11 / 15
第11話 お掃除屋さん
しおりを挟む
「ピー♪」
「服がもらえてうれしそうだね」
ルルはアリーからもらった服を着て満足そうにしていた。多少着るのが大変と思われたがレイちゃんが触手で簡単にチャックを閉めてくれたため簡単に服が着れた。
「プニー...」
「レイちゃんは体の構造上着れるか微妙だもんね」
レイちゃんはおそらくどんな形にもできるだろうが普段は丸いため着れそうなものはなかった。少ししょんぼりと横に広がった。
「そういえばなんかこの部屋きれいになってない?」
朝には何枚かルルのものだと思われる羽が落ちていたり角っちょに埃があったのだが着替えるために一度部屋に戻ると綺麗になっておりピカピカと太陽の光が反射しているほどだった。
「なにがあったんだろう、アリーさんが入ったのかな?いやでもそんな時間あったかな...レイちゃん?」
いろいろと考えるトーマの目につくようにレイちゃんがぴょんぴょん近づいた。なにがあったのかとトーマはレイちゃんをみる。しばらくするとレイちゃんは急に大きくなり始めた。
「どうしたの?別にクッションはいらないよ」
てっきりクッションが必要に思ったのかと勘違いするトーマだが次に起こる光景に驚愕する。
「レイちゃん急に震え始めてどうしたの!?」
レイちゃんが震えるのは別に不思議なことではない。むしろ気持ちを伝える行為の一つになってるぐらいだが今までトーマに見せてきたのは嬉しい震えと感謝する震えで今の震えは全く知らない。レイちゃんの震えはどんどん加速していく。
ぽんぽんぽん!!
「ちっちゃいレイちゃんが出てきた!?」
レイちゃんの震えが止まると同時に体から分裂するように手の平サイズのレイちゃんが生み出されていく。そしてそのちっちゃいレイちゃんは新たに出たルルの羽の上に乗っかるとプルプル震え、しばらくたってぴょんと離れるとそこには何もなくキラキラと床が光ってた。
「もしかしてこのちっちゃなレイちゃんが掃除したの?」
その言葉にちっちゃいレイちゃんがトーマに近づき一斉に触手をあげる。その通りだと言わんばかりに。
「でもそれだったら前に分裂したちっちゃいレイちゃんはどこに行ったの?逃げ出したの?」
その言葉に本体のレイちゃんが触手を動かしちっちゃいレイちゃんを呼び寄せるとちっちゃいレイちゃんが本体のレイちゃんにとびつきずぶずぶと吸収された。
「こんなことができたんだ!!」
トーマは体の大きさが元に戻ったレイちゃんを抱き上げるとわしわしとなで始めた。ルルもありがとうと羽でなでる。なでられたレイちゃんは嬉しそうに触手を動かした。
「それじゃあ今後の掃除はレイちゃんに頼んでもいいかな?」
レイちゃんは任せろ!と触手を一本挙げた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「着心地はどうだい?って聞かなくても大丈夫そうだね」
アリーはトーマやルルに渡した服を聞こうとしたがルルの満面の笑みの笑みを見ると聞く必要はないと判断した。トーマも動きやすそうにしている。
「こんないにいい服ありがとうございます。ルルも嬉しそうです」
「ピー♪」
「見てればわかるよ。服屋冥利につくってもんだね」
アリー自身かなり良かったと感じてる。べラスの病気により一時的に服屋を休業していた。休業だけで済むならまだしもべラスの病気を考えると手につかない状態だったため昨夜のように人のためだけを考えて作ったため達成感に満ちていたのだ。
「この後はどうするの?」
「そうですね、まずはギルドに行ってクエストを受けてあと本屋に行くつもりです」
「本屋?」
「ちょっとあんまり冒険者としての知識が薄いので。戦闘に関してはこの子達がいますので」
トーマは完全にレイちゃん、ルルの従魔コンビに任せているため自分は従魔が知らない情報を蓄えていこうと考えた。レイちゃんの収納袋は重さを受け付けないため図書館で読むよりも買ったほうが何かといいのである。
「なるほどね。しばらくはこの街にいるんだろ?」
「そうですね、この街の近くの森はそんなに強いモンスターが出ないのでまだいる予定です」
「だったら今日もここに戻ってきなよ。お金は気にしなくていいからね」
アリーは笑顔で家を出るトーマたちを見送る。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ルルあんまり激しく動かないでね」
「ピッ!」
トーマたちは先に本屋に向かった。本屋はかなり静かな場所で大声一つ上げようもんなら周りの人たちは一斉にその方向を向くことになる。
トーマは本屋でテイマーの本とモンスターの本、さらには教育の本を探した。テイマーの本は半年前にもある程度読んだがさすがにすべてを覚えてるわけでもないため必要とした。モンスターの本は本格的に冒険者を始めるためとレイちゃんやルルのためでもある。
本来のスライム、ハーピーはどのような行動するのかを知って隠すべき情報を考えておくためだ。教育の本はルルの教育、これは言わずもがなといったところだろう。
「えっとテイマーの中級本とモンスターの生態録に幼児を持つ親におすすめ教育本。これで今はいいかな」
まだ冒険者を初めて日も浅いトーマはなるべく出費を抑えるために3冊のみにしてレイちゃんの体に入れてもらった。
「服がもらえてうれしそうだね」
ルルはアリーからもらった服を着て満足そうにしていた。多少着るのが大変と思われたがレイちゃんが触手で簡単にチャックを閉めてくれたため簡単に服が着れた。
「プニー...」
「レイちゃんは体の構造上着れるか微妙だもんね」
レイちゃんはおそらくどんな形にもできるだろうが普段は丸いため着れそうなものはなかった。少ししょんぼりと横に広がった。
「そういえばなんかこの部屋きれいになってない?」
朝には何枚かルルのものだと思われる羽が落ちていたり角っちょに埃があったのだが着替えるために一度部屋に戻ると綺麗になっておりピカピカと太陽の光が反射しているほどだった。
「なにがあったんだろう、アリーさんが入ったのかな?いやでもそんな時間あったかな...レイちゃん?」
いろいろと考えるトーマの目につくようにレイちゃんがぴょんぴょん近づいた。なにがあったのかとトーマはレイちゃんをみる。しばらくするとレイちゃんは急に大きくなり始めた。
「どうしたの?別にクッションはいらないよ」
てっきりクッションが必要に思ったのかと勘違いするトーマだが次に起こる光景に驚愕する。
「レイちゃん急に震え始めてどうしたの!?」
レイちゃんが震えるのは別に不思議なことではない。むしろ気持ちを伝える行為の一つになってるぐらいだが今までトーマに見せてきたのは嬉しい震えと感謝する震えで今の震えは全く知らない。レイちゃんの震えはどんどん加速していく。
ぽんぽんぽん!!
「ちっちゃいレイちゃんが出てきた!?」
レイちゃんの震えが止まると同時に体から分裂するように手の平サイズのレイちゃんが生み出されていく。そしてそのちっちゃいレイちゃんは新たに出たルルの羽の上に乗っかるとプルプル震え、しばらくたってぴょんと離れるとそこには何もなくキラキラと床が光ってた。
「もしかしてこのちっちゃなレイちゃんが掃除したの?」
その言葉にちっちゃいレイちゃんがトーマに近づき一斉に触手をあげる。その通りだと言わんばかりに。
「でもそれだったら前に分裂したちっちゃいレイちゃんはどこに行ったの?逃げ出したの?」
その言葉に本体のレイちゃんが触手を動かしちっちゃいレイちゃんを呼び寄せるとちっちゃいレイちゃんが本体のレイちゃんにとびつきずぶずぶと吸収された。
「こんなことができたんだ!!」
トーマは体の大きさが元に戻ったレイちゃんを抱き上げるとわしわしとなで始めた。ルルもありがとうと羽でなでる。なでられたレイちゃんは嬉しそうに触手を動かした。
「それじゃあ今後の掃除はレイちゃんに頼んでもいいかな?」
レイちゃんは任せろ!と触手を一本挙げた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「着心地はどうだい?って聞かなくても大丈夫そうだね」
アリーはトーマやルルに渡した服を聞こうとしたがルルの満面の笑みの笑みを見ると聞く必要はないと判断した。トーマも動きやすそうにしている。
「こんないにいい服ありがとうございます。ルルも嬉しそうです」
「ピー♪」
「見てればわかるよ。服屋冥利につくってもんだね」
アリー自身かなり良かったと感じてる。べラスの病気により一時的に服屋を休業していた。休業だけで済むならまだしもべラスの病気を考えると手につかない状態だったため昨夜のように人のためだけを考えて作ったため達成感に満ちていたのだ。
「この後はどうするの?」
「そうですね、まずはギルドに行ってクエストを受けてあと本屋に行くつもりです」
「本屋?」
「ちょっとあんまり冒険者としての知識が薄いので。戦闘に関してはこの子達がいますので」
トーマは完全にレイちゃん、ルルの従魔コンビに任せているため自分は従魔が知らない情報を蓄えていこうと考えた。レイちゃんの収納袋は重さを受け付けないため図書館で読むよりも買ったほうが何かといいのである。
「なるほどね。しばらくはこの街にいるんだろ?」
「そうですね、この街の近くの森はそんなに強いモンスターが出ないのでまだいる予定です」
「だったら今日もここに戻ってきなよ。お金は気にしなくていいからね」
アリーは笑顔で家を出るトーマたちを見送る。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ルルあんまり激しく動かないでね」
「ピッ!」
トーマたちは先に本屋に向かった。本屋はかなり静かな場所で大声一つ上げようもんなら周りの人たちは一斉にその方向を向くことになる。
トーマは本屋でテイマーの本とモンスターの本、さらには教育の本を探した。テイマーの本は半年前にもある程度読んだがさすがにすべてを覚えてるわけでもないため必要とした。モンスターの本は本格的に冒険者を始めるためとレイちゃんやルルのためでもある。
本来のスライム、ハーピーはどのような行動するのかを知って隠すべき情報を考えておくためだ。教育の本はルルの教育、これは言わずもがなといったところだろう。
「えっとテイマーの中級本とモンスターの生態録に幼児を持つ親におすすめ教育本。これで今はいいかな」
まだ冒険者を初めて日も浅いトーマはなるべく出費を抑えるために3冊のみにしてレイちゃんの体に入れてもらった。
0
お気に入りに追加
3,689
あなたにおすすめの小説
今さら帰ってこいなんて言われても。~森に移住した追放聖女は快適で優雅に暮らす~
ケンノジ
ファンタジー
「もうお前は要らない女だ!」
聖女として国に奉仕し続けてきたシルヴィは、第一王子ヴィンセントに婚約破棄と国外追放を言い渡される。
その理由は、シルヴィより強い力を持つ公爵家のご令嬢が現れたからだという。
ヴィンセントは態度を一変させシルヴィを蔑んだ。
王子で婚約者だから、と態度も物言いも目に余るすべてに耐えてきたが、シルヴィは我慢の限界に達した。
「では、そう仰るならそう致しましょう」
だが、真の聖女不在の国に一大事が起きるとは誰も知るよしもなかった……。
言われた通り国外に追放されたシルヴィは、聖女の力を駆使し、
森の奥で出会った魔物や動物たちと静かで快適な移住生活を送りはじめる。
これは虐げられた聖女が移住先の森の奥で楽しく幸せな生活を送る物語。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
収納持ちのコレクターは、仲間と幸せに暮らしたい。~スキルがなくて追放された自称「か弱い女の子」の元辺境伯令嬢。実は無自覚チートで世界最強⁉~
SHEILA
ファンタジー
生まれた時から、両親に嫌われていた。
物心ついた時には、毎日両親から暴力を受けていた。
4年後に生まれた妹は、生まれた時から、両親に可愛がられた。
そして、物心ついた妹からも、虐めや暴力を受けるようになった。
現代日本では考えられないような環境で育った私は、ある日妹に殺され、<選択の間>に呼ばれた。
異世界の創造神に、地球の輪廻の輪に戻るか異世界に転生するかを選べると言われ、迷わず転生することを選んだ。
けれど、転生先でも両親に愛されることはなくて……
お読みいただきありがとうございます。
のんびり不定期更新です。
異世界無知な私が転生~目指すはスローライフ~
丹葉 菟ニ
ファンタジー
倉山美穂 39歳10ヶ月
働けるうちにあったか猫をタップリ着込んで、働いて稼いで老後は ゆっくりスローライフだと夢見るおばさん。
いつもと変わらない日常、隣のブリっ子後輩を適当にあしらいながらも仕事しろと注意してたら突然地震!
悲鳴と逃げ惑う人達の中で咄嗟に 机の下で丸くなる。
対処としては間違って無かった筈なのにぜか飛ばされる感覚に襲われたら静かになってた。
・・・顔は綺麗だけど。なんかやだ、面倒臭い奴 出てきた。
もう少しマシな奴いませんかね?
あっ、出てきた。
男前ですね・・・落ち着いてください。
あっ、やっぱり神様なのね。
転生に当たって便利能力くれるならそれでお願いします。
ノベラを知らないおばさんが 異世界に行くお話です。
不定期更新
誤字脱字
理解不能
読みにくい 等あるかと思いますが、お付き合いして下さる方大歓迎です。
家族もチート!?な貴族に転生しました。
夢見
ファンタジー
月神 詩は神の手違いで死んでしまった…
そのお詫びにチート付きで異世界に転生することになった。
詩は異世界何を思い、何をするのかそれは誰にも分からない。
※※※※※※※※※
チート過ぎる転生貴族の改訂版です。
内容がものすごく変わっている部分と変わっていない部分が入り交じっております
※※※※※※※※※
神の使いでのんびり異世界旅行〜チート能力は、あくまで自由に生きる為に〜
和玄
ファンタジー
連日遅くまで働いていた男は、転倒事故によりあっけなくその一生を終えた。しかし死後、ある女神からの誘いで使徒として異世界で旅をすることになる。
与えられたのは並外れた身体能力を備えた体と、卓越した魔法の才能。
だが骨の髄まで小市民である彼は思った。とにかく自由を第一に異世界を楽しもうと。
地道に進む予定です。
使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。気長に待っててください。月2くらいで更新したいとは思ってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる