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第4章
第22話
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第22話
「姐さん、大丈夫だったかい?」
フードの黒衣の男が消えてもしばらく座ったままの姐さんを心配して姐さんに近寄り手を伸ばすが、姐さんは手を取らずに俺の顔をチラ見すると、自分で立ち上がってフラフラとキャンピングカーに戻って行った。
あまり姐さんらしくない行動だが、何故か姐さんは少し笑っていた様にも見え、しばらくはソッとして置くことにした。
姐さんを見送った後、俺は自分のキャンピングカーに乗り込み、少し体勢は変わっているが、いまだシオンは座ったまま寝ているようで安心した。
それで他に何か異変がないか視線を変えると、ソルトが俺の横で両手を前に出して構えていた。
「ミ、ミーツ様、ご無事でしたか?
ミーツ様より強い魔力を感じたので外に出ようとしたのですが、車を包む様な強力な魔力で外に出られませんでした。
シオン様は先程ダンク様が飛ばされた音で目を覚まされましたが、強い威圧を感じると同時に気絶してしまいました」
「あの黒衣の男はこっちにも威圧も出していたのか」
「ミーツ様はあの威圧は大丈夫でしたか?」
「ああ、キツかったが俺は無事だ」
そういえば、あの黒衣の男はステータスを弄ったと言っていたな。
そんな事ができる奴なんているのか?
スキルにしてもデタラメなスキルだ。
とりあえず気になったステータスを確認する事にした。
レベル80
HP2,500万 MP10兆
筋力15万 体力500 魔力5,000億
俊敏度8万 運-9
体力が大幅に減っている。
なんてこった!
これじゃ長距離を走る事ができないじゃないか。
その代わり魔力とMPが倍以上に上がっている。
あのフードの男は何の為にこんな事をしたんだ?
自分のステータス確認をしていると頭に乗っているロップがシオンの頭に移動して、黄緑色のオーラを発してシオンを包んだ。
「む、ああミーツか、もう交代の時間か?」
どうやらシオンは威圧を当てられた事など憶えてない様子で、見張りの交代だと思ってか目を擦りながら起き上がった。
「あ?何でお前の使い魔のウサギが俺の頭に乗っているんだ?」
「それはシオン様が……」
【ソルト、それは黙っていろ】
声に出すとシオンに気づかれると思って咄嗟に心話でソルトに先程の現状を黙っている事を言い、黙ってロップをシオンから受け取ってソルトにそのまま渡した。
「ん?なんだ?今何か言いかけたな?
まぁ良い、どうせミーツの事だろう」
シオンはキャンピングカーから外に出てしばらくして戻ってきた。
「どうしたんだ?」
何かあったのだろうか?
見回りにしては早すぎる。
「ああ、外に出る所がない。
お前はどうやって外に出たんだ?」
「あ、忘れてた。襲撃者の事で閉じた所を再び開けるのをすっかり忘れていたよ」
「いや待て、何だ?その襲撃者ってのは」
俺がウッカリ襲撃者の事を口を滑らせて言い、そのまま外に出ようとしたらシオンに肩を掴まれてしまった。
「シオン様、申し訳ございません。
先程シオン様がお休みになられた直後に襲撃者が現れたのです。
ミーツ様には私の方からシオン様が心配するだろうから話されない方が良いかとと助言して話しませんでした」
「いや違うだろソルト!
シオン、すまない本当はさっきソルトがお前に言いかけたのは襲撃者についてだったんだ。
それで姐さんは傷はないけど襲撃者に負けて休んでいるよ」
ソルトが俺の失言を自分の責任として発言した事に怒りを覚え、正直に言うとシオンは再び外に出ていってしまった。
ドームから外に出られない筈なのに何処に行ったのだろうと、俺もシオンを追う為キャンピングカーから降りると、シオンが姐さんがいるキャンピングカーに乗り込む所だった。
何時もは姐さんの事を気持ち悪いとか、ちょっと距離を置こうとしたりしてるが、矢張りこういう時は心配なんだな。
俺もシオンの入ったキャンピングカーに乗ると、姐さんは少年と話していたのか、上半身起き上がった少年と姐さんがシオンの剣幕に驚いている様子だ。
「ダンク!無事だったか?
ミーツにお前が倒されたと聞いてきたんだが、
襲撃者とはどんな奴だった?」
「あらあら何?シオンちゃん、あたしの事心配してくれたの?大丈夫よ。
ちょっと投げ飛ばされちゃっただけだから」
よかった。何時もの姐さんに戻っているみたいだ。
俺が手を差し伸べた時は俺の手を払って行ってしまったから、どうしたのかと思っていたけど、本当に大丈夫のようだ。
「さっきはミーツちゃんも悪かったわね。
手を差し伸べたくれたのに払っちゃって、ちょっと混乱していたのよ。
それよりも、この子に町での出来事を詳しく聞いていたら、色々分かった事があるけど直接聞いた方が早いわ。
あまり時間が残ってないけどミーツちゃんの知りたい事を聞くといいわ」
「まあ、お前が無事なら問題ないな。
お前に倒れられたらミーツの面倒も戦闘も俺がしなきゃいけなくなるからな」
「おい!シオン、姐さんが倒されたと聞いて真っ先に此処に来た理由がそれか?てっきり姐さんを心配しての事だと思っていたのに」
「フフフ、ミーツちゃん、シオンちゃんの精一杯の照れ隠しよ。やっぱりシオンちゃん可愛いわ」
「ち、ちげぇよ!本当に……」
「はいはい、シオンも姐さんも、そのくらいで終わりにしておきなよ。
あまり時間がないってのはどういう事か分からないが、少年目線での出来事を聞くよ。
その後で時間がないって事についても聞かせてもらうよ」
話が長くなりそうだったから、先に少年から話を聞く為に早めに切り上げた。
「姐さん、大丈夫だったかい?」
フードの黒衣の男が消えてもしばらく座ったままの姐さんを心配して姐さんに近寄り手を伸ばすが、姐さんは手を取らずに俺の顔をチラ見すると、自分で立ち上がってフラフラとキャンピングカーに戻って行った。
あまり姐さんらしくない行動だが、何故か姐さんは少し笑っていた様にも見え、しばらくはソッとして置くことにした。
姐さんを見送った後、俺は自分のキャンピングカーに乗り込み、少し体勢は変わっているが、いまだシオンは座ったまま寝ているようで安心した。
それで他に何か異変がないか視線を変えると、ソルトが俺の横で両手を前に出して構えていた。
「ミ、ミーツ様、ご無事でしたか?
ミーツ様より強い魔力を感じたので外に出ようとしたのですが、車を包む様な強力な魔力で外に出られませんでした。
シオン様は先程ダンク様が飛ばされた音で目を覚まされましたが、強い威圧を感じると同時に気絶してしまいました」
「あの黒衣の男はこっちにも威圧も出していたのか」
「ミーツ様はあの威圧は大丈夫でしたか?」
「ああ、キツかったが俺は無事だ」
そういえば、あの黒衣の男はステータスを弄ったと言っていたな。
そんな事ができる奴なんているのか?
スキルにしてもデタラメなスキルだ。
とりあえず気になったステータスを確認する事にした。
レベル80
HP2,500万 MP10兆
筋力15万 体力500 魔力5,000億
俊敏度8万 運-9
体力が大幅に減っている。
なんてこった!
これじゃ長距離を走る事ができないじゃないか。
その代わり魔力とMPが倍以上に上がっている。
あのフードの男は何の為にこんな事をしたんだ?
自分のステータス確認をしていると頭に乗っているロップがシオンの頭に移動して、黄緑色のオーラを発してシオンを包んだ。
「む、ああミーツか、もう交代の時間か?」
どうやらシオンは威圧を当てられた事など憶えてない様子で、見張りの交代だと思ってか目を擦りながら起き上がった。
「あ?何でお前の使い魔のウサギが俺の頭に乗っているんだ?」
「それはシオン様が……」
【ソルト、それは黙っていろ】
声に出すとシオンに気づかれると思って咄嗟に心話でソルトに先程の現状を黙っている事を言い、黙ってロップをシオンから受け取ってソルトにそのまま渡した。
「ん?なんだ?今何か言いかけたな?
まぁ良い、どうせミーツの事だろう」
シオンはキャンピングカーから外に出てしばらくして戻ってきた。
「どうしたんだ?」
何かあったのだろうか?
見回りにしては早すぎる。
「ああ、外に出る所がない。
お前はどうやって外に出たんだ?」
「あ、忘れてた。襲撃者の事で閉じた所を再び開けるのをすっかり忘れていたよ」
「いや待て、何だ?その襲撃者ってのは」
俺がウッカリ襲撃者の事を口を滑らせて言い、そのまま外に出ようとしたらシオンに肩を掴まれてしまった。
「シオン様、申し訳ございません。
先程シオン様がお休みになられた直後に襲撃者が現れたのです。
ミーツ様には私の方からシオン様が心配するだろうから話されない方が良いかとと助言して話しませんでした」
「いや違うだろソルト!
シオン、すまない本当はさっきソルトがお前に言いかけたのは襲撃者についてだったんだ。
それで姐さんは傷はないけど襲撃者に負けて休んでいるよ」
ソルトが俺の失言を自分の責任として発言した事に怒りを覚え、正直に言うとシオンは再び外に出ていってしまった。
ドームから外に出られない筈なのに何処に行ったのだろうと、俺もシオンを追う為キャンピングカーから降りると、シオンが姐さんがいるキャンピングカーに乗り込む所だった。
何時もは姐さんの事を気持ち悪いとか、ちょっと距離を置こうとしたりしてるが、矢張りこういう時は心配なんだな。
俺もシオンの入ったキャンピングカーに乗ると、姐さんは少年と話していたのか、上半身起き上がった少年と姐さんがシオンの剣幕に驚いている様子だ。
「ダンク!無事だったか?
ミーツにお前が倒されたと聞いてきたんだが、
襲撃者とはどんな奴だった?」
「あらあら何?シオンちゃん、あたしの事心配してくれたの?大丈夫よ。
ちょっと投げ飛ばされちゃっただけだから」
よかった。何時もの姐さんに戻っているみたいだ。
俺が手を差し伸べた時は俺の手を払って行ってしまったから、どうしたのかと思っていたけど、本当に大丈夫のようだ。
「さっきはミーツちゃんも悪かったわね。
手を差し伸べたくれたのに払っちゃって、ちょっと混乱していたのよ。
それよりも、この子に町での出来事を詳しく聞いていたら、色々分かった事があるけど直接聞いた方が早いわ。
あまり時間が残ってないけどミーツちゃんの知りたい事を聞くといいわ」
「まあ、お前が無事なら問題ないな。
お前に倒れられたらミーツの面倒も戦闘も俺がしなきゃいけなくなるからな」
「おい!シオン、姐さんが倒されたと聞いて真っ先に此処に来た理由がそれか?てっきり姐さんを心配しての事だと思っていたのに」
「フフフ、ミーツちゃん、シオンちゃんの精一杯の照れ隠しよ。やっぱりシオンちゃん可愛いわ」
「ち、ちげぇよ!本当に……」
「はいはい、シオンも姐さんも、そのくらいで終わりにしておきなよ。
あまり時間がないってのはどういう事か分からないが、少年目線での出来事を聞くよ。
その後で時間がないって事についても聞かせてもらうよ」
話が長くなりそうだったから、先に少年から話を聞く為に早めに切り上げた。
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