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1章
34話 指輪、造ります
しおりを挟む客間に戻り、ステータスを確認したのちに俺はすぐに指輪造りに取り掛かった。
まず、昨日の俺が創造でなにを作り出したのかをアイテムボックスの中身を見て確認する。
銀、ダイヤモンド、エメラルド、ルビー、サファイア、トパーズ、アクアマリン、ガーネット、アレキサンドライト、鏨.......。
うん、なるほどなるほど。
この感じだと、指輪とかネックレスとかのアクセサリー関係の物を中心に作ろうとしていたようだな。まあ、エリシャさんに指輪渡してた時点で大体の予想はついてたけどね。
さて、とりあえず指輪を造るか。
まずは、銀のインゴットを手に持ち、指輪3つ分くらいを作れるように錬金術スキルで再構築して数等分に分ける。
まずは、商業ギルドのマスターに見せる用の指輪からだ。
錬金術スキルを発動してデザインをイメージする。
リングの全体の半分が三つ編みにするように捻って華やかさを基本としたシンプルなデザインをイメージし、発動すると、先程まではインゴットどった銀の塊がドロっとしたメタルスラ〇ム状になったかと思うと、その次には新たな形を型どり始め、見る見るうちに俺が想像した形に様変わりしていく。
それにしてもスキルを習得すれば使い方まで自然と分かるのって本当に便利だよなー。と思いつつ形が整うのを待ってると数秒もせずに形が完成した。
うん、デザインはイメージ通りの形にちゃんとなってる。
次は、彫金スキルを発動して、指輪の裏側に鏨で姪を打たないと......ってなんで打たないといけないと思ってるんだ ん? まあいいか。これからいっぱい売ることになるなら、名前が売れるのは悪いことじゃないしね。
そうして銘を打って、一つの指輪が完成した。
うん。中々出来がいいんじゃないだろうか? これなら商業ギルドの人も商売していいって思ってくれるだろう。
さて、次は、ちょっと予定外ではあるけど、ペアリングを造る。
デザインはシンプルなただのシルバーリングの中央に一粒のダイヤモンドをはめ込んだ物だ。デザインはシンプルそのものだが、出来は先程作ったものよりも遥かに高級感がある。
さっきよりも集中して、これをあげる人を思って造ったからだろうか?
まあそこは、これからいっぱい造っていく中で検証していけばいいか。それにしても、喜んでもらえたらいいなー。
俺は何を思ったのか今造ったペアリングを急に鑑定してみたいと思う欲求に晒され、神眼で鑑定していた。
【ダイヤモンドシルバーリング(ペア)
効果:防御力+250、健康大上昇、魔法攻撃耐性大】
あれ? なんか割と効果がいっぱいで凄そうに思えるんだけど、気のせいだよな? これくらいは常識の範囲内だよな?
うん、健康大上昇とかそうでも無さそうだし、防御力もちょっとしか上がってない。魔法攻撃耐性大だってたいしたことないはずだ! うん、きっとそうだ!
「レイ様、馬車の準備が整いました。」
出来た指輪の性能に軽くたじろいでいるとタイミングよく、へパからのお呼びが飛んできた。
だ、大丈夫だよね? 渡しても引かれないよね?
そんな不安を胸に、俺は重い足を扉の方へと進めるのだった。
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