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安全な我が家

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「知らない天井だ…」

 目が覚めるとそこは知らないどころかよく知る我が家の天井だった。
 むしろこのセリフの元ネタのがあまりよく知らない…アニソンは超有名ってくらいは知っている。などと、もう戻れない元の世界のアニメの事を考えながら私の精神はサラへと戻る。どうやら私は強盗から解放されてその後気を失ったようね。

「おぉ!サラ!目が覚めたか!よかった。」

 お父様が一番に声をかけてくる。

「あらまぁサラったらやっと起きたのね。お寝坊さんなんだから~あんまり心配かけるような事しちゃだめよ?」
 寝坊って…まぁお母様なりの気遣いなのだろう。こんな時のお母様の天然ぷりは心を落ち着かせてくれる。

「お父様お母様ご心配をおかけしました。私はもう大丈夫です。」
「そうか。でもあんまり無理はするなよ。」
「はい。あれ?そう言えばレオンは?」
「あー…レオンならさすがに眠っている女の子の部屋に入るのはマナー違反だと言って自分の部屋でいるよ。ずっと心配はしていたがな。」

 まぁ確かに…普通に入ってこられてて大口あけて寝てる所見られたら私生きていけないしね。
 そんなこんなで私は服を着替え起きてレオンの所に行くことにした。

「あ…サラ。もう大丈夫なの?起きて平気?」

 と心配そうな顔で私を見るレオン。

「はい、おかげさまでもうだいじょうぶですよ。」
「そっかぁ…よかったぁ。急に倒れちゃったからすごく心配したよ。あ…そうだ!これ…」

 そういってレオンは私の髪留めを私に差し出した。

「あー…ありがとう。拾ってくれてたのね…これがあったおかげで助かりました。レオンのおかげです。」
「そんな僕は何も…ほとんどロバート子爵がやったことだし。結局最後は見てるだけしか…」
「いえ…でもそれでもレオンなら気づいてくれると思って落としていきましたから…」

 そしてレオンの手を握り締める私。

「ありがとう…そういってもらえるとボクも嬉しいよ。サラのためになれたなら…」

 顔を少し赤らめるレオン…そんなレオンを見て少し恥ずかしくなって私も赤くなる。
 あー…なんかこういう雰囲気良いよね。甘酸っぱい感じがして。

 頬を染め手を握り合い見つめあう二人…


 少しずつ顔の距離が近づき


 お互いの唇がふ…



「サラお嬢様~?」

 その声に驚き慌てて離れる二人。

「どこにいらっしゃいますか~」

 メイドのクレアだ…
 おのれぇぇぇクレアァァァ
 あとでお仕置きよ!まったくあの駄メイドは!なんなの…フラグクラッシャーなの?どうしてあの子はこんなに空気が読めないのかしら…ある意味天才ね。
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