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つながる

スマホもどき使ってみました

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晩餐会が終わり再びカイの部屋へ、二人並んでソファーに座ってます。お泊まりじゃないよ、少し話したら帰ります。
父さん泣いちゃうからね…

部屋に戻ったのは例のスマホもどきでルーカスと話をするため。
ルーカスは「アキの写真眺めるからスマホ貸せ」って言って持っていったんだって。緊急の時は連絡してって言ってたらしいから、忙しいかな?とも思ったけど連絡することにした。

今スマホもどきにできるのは音声通話なんだけど、本当にシールズでも使えるのか興味津々です。
カイがいろいろ説明してくれたけど、俺にはちょっと難しかった。

取り敢えずかけてみよう。
ちなみに電話番号はこっちが1であっちが2…
それでいいのか…って思ったけどこの世界の1号機と2号機だからね。

数回コールして通話に変わる。

「カイどうした?」

残念俺です。しばし黙ってみよう。

「カイ?何かあったか?」

ちょっと焦ってる。

「ルーカス、アキだけど…今忙しくない?」

「アキ?駄目だよ婚約者だからって部屋に二人きりはまだ早い」

何でもう知ってる?
ルーカス何者?

「竜化して飛んで行くのは駄目なんだって…」

「本当にやったらシールズの人達びっくりしちゃうかもね…」

確信犯か…

「アルト様からさっき伝書が来て俺も怒られた。アキの為に早急にシールズの転移門を使えるようにしろだって、親バカだね~」

父さんから聞いたのね…

「そっちは大丈夫なの?」

「うん、もう少ししたらアキもこれるよ」

「そっか…気を付けてね、カイに代わる?」

「後で俺からかける。内緒の話もあるし…アルト様のお許しは俺の方が先だからね、今日は自分の部屋に帰るんだよ」

お許し?いつの間に?
ていうか、本人聞いてませんけど…

「ルーカス、俺は何にも聞いてないんだけど…」

「ごめん、ちゃんと顔を見てプロポーズするからちょっと待ってて…」

焦るルーカス可愛いな…

「わかった…待ってるね、おやすみなさい」

「カイ、ちゃんと話せた。凄いね、これで世界中どこにいても話ができるよ」

カイも嬉しそう。

「ルーカスが後でカイにかけるって言ってたから、俺帰るね…」

転移門の部屋まで送ってもらって今日はさよなら。

「アキ…最後にもう一度抱きしめてもいいか?」

聞かなくていいって言ってるのにね…
何度言っても分からない婚約者様にはこちらから仕掛けよう。

背伸びして首に手を回し自分からキスをする。さっきより長いキス…今の俺にできる精一杯。
カイの手が俺の腰にそっと添えられると、思ったより密着して恥ずかしい…
一度離れた唇が少し寂しくてもう一度キスをしてカイの腕から離れる。

「おやすみ」

恥ずかしくて真っ赤な顔を隠すように転移門に飛び込んだ。


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