクも調査に乗り出してくれるってこと?」
と、ヒメ様が期待を込めるように問いかけてくる。
それに対し、俺は肯定の意を込めて頷いた。
「ええ。弟達が被害を受けないとも限らないですし。……まあ、弟達がそんな誘惑に負けるとは思えませんが、誘惑に負けた人間が起こす犯罪には巻き込まれるかもしれない」
容易くいいようにされる程、やわな鍛え方はしていないつもりではある。
しかし、彼らが余計な問題に気を取られるのはよろしくない。
弟や弟分達がホウゲツ学園でしっかり学業に専念できるようにするのも、今現在保護者的な役割も負っている俺のすべきことだ。
「何より、幼い学園の生徒達もまたターゲットにされかねないのなら、それは先達としては必ず防がなければならないことですから」
「…………そう。ありがとう」
「礼を言われる程のことじゃありません。当たり前のことです」
「………………うん。それでも、ありがとう」
首を横に振りながら言う俺に、尚も感謝を口にするヒメ様。
まただ。何だか、引け目のような感情が滲んだ声色と表情。
これも演技なのだろうか。
いや、他の演技と違い、余り別の意図のようなものが感じられない。
こんなことで演技をする必要性も極めて低い気がする。
だからか、何とも調子が狂う。
俺の中でヒメ様の人物像が固まってきているだけに、逆に。
「ともかく……可能なら、俺にもその噂に関する情報をお伝え下さい。進展があれば」
「それは問題ないよ。……とは言っても、わたし達の方でちゃんと調査した上でこの状態だから、余り期待はできないと思うけど」
「そこは理解しています」
犯人が特殊な複合発露の少女化魔物を連れているということなら、確かにそれ以上の情報は得られないかもしれない。だが、念のためだ。
変化があった時に情報が貰えるという状態になることが、心の平静には重要なのだ。
「分かった。じゃあ、ムニに伝達させるから」
「ムニさん……ああ――」
確か、複合発露で作り出された分身体を各地に配置し、それを介して伝達した情報を書き起こすことでFAX的な役割をしている少女化魔物だったか。
俺が知っている分身体は、補導員事務局にいたものだけだが……。
「トリリス様達用の分身体もあるんですよね?」
「当然なのです……」
「ヒメとやり取りする情報の中には機密情報もあるからナ。分身体にもセキュリティレベルでランク分けがあるのだゾ。事務局の分身体は最低ランクのはずだゾ」
まあ、それはそうだろう。
むしろ、そうでなかったら驚きだ。
「進展があった場合は、今日のように事務局経由で呼び出すのです……」
「分かりました。よろしくお願いします」
ディームさんの言葉に頷き、丁寧に頭を下げる。
それから俺は顔を上げてヒメ様の方へと向き直り、言葉を続けた。
「俺は俺で調べてみますので」
「うん。そうしてくれると助かるよ。もしかしたら、この妙な事件の解決にはプロの諜報員とは違った視点が必要になるかもだから」
実際にプロが調べて行き詰まっている状況。
素人の行動が解決の糸口になる可能性はないとは言えない。……高いとも言えないが。
まあ、弟達や他の子供達のためにも尽力しよう。
「他に何かある?」
「いえ、今日のところは」
「そう? なら――」
ヒメ様は俺の返答を受け、しばらく埋まり続けていた自作の柔らかソファからパッと立ち上がると、またもや緩々な雰囲気を一変させた。
素早いスイッチのオンオフ。本当に器用なものだと感心する。
「またお会い致しましょう。イサク様」
そして貴人の雰囲気を醸し出しつつも、恭しく言って丁寧に礼をするヒメ様。
「は、はい。本日はお時間を頂き、ありがとうございました」
何度も言動の移り変わりを見せられて演技だと重々承知していても、無意識の部分に直接働きかけられたかのように襟を正させられる。
自然とお辞儀の角度が深くなる。
それは恐らく、これから先何度拝謁することとなっても変わることはないだろう。
「よし。では、帰るとするゾ」
そんな感覚を強く抱きながら、俺はトリリス様達と共に秘密の部屋を後にした。
こうして我が今生の祖国。少女祭祀国家ホウゲツの象徴であるヒメ様との印象深い初顔合わせは終わったのだった。
0
お気に入りに追加
273
あなたにおすすめの小説
異世界転移したロボ娘が、バッテリーが尽きるまでの一ヶ月で世界を救っちゃう物語
京衛武百十
ファンタジー
<メイトギア>と呼ばれる人型ホームヘルパーロボット<タリアP55SI>は、旧式化したことでオーナーが最新の後継機に買い換えたため、データのすべてを新しい機体に引継ぎ、役目を終え、再資源化を迎えるだけになっていた。
なのに、彼女が次に起動した時にいたのは、まったく記憶にない中世ヨーロッパを思わせる世界だった。
要人警護にも使われるタリアP55SIは、その世界において、ありとあらゆるものを凌駕するスーパーパワーの持ち主。<魔法>と呼ばれる超常の力さえ、それが発動する前に動けて、生物には非常に強力な影響を与えるスタンすらロボットであるがゆえに効果がなく、彼女の前にはただ面倒臭いだけの大道芸に過ぎなかった。
<ロボット>というものを知らないその世界の人々は彼女を<救世主>を崇め、自分達を脅かす<魔物の王>の討伐を願うのであった。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
世界最強の勇者は伯爵家の三男に転生し、落ちこぼれと疎まれるが、無自覚に無双する
平山和人
ファンタジー
世界最強の勇者と称えられる勇者アベルは、新たな人生を歩むべく今の人生を捨て、伯爵家の三男に転生する。
しかしアベルは忌み子と疎まれており、優秀な双子の兄たちと比べられ、学校や屋敷の人たちからは落ちこぼれと蔑まれる散々な日々を送っていた。
だが、彼らは知らなかったアベルが最強の勇者であり、自分たちとは遥かにレベルが違うから真の実力がわからないことに。
そんなことも知らずにアベルは自覚なく最強の力を振るい、世界中を驚かせるのであった。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。
途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。
さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。
魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。
一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる