55 / 195
第5章 キエハナへ編
第54話 平原再び
しおりを挟む
少し修正入れました。
-----------------------------------------------
「おおーー!快晴だ!これもみんなが一生懸命作ったてるてる坊主のおかげだね。」
朝起きると窓から光が差し込んでくる。そしてみんなの体が崩れることはなかった。布団形態からいつものボール型に戻るとぴょんぴょんと跳ねて挨拶を交わしてくれる。夜晴れた後に探索に行ってくれたミニスライム達も捕まえたものを持ってきて誇らしげに跳ねている。
「早く朝ごはん食べて森を出ようか。」
ジーさんの言っていた日数よりも俺たちの足が速かったため今日の昼までには森を出られそうだ。ここの森にちょっと飽きてきたからな。
~~~~~~~~
歩き始めて2時間。時にはいのししのような食用の動物だったり、コボルトやゴブリンのような魔物も出てきた。ほとんどが俺が倒す前にミニスライム達が先読みしてぽよんぽよんと跳ねて溶解液を飛ばして一撃必殺で倒していく。こいつらの強さがいまいちわからない。毎回他の人から驚かれるんだよなー。でも今でこそあんまり雑魚モンスターを積極的には倒しに行かないアクアたちはさらに強いからな。
そして森からついに出て体中に太陽の光が当たる。
「あ、スライムだ。」
スライムを仲間にしている俺としてはあんまり倒したくは無いな。そう危惧するが杞憂だった。明らかに見つかる距離なのに野生のスライム達は気づいてないのかあたりを跳ねているだけだ。やっぱり知能が低いのか。前に話を聞いたのだが、スライムは基本自ら人を襲うことは無いらしい。だからえさを与えればテイム出来るほど簡単な存在らしい。だから高ランクほどスライムテイマーは少ない。でも俺はあの形や跳ねてる姿、見ているだけでときめいてしまう。
ヒュン
なんだ今の風は。するとアクアが『なんかすばしっこいモンスターが近くにいるのー。でも速過ぎて全然捕らえられない。』と見つけたはいいが困ったような感じで腕を揺らす。どうしようか。
「テイロは土魔法で囲むことできるか?むずかしいか、、あーー気にしなくて良いよ。」
俺の期待にこたえられなくてしょんぼりしてしまったテイロを持ち上げて頭部を撫でる。これ以上考えているとまた襲ってくるかもしれんな。
「リーンあいつを一発で倒せれるか?」
『そうですね、いけると思いますが溜めるのに2~3秒ほどかかります。』と腕を動かして伝えてくれた。
「十分だ。心配しなくて良いよ。ミニスライム達は背中のほうに張り付いてくれる?」
ミニスライム達の装備を少し変えてもらう。そしてもう一度あのモンスターのほうに近づく。近くではひゅんひゅんと風の音が聞こえる。モンスターが起こしているんだろう。
ヒュンヒュンヒュン
「そこだ!!」
攻撃してこようとした瞬間ギリギリでかわし腰を掴む。サルのようなモンスターでよかった。つかんだまま一緒に好転をしてそのままブリッジをする。後方回転足折固めだ。掴んだままジャーマンだともしかしたら持ち上げた瞬間にバク転でよけるかもしれなかった。プロレスラーのなかにも持ち上げられる勢いを逆に利用してかわす人もいる。
「ギャ~~~!」
モンスターは足をじたばたさせるが、俺のほうがパワーが上なのですぐには弾かれない。でも時間が経てば弾かれる。
「ピュー!」
横からリーンが風魔法でレーザーのような風がモンスターに突き刺さった。
「ギギギ、ガァ、」
リーンの風魔法がモンスターの心臓部に綺麗に突き刺さり完全に倒れた。ジタバタしていた足も力が抜けていた。
「ありがとうリーン、それに背中に張り付いてくれたミニスライム達も。」
後転するときに背中を痛めるかもと思い張り付いてもらったが、全く痛みを感じなかった。これならブレーンバスターとかも臆せずできるかも。そんな淡い期待を抱きながらキエハナへ進む。
~~~~~~~~
平原をしばらく歩くと、空気が少し変わり潮風のようなものが吹いている。おそらく海が近いからだろう。あと少しでつくのかな。まだ街が見えないからなんとも言えないが。
「ブフォーーー!!」
「うお、ブーボウか。そうだ、こいつをご飯にしよう。」
イノシシ型のモンスターで皮はそこまで価値はないが、中の肉はその巨体を支えるため筋肉が発達しているため味がいいらしい。
「さあ来い来い来い、」
ブーボウの動きに合わせて避ける。そして振り返った瞬間に膝蹴り。顎を的確に捉えられふらふらになったところで、首を剣で切って終わり。そしてアクア達は一斉に解体を始める。アクアが取れた顔の部分を、ミニスライム達はそれぞれが手分けをして部位ごとに解体する。ミニスライム達の連携は眼を見張るものがあり、切ったものを別のミニスライムに渡してすぐにカバンに入れることで最適解に近い解体をしていた。ちなみにアクアの解体はミニスライムよりも技術が高いため、自身よりも大きいものを体の中に入れ、見えないところで解体できるのだ。なのでアクアの解体は一見するとただ跳ねてるようにしか見えない。
そして俺の隣ではリーンが紅茶を入れてくれた。うーん美味しい。みんなにはいつも世話になってるし、キエハナでは美味しい魚料理を提供しよう。
-----------------------------------------------
スライム達が頑張ってる姿を想像するとなんか可愛く感じてしまう今日この頃。
-----------------------------------------------
「おおーー!快晴だ!これもみんなが一生懸命作ったてるてる坊主のおかげだね。」
朝起きると窓から光が差し込んでくる。そしてみんなの体が崩れることはなかった。布団形態からいつものボール型に戻るとぴょんぴょんと跳ねて挨拶を交わしてくれる。夜晴れた後に探索に行ってくれたミニスライム達も捕まえたものを持ってきて誇らしげに跳ねている。
「早く朝ごはん食べて森を出ようか。」
ジーさんの言っていた日数よりも俺たちの足が速かったため今日の昼までには森を出られそうだ。ここの森にちょっと飽きてきたからな。
~~~~~~~~
歩き始めて2時間。時にはいのししのような食用の動物だったり、コボルトやゴブリンのような魔物も出てきた。ほとんどが俺が倒す前にミニスライム達が先読みしてぽよんぽよんと跳ねて溶解液を飛ばして一撃必殺で倒していく。こいつらの強さがいまいちわからない。毎回他の人から驚かれるんだよなー。でも今でこそあんまり雑魚モンスターを積極的には倒しに行かないアクアたちはさらに強いからな。
そして森からついに出て体中に太陽の光が当たる。
「あ、スライムだ。」
スライムを仲間にしている俺としてはあんまり倒したくは無いな。そう危惧するが杞憂だった。明らかに見つかる距離なのに野生のスライム達は気づいてないのかあたりを跳ねているだけだ。やっぱり知能が低いのか。前に話を聞いたのだが、スライムは基本自ら人を襲うことは無いらしい。だからえさを与えればテイム出来るほど簡単な存在らしい。だから高ランクほどスライムテイマーは少ない。でも俺はあの形や跳ねてる姿、見ているだけでときめいてしまう。
ヒュン
なんだ今の風は。するとアクアが『なんかすばしっこいモンスターが近くにいるのー。でも速過ぎて全然捕らえられない。』と見つけたはいいが困ったような感じで腕を揺らす。どうしようか。
「テイロは土魔法で囲むことできるか?むずかしいか、、あーー気にしなくて良いよ。」
俺の期待にこたえられなくてしょんぼりしてしまったテイロを持ち上げて頭部を撫でる。これ以上考えているとまた襲ってくるかもしれんな。
「リーンあいつを一発で倒せれるか?」
『そうですね、いけると思いますが溜めるのに2~3秒ほどかかります。』と腕を動かして伝えてくれた。
「十分だ。心配しなくて良いよ。ミニスライム達は背中のほうに張り付いてくれる?」
ミニスライム達の装備を少し変えてもらう。そしてもう一度あのモンスターのほうに近づく。近くではひゅんひゅんと風の音が聞こえる。モンスターが起こしているんだろう。
ヒュンヒュンヒュン
「そこだ!!」
攻撃してこようとした瞬間ギリギリでかわし腰を掴む。サルのようなモンスターでよかった。つかんだまま一緒に好転をしてそのままブリッジをする。後方回転足折固めだ。掴んだままジャーマンだともしかしたら持ち上げた瞬間にバク転でよけるかもしれなかった。プロレスラーのなかにも持ち上げられる勢いを逆に利用してかわす人もいる。
「ギャ~~~!」
モンスターは足をじたばたさせるが、俺のほうがパワーが上なのですぐには弾かれない。でも時間が経てば弾かれる。
「ピュー!」
横からリーンが風魔法でレーザーのような風がモンスターに突き刺さった。
「ギギギ、ガァ、」
リーンの風魔法がモンスターの心臓部に綺麗に突き刺さり完全に倒れた。ジタバタしていた足も力が抜けていた。
「ありがとうリーン、それに背中に張り付いてくれたミニスライム達も。」
後転するときに背中を痛めるかもと思い張り付いてもらったが、全く痛みを感じなかった。これならブレーンバスターとかも臆せずできるかも。そんな淡い期待を抱きながらキエハナへ進む。
~~~~~~~~
平原をしばらく歩くと、空気が少し変わり潮風のようなものが吹いている。おそらく海が近いからだろう。あと少しでつくのかな。まだ街が見えないからなんとも言えないが。
「ブフォーーー!!」
「うお、ブーボウか。そうだ、こいつをご飯にしよう。」
イノシシ型のモンスターで皮はそこまで価値はないが、中の肉はその巨体を支えるため筋肉が発達しているため味がいいらしい。
「さあ来い来い来い、」
ブーボウの動きに合わせて避ける。そして振り返った瞬間に膝蹴り。顎を的確に捉えられふらふらになったところで、首を剣で切って終わり。そしてアクア達は一斉に解体を始める。アクアが取れた顔の部分を、ミニスライム達はそれぞれが手分けをして部位ごとに解体する。ミニスライム達の連携は眼を見張るものがあり、切ったものを別のミニスライムに渡してすぐにカバンに入れることで最適解に近い解体をしていた。ちなみにアクアの解体はミニスライムよりも技術が高いため、自身よりも大きいものを体の中に入れ、見えないところで解体できるのだ。なのでアクアの解体は一見するとただ跳ねてるようにしか見えない。
そして俺の隣ではリーンが紅茶を入れてくれた。うーん美味しい。みんなにはいつも世話になってるし、キエハナでは美味しい魚料理を提供しよう。
-----------------------------------------------
スライム達が頑張ってる姿を想像するとなんか可愛く感じてしまう今日この頃。
72
お気に入りに追加
11,419
あなたにおすすめの小説
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
追放されたテイマー半年後に従魔が最強になったのでまた冒険する
Miiya
ファンタジー
「テイマーって面白そうだったから入れてたけど使えんから出ていって。」と言われ1ヶ月間いたパーティーを追放されてしまったトーマ=タグス。仕方なく田舎にある実家に戻りそこで農作業と副業をしてなんとか稼いでいた。そんな暮らしも半年が経った後、たまたま飼っていたスライムと小鳥が最強になりもう一度冒険をすることにした。そしてテイマーとして覚醒した彼と追放したパーティーが出会い彼の本当の実力を知ることになる。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
おばあちゃん(28)は自由ですヨ
七瀬美緒
ファンタジー
異世界召喚されちゃったあたし、梅木里子(28)。
その場には王子らしき人も居たけれど、その他大勢と共にもう一人の召喚者ばかりに話し掛け、あたしの事は無視。
どうしろっていうのよ……とか考えていたら、あたしに気付いた王子らしき人は、あたしの事を鼻で笑い。
「おまけのババアは引っ込んでろ」
そんな暴言と共に足蹴にされ、あたしは切れた。
その途端、響く悲鳴。
突然、年寄りになった王子らしき人。
そして気付く。
あれ、あたし……おばあちゃんになってない!?
ちょっと待ってよ! あたし、28歳だよ!?
魔法というものがあり、魔力が最も充実している年齢で老化が一時的に止まるという、謎な法則のある世界。
召喚の魔法陣に、『最も力――魔力――が充実している年齢の姿』で召喚されるという呪が込められていた事から、おばあちゃんな姿で召喚されてしまった。
普通の人間は、年を取ると力が弱くなるのに、里子は逆。年を重ねれば重ねるほど力が強大になっていくチートだった――けど、本人は知らず。
自分を召喚した国が酷かったものだからとっとと出て行き(迷惑料をしっかり頂く)
元の姿に戻る為、元の世界に帰る為。
外見・おばあちゃんな性格のよろしくない最強主人公が自由気ままに旅をする。
※気分で書いているので、1話1話の長短がバラバラです。
※基本的に主人公、性格よくないです。言葉遣いも余りよろしくないです。(これ重要)
※いつか恋愛もさせたいけど、主人公が「え? 熟女萌え? というか、ババ專!?」とか考えちゃうので進まない様な気もします。
※こちらは、小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
異世界巻き込まれ転移譚~無能の烙印押されましたが、勇者の力持ってます~
影茸
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれ異世界に転移することになった僕、羽島翔。
けれども相手の不手際で異世界に転移することになったにも関わらず、僕は巻き込まれた無能と罵られ勇者に嘲笑され、城から追い出されることになる。
けれども僕の人生は、巻き込まれたはずなのに勇者の力を使えることに気づいたその瞬間大きく変わり始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる