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アステリア編

第11話 戦闘

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シルヴィさんが突っ込んでる。

 「ハアーー」

それを俺はかわそうと右に飛んだら、シルヴィさんがその動きを読んできて、俺の動きについてきてそのまま剣を振る。

 「クッ!」

俺は剣を当てて防ぐ。甲高い音が鳴り響く。かなり強い。女性だと油断すれば簡単に剣を飛ばされるかもしれない。
一度剣を振り払い、再度距離を取ろうとするが、隙を逃さずシルヴィさんは一太刀入れてくる。

 「まだこんなものではありませんよね。」

 「まだまだですよ!」

俺はあの鍛錬を乗り越えたんだ。あの頭痛に比べればまだまだいける。

俺は両手持ちから片手持ちに変える。そしてもう一方の手で『武器生成ヴァース 』でナイフを作ってそれを投げる。
 「な、クッ!」

よし!これで少し隙ができた。俺は隙をつこうとする。
しかしシルヴィさんはそれにも対応して俺の剣を受け止めた。

「これじゃあ決まりませんか。」

 「今のは少し危なかったですね。」

そこからはとにかく2人とも斬り合った。

シルヴィアはレイピアで鋭い一撃を何度も入れようとするが、フミヤのナイフや槍に翻弄され思うように一撃を入れることができない。

フミヤはギリギリのところで常にシルヴィアの高速のレイピアを凌ぎ、ナイフを作って隙を伺うがシルヴィアの対応が速すぎて隙に見えても隙にはならない。

そしてこの試合に見にきた兵士たちの歓声も変わってくる。最初はシルヴィア一択で、秒殺されると思っていた。シルヴィアは歴代2位を誇る騎士団の兵士で、一介の兵士は100人きたところで楽々一蹴する。

だが、そのシルヴィアが突如現れた少年に苦戦をしている。この様子は5年前のワイバーン討伐依頼のことであった。

そんな戦いに、「坊主頑張れ!」 「団長に一泡吹かせてやれ!」と一気に2人歓声に包まれた。

そしてその戦いも終局となっていく。2人ともかなり疲弊してきている。

シルヴィアがここを勝機と見て、フミヤに大きい一発を繰り出す。

 「これで終わりです。『交差する薔薇クロスローズ』」

な、このスキルは何だ。いきなり薔薇がシルヴィさんを包んだ。!?くる。

しかし、この一撃は一本の剣であるはずが二本になる上位剣技スキルだった。

これはまずい。

剣を横に構えて防ごうとするが。
「このスキルは曲がる一撃。もらった!」

剣の下を這って喉元にくる。

その瞬間キーンと音がなる。

 「な、何で。」

そう、フミヤがうけとめていたのである。

危なかった。双剣クロスセイバーに変えるのが遅かったら当たってた。

 「そこまで!!」

ヴィットリーさんがそう言って、俺たちの戦いは引き分けに終わった。

 「フミヤさんの戦い、非常に素晴らしかった。きっといい冒険者になる。」

 「ありがとうございます。次は勝ってみせます。」

そして上からルナとプルムもくる。

 「すごいです!フミヤさん。あのシルヴィとあそこまで戦えるなんて。さすがです!」

「ありがとうルナ、あとプルムも帽子ありがとうね。」

 「ご主人様の戦い方素晴らしかったです。」

プルムから帽子を受け取る。やっぱ落ちつくなー。 ルナもプルムも興奮しっぱなしだ。

まぁこれも異世界でしかできないし、よかったかな。そうして俺は部屋に戻りすぐに寝てしまった。
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