ガラスの世代

大西啓太

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奇妙なこと

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普段は
昼間の時間帯に
喫茶店で
働いていて
その分の収入は
あるモノの
作家や
詩人としての
収入は
今のところ
ゼロだ

にも関わらず
おれはいつの間にか
作家になり
著名人とまで
呼ばれるように
なってしまった

おれはてっきり
作家や
詩人として
認められるには
それなりの
印税か
原稿料でも
受け取らないと
作家にも
著名人にも
なれないと
思っていた

にも関わらず
作家や
詩人としての
収入は
ゼロなのに
おれは今では
著名人であり
作家としても
認められた

全く奇妙なことだが
おれがもしも
清掃や
便所掃除の
仕事をしていたと
しても
おれは作家になれて
著名人と
呼ばれるように
なってた
かもしれない

それぐらい
奇妙なことだ

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