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第7話 ゴブリン狩りに

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「う、、、ん。苦しい」

朝起きると知らない天井が見えて、隣には青色のゼリーがむにょんと置いてあった。

「スカイか?重い、な」

スカイは一向に起きる気配がなく、少し顔に覆いかぶさってるから重い。しかしスカイは気にせずというかスヤスヤと気持ちよさそうに寝ている。

「いい加減に起きろ、よ」

さすがに苦しいのでスカイを持ち上げる。しかしそれでもスカイは起きない。立ち上がった際のベッドの揺れで起こす。

「キュ?キュー♪」

スカイは起きるや否や、すぐに俺の足元でくるくると回りだした。なぜかよくわからないが嬉しそうな感じだ。

「おはような」

「キュー!」

スカイは触手を1本上げてあいさつする。やっぱこんなに頭よかったっけと感じてしまうけど気にしないことにしよう。

「とりあえず、下に降りようか」

ここにいても何もできないから、いろいろできることを探せるギルドのほうに行こう。スカイも賛同しているのでひょいっと抱き上げて下に降りる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

「お、スライムテイマーのお出ましだぜ」

「おお、相変わらず弱そうななりしてるな」

「そんなんで本当に狩ができるのか?ひゃっははははは」

ギルドに入るや否やそんな言葉が聞こえてきた。無視だ無視だ、こんなのいちいち気にしてたらきりがない。とにかく耐えないと。

「おはようございます、本日はどういったご用件で?」

「えっと、このゴブリンのクエストを受けたくて」

「かしこまりました、クエスト内容をご説明しますね。今回は5匹の討伐となります、なお討伐証明部位としまして右に耳を別に回収してください」

「わかりました、ここでは武器は支給されてますか?」

「それならご安心ください、初心者にも対応するために扱いやす武器を貸し出しております。これがリストになりますのでご覧ください」

ちゃんとあるようで助かったと安堵しつつリストに目を向ける。槍だったり剣だったりとよくあるものばかりだった。ここで変なもの渡されても困るしな。

「それではこの片手剣でお願いします」

「かしこまりました、なお貸し出しものですので壊したりなくした場合は料金が発生しますのでご注意してください」

渡されたものはいたって普通の片手剣だ。重さは多少あるものの俺でもなんとか使えそうなものだった。

「あ、それとこれを」

ん?受付さんは一つの袋を差し出してきた」

「これはエリー、あ、昨日あなたの担当してた子ね。その子から今日のあなたご飯をってパンを渡されたの」

「そう、ですか」

「頑張ってくださいね」

受付さんに声援をもらいながらスカイとゴブリンがいると言われている始まりの森に向かうことにした。始まりの森には主にスライムとゴブリンが生息するらしい。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

始まりの森についたがほかの冒険者はいないようだ。ここに来る奴は俺みたいな初心者ぐらいなものだからか。

「ギッギッギ」

さっそくとゴブリンが2匹で現れた。粗末な棍棒を片手に持っているが、体はかなりやせぼそっている。身長も6歳ぐらいの子供程度だ。

「だけど油断はしない」

まだこの世界で俺はどれぐらいの存在なのかわからない。下手に付き合って大けがは食らいたくない。やるなら真剣に。

「ギー!!」

1匹のゴブリンがこっちに走ってきた。警戒して構えるがかなり遅い。本当に小学生を相手にしている気分になってくる。棍棒を振るスピードもかなり遅く、格闘技をやってきたわけでもない俺でさえ見切れた。

「だあ!!」

変な掛け声を出しながらゴブリンに片手剣で斬りにかかる。斬り方なんかわからないからとにかく胸のほうに狙いをつけた。

「ギシャー!」

ゴブリンは素人同然の俺の一振りを全くよけることなく攻撃を受けた。返り血がかなり気持ち悪い。

「ギシャー!!!」

なんとか倒せることができたと安心していると、後ろからもう1匹のゴブリンが飛び出してきた。遅いけど俺はパニックになり体勢が崩れた。

「キュー!!」

「スカイ⁉危ない!!」

地面で俺の様子を見守っていたスカイが後ろのゴブリンに体当たりした。ぽよーんと当たる音が聞こえてきたがスカイがゴブリンの腹部にヒットしたようでゴブリンはかなり苦しそうな表情をしている。

スライムの突進ってそんなに強かったっけ?ひとまず後ろからゴブリンの背中を斬りつける。さすがに警戒されることなく倒せはした。

「とりあえずゴブリンの耳を回収するか」

スカイの能力をまだ把握できてないところがあるな。あとでまた調べれそうなら調べておくか。
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