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第4章 北の鉱山街バーム
第36話 うざすぎる皇子
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「おいどういうことだ!」
ミラノさん達はシャルケに対して反感を買ってしまった。
「ミラノさん落ち着いてください。」
「うむ、そうだぞ。何かあればすぐに父上にいうだけだ。」
「く、」
ミラノさん達はなんとか怒りを鎮めている。だが俺の足元ではさらに怒っている者がいた。
「キュ、キュー!!」
アクアだ。あんなコボルトをこれ以上ないぐらい完璧に解体したのを、横から取られたんだ。当たり前だ。
「うん、おい!お前のとこのスライムが何やら俺に向かって何かしようとしてるのだが?」
「……アクア、落ち着いてくれ。頼む」
「キュ……キュー、」
ありがとうアクア。相手が相手だ。何かすれば不利になるのはこっち側だ。
「しかし、スライムもまともに管理できないとは、困ったスライムテイマーだな。」
「なっ!くっ……」
バァーーーーーン!!
すると、後ろの壁がいきなり壊れ始めた。
「なんだ、壁の老朽化か?ふん、こんなのに気にする必要はないな。」
シャルケはそう言うが、ミラノさん達は反対に気にした。これをやったのはアクア達だ。おそらくシャルケへの怒りがそうさせたのだ。やっぱり解体したのにあんなこといわれたからか。(アクア達が怒こった一番の理由はシンジのことを馬鹿にしたことだ。)横からシャルケに聞こえないようにミラノさんが聞いてきた。
「おい、今の壁のやつ、お前んとこのスライム達だよな。なんだよあれは。しかもとんでもねえ殺気まで出してたし。」
「あ、たぶんアクア達。」
やっぱりミラノさん達は気づいてたようだ。しかし、やっぱり殺気出してたんだな。全然気づかなかったけど。
その後の探索も酷いものだった。大軍を除いてはほとんどシャルケが倒していった。だがやはり戦い方は下手くそすぎる。なんとかうちのスライム達が解体してくれるおかげで素材は残るからマシだが、毎回壁が壊れるんだよな。
しかも大軍の時は「お前ら倒すの遅いぞ!これだから冒険者どもは」とけなしてくる。討伐数は明らかに俺たちの方が多いのにだ。
探索が2時間を過ぎた頃、「お腹が空いたぞ!何か用意しろ!」と無茶振りとしか思えない要求を出してきた。
「はぁー、作るか。おーいみんな頼むな。」
いつもなら嬉々としてやる料理も今日に限ってはつまらない。スライム達も心なしかだるーんとして見える。いつもなら一緒に料理をしているリーンも食卓準備しかしなかった。
「シンジすげえな。こんな洞窟でシチューが飲めるなんてな。」
「ははは、あ、一応100ダリルもらいますね。」
「ああ、構わん。むしろもっと要求してもいいぐらいなのにな。」
「おい!こっちにも用意しろ!」
はぁー、またお前か。
「え、と、それじゃあ100ダリル渡してくれればシチューを出しますんで。」
「はぁ?何を言っているんだ。なぜ料理ごときに払う必要がある。それに皇子だぞ!」
こ、コイツーーー。本気でぶん殴ってやりたい。ああ、アクア達も抑えて、皿が割れちゃう。仕方ないから無償で渡す。
「ふん、これなら宮殿のシェフの方がよっぽどうまいな。」
「(いちいちうるさいんだよ。シンジの腕をどう見たらそうなるんだ。こんな洞窟の中、まず料理なんかできないぞ。その上この味だ。比べる土俵が違うんだよ、まずな。)」
なんとか料理を出して、ご機嫌を取り戻す。スライム達もなんとか怒りは静まって美味しそうに食べている。
片付けを済まして、先を目指す。途中で、先ほどまでとは格が違うモンスターが現れた。ローグベアーというクマ型モンスターだ。
「ひっ、ふん、こんな奴俺の出る幕ではないな。スライムテイマー、お前が行け!」
モンスターを見るやいなや、一歩だけ下がって見栄を張るシャルケ。バカにしている手前、負けられないんだろう。仕方ない。
「まぁ、こいや、」
ローグベアーはパワーと腕の硬さが特徴で剣士にとってはかなり不利となる相手だ。
「ほい、であ!」
俺はあえて壁際によって、腕を振ったところを避け、そのまま腕をキャッチして壁を蹴り回転しながらローグベアーの頭を地面に突き刺す。イメージはロープ蹴り上げ式のDDTだ。
「ふん、やはり雑魚であったか。やはり俺の出る幕ではなかったようだな。」
「(何を言ってるんだこいつは。ローグベアー相手にタイマンであんな簡単に倒せる奴はなかなかいないぞ。しかも無傷だ。あの動きは初めて見るが、それでもほぼ体を傷つけることなく倒している。なんていう戦闘技術だ。これがドラゴンを倒した男か。」
ローグベアーをアクア達に解体してもらう。少し大きいので、ミニスラに一旦部位ごとに切ってもらい、その部位をアクアとリーンとテイロが手分けして解体している。
「よし、この魔石はもらっていくからな。」
「んん、、、、了解だ。」
なんとか俺とミラノさん達は踏みとどまる。あのいかにも自分のおかげみたいな口調が本当に腹立たしい。
「お、ここだなシンジ、採掘場所は。」
「ええ、そうですね。」
着いた場所の壁はいろんな鉱石が埋め込まれている。以前入った洞窟もそれなりにあったが、ここの壁は格が違った。魔力を感じる。これが魔鉱石というやつなのかな。
「それじゃあ、ここは俺たちの出番だ。みんな手分けしてやるぞー!」
膝当てやエルボーパットになってくれてるミニスラ達が元に戻って、アクア達から指示を受ける。
作業は、アクアが壁を掘りまくり、簡単な物や小さい物はミニスラが、大きく加工が難しいものはテイロが担当し、出てきた鉱石をリーンがまとめることになった。
「おいおい!本当にすごいじゃねえかシンジのスライム達は。この街の優れた技術に匹敵してるじゃねえか。」
ミラノさんはこの光景に驚く。そして褒められたのだと思ったスライム達は腕を伸ばし喜びを表しながら作業を続けた。
「ふーん、こいつらはなかなか便利だな。20匹近くいることだし、1匹もらっても問題ないだろう。」
「キュ?キューーー!」
シャルケが1匹のミニスラに手を出そうとした。
ドゴ!!!
「痛え!おいふざける…」
「ああ?」
ミラノさん達はシャルケに対して反感を買ってしまった。
「ミラノさん落ち着いてください。」
「うむ、そうだぞ。何かあればすぐに父上にいうだけだ。」
「く、」
ミラノさん達はなんとか怒りを鎮めている。だが俺の足元ではさらに怒っている者がいた。
「キュ、キュー!!」
アクアだ。あんなコボルトをこれ以上ないぐらい完璧に解体したのを、横から取られたんだ。当たり前だ。
「うん、おい!お前のとこのスライムが何やら俺に向かって何かしようとしてるのだが?」
「……アクア、落ち着いてくれ。頼む」
「キュ……キュー、」
ありがとうアクア。相手が相手だ。何かすれば不利になるのはこっち側だ。
「しかし、スライムもまともに管理できないとは、困ったスライムテイマーだな。」
「なっ!くっ……」
バァーーーーーン!!
すると、後ろの壁がいきなり壊れ始めた。
「なんだ、壁の老朽化か?ふん、こんなのに気にする必要はないな。」
シャルケはそう言うが、ミラノさん達は反対に気にした。これをやったのはアクア達だ。おそらくシャルケへの怒りがそうさせたのだ。やっぱり解体したのにあんなこといわれたからか。(アクア達が怒こった一番の理由はシンジのことを馬鹿にしたことだ。)横からシャルケに聞こえないようにミラノさんが聞いてきた。
「おい、今の壁のやつ、お前んとこのスライム達だよな。なんだよあれは。しかもとんでもねえ殺気まで出してたし。」
「あ、たぶんアクア達。」
やっぱりミラノさん達は気づいてたようだ。しかし、やっぱり殺気出してたんだな。全然気づかなかったけど。
その後の探索も酷いものだった。大軍を除いてはほとんどシャルケが倒していった。だがやはり戦い方は下手くそすぎる。なんとかうちのスライム達が解体してくれるおかげで素材は残るからマシだが、毎回壁が壊れるんだよな。
しかも大軍の時は「お前ら倒すの遅いぞ!これだから冒険者どもは」とけなしてくる。討伐数は明らかに俺たちの方が多いのにだ。
探索が2時間を過ぎた頃、「お腹が空いたぞ!何か用意しろ!」と無茶振りとしか思えない要求を出してきた。
「はぁー、作るか。おーいみんな頼むな。」
いつもなら嬉々としてやる料理も今日に限ってはつまらない。スライム達も心なしかだるーんとして見える。いつもなら一緒に料理をしているリーンも食卓準備しかしなかった。
「シンジすげえな。こんな洞窟でシチューが飲めるなんてな。」
「ははは、あ、一応100ダリルもらいますね。」
「ああ、構わん。むしろもっと要求してもいいぐらいなのにな。」
「おい!こっちにも用意しろ!」
はぁー、またお前か。
「え、と、それじゃあ100ダリル渡してくれればシチューを出しますんで。」
「はぁ?何を言っているんだ。なぜ料理ごときに払う必要がある。それに皇子だぞ!」
こ、コイツーーー。本気でぶん殴ってやりたい。ああ、アクア達も抑えて、皿が割れちゃう。仕方ないから無償で渡す。
「ふん、これなら宮殿のシェフの方がよっぽどうまいな。」
「(いちいちうるさいんだよ。シンジの腕をどう見たらそうなるんだ。こんな洞窟の中、まず料理なんかできないぞ。その上この味だ。比べる土俵が違うんだよ、まずな。)」
なんとか料理を出して、ご機嫌を取り戻す。スライム達もなんとか怒りは静まって美味しそうに食べている。
片付けを済まして、先を目指す。途中で、先ほどまでとは格が違うモンスターが現れた。ローグベアーというクマ型モンスターだ。
「ひっ、ふん、こんな奴俺の出る幕ではないな。スライムテイマー、お前が行け!」
モンスターを見るやいなや、一歩だけ下がって見栄を張るシャルケ。バカにしている手前、負けられないんだろう。仕方ない。
「まぁ、こいや、」
ローグベアーはパワーと腕の硬さが特徴で剣士にとってはかなり不利となる相手だ。
「ほい、であ!」
俺はあえて壁際によって、腕を振ったところを避け、そのまま腕をキャッチして壁を蹴り回転しながらローグベアーの頭を地面に突き刺す。イメージはロープ蹴り上げ式のDDTだ。
「ふん、やはり雑魚であったか。やはり俺の出る幕ではなかったようだな。」
「(何を言ってるんだこいつは。ローグベアー相手にタイマンであんな簡単に倒せる奴はなかなかいないぞ。しかも無傷だ。あの動きは初めて見るが、それでもほぼ体を傷つけることなく倒している。なんていう戦闘技術だ。これがドラゴンを倒した男か。」
ローグベアーをアクア達に解体してもらう。少し大きいので、ミニスラに一旦部位ごとに切ってもらい、その部位をアクアとリーンとテイロが手分けして解体している。
「よし、この魔石はもらっていくからな。」
「んん、、、、了解だ。」
なんとか俺とミラノさん達は踏みとどまる。あのいかにも自分のおかげみたいな口調が本当に腹立たしい。
「お、ここだなシンジ、採掘場所は。」
「ええ、そうですね。」
着いた場所の壁はいろんな鉱石が埋め込まれている。以前入った洞窟もそれなりにあったが、ここの壁は格が違った。魔力を感じる。これが魔鉱石というやつなのかな。
「それじゃあ、ここは俺たちの出番だ。みんな手分けしてやるぞー!」
膝当てやエルボーパットになってくれてるミニスラ達が元に戻って、アクア達から指示を受ける。
作業は、アクアが壁を掘りまくり、簡単な物や小さい物はミニスラが、大きく加工が難しいものはテイロが担当し、出てきた鉱石をリーンがまとめることになった。
「おいおい!本当にすごいじゃねえかシンジのスライム達は。この街の優れた技術に匹敵してるじゃねえか。」
ミラノさんはこの光景に驚く。そして褒められたのだと思ったスライム達は腕を伸ばし喜びを表しながら作業を続けた。
「ふーん、こいつらはなかなか便利だな。20匹近くいることだし、1匹もらっても問題ないだろう。」
「キュ?キューーー!」
シャルケが1匹のミニスラに手を出そうとした。
ドゴ!!!
「痛え!おいふざける…」
「ああ?」
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