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1章

15話 まだまだ強くなります

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 またきてしまった。いや、きた。

 そして、今回は自分の力できた。

 やはり、自分の力で成し遂げたのとそう出でないのとでは心持ちが全然違う。

 はあー、なんて清々しい気分なんだろう。

 って、そんなこと考えている暇があるならとっととやること済ませろって話だよね?うん、わかってるわかってる。今からやるから、今から動くから。

 ってことでやって来ましたモニター前!!



如月零  レベル9

スキル  『闘術4』、『火魔法』、『召喚魔法』、『治癒魔法4』、『鑑定3』、『周辺地形図把握2』、『生活魔法』、『予測』、『回避』、『怪力3』、『索敵』、『気配察知』、『アイテムボックス』、『名付け』

スキルポイント 12
ソウルポイント 107

※※※※※※※※の加護


 
 おお!レベルが2も上がってる!
 そして、相変わらずスキルポイントは取得できる上限値なんだけど、やっぱこれ異常だよな? 九連続最大値に振り分けられるとか異常以外の何ものでもないないよな? でも、ありがたいから別に気にする必要はない。
 ソウルポイントの方は、初の三桁。さっき戦ったゴブリンよりも数は少なかったけど、やはり危険度はオークの方が上だったんだろ。あきらかにソウルポイントの個体値が違う。

 そして相変わらず何とかの加護はわからない。イリスに聞いても答えてくれない。だからもう気にしない。


 さて、早速スキルポイントの振り分けに移ろう。


 まずは、闘術と治癒魔法に5ずつ振り分けて、両方ともレベルを5に上げる。これでスキルレベルは上限である10の半分まできた。
 イリス曰く、スキルレベルが上限の半分を超えると、格段ににスキルの恩恵が上がり、効果も段違いという話だ。さっきまででもオークとの戦闘はかなり余裕だったが、これで更に楽になったことだろう。

 残りの2ポイントをどうするか。

 新しいスキルを取るか、既存のスキルを2に引き上げるか。

 うーん......................よし、決めた。

 俺は新しいスキル、『視野拡張』と『暗視』を取得する。
 
 今後、もしも森を抜けられなかった場合、俺は闇の中でのサバイバル生活をしなければいけない。そのためにも、暗視は絶対に必要だし、視野拡張があれば、更に索敵が楽になるし、そうすることで判断力も上がるだろうということで、俺は新しいスキルを取得した。

 
 よし、次はソウルポイントだ。

 とうとうポイント数は三桁を超えて、それなりに効果が優秀なスキルなんかも取得できるようになったが、俺は迷わずステータスの上昇に全振りした。いや、ただしくは1ポイント残しての106ポイントを全振りした。うん、迷う必要なんてないんだ。まずはステータスを上げないと力負けするんだからな。
 とはいっても、急なステータスの上昇で全く自分の身体能力を理解していないから、さっきみたいに暴走気味に突っ込んでしまってばかりなので、後でどれだけ動けるようになったのかを確認しておこう。

 とりあえず、これで自分のステータスを上げる目的は達成したので、俺は自分のステータスを鑑定で確認する。


如月零 レベル9

HP    1159/1159   550UP
MP      768/768   338UP
物攻       612  245UP
物防       512  233UP
魔攻       521  233UP
敏捷       542  237UP
魔耐       258  115UP


スキル
『闘術:レベル5』『火魔法:レベル1』『召喚魔法:レベル1』『治癒魔法:レベル5』『鑑定:レベル3』『周辺地形図把握:レベル2』『生活魔法:レベル1』『予測:レベル1』『回避:レベル1』『怪力:レベル3』『索敵:レベル1』『気配察知:レベル1』『視野拡張:レベル1』『暗視』『アイテムボックス』『名付け』


 うん、またまたまたまたかなり上がったな。ソウルポイント三桁だもんな。恐るべし、ソウルポイントだ。今後もお世話になりそうだし、よろしく?って感じだ!


 さて、次は魔石を12個全部還元する。

 三つの還元報酬の中から選ぶのは、育成ポイントの取得。

 得られたポイントは、220ポイント。

 ...........って220!?!?!?!?!?!?

 桁が......桁が違うなおい.........いや、まあいっぱい入るのに越したことなんてないからいいんだけどもさ?

 うん、とりあえず半分ずつを召喚獣に割り振って、それぞれのステータスを上げていく。
 半分の55ポイントは、物攻。
 そして、もう半分は、全部敏捷にぶち込んだ。


 いや、うん。フェルとラーナの戦いを見て思ったんだよ.......。

 攻撃力と速度こそ正義だってね。ていうか、そこをあげた方が二体とも相性がいいというか、うん。暫くは上げるなら物攻と敏捷でいい。そう決めた。てことで早速ステータスの確認をする。

フェル(ホワイトウルフ) レベル3/30


HP    90/90
MP    58/58
物攻     133    55UP
物防      33
魔攻      37
敏捷     132   55UP
魔耐         23

スキル
『疾走:レベル5』『噛み付き:レベル3』『水魔法:レベル1』『氷魔法:レベル2』

ラーナ(ホワイトスネーク) レベル3/30

HP    68/68
MP    70/70
物攻     128   55UP
物防      62
魔攻      44
敏捷     120   55UP
魔耐      20

スキル
『毒牙:レベル3』『隠密:レベル5』『土魔法:レベル1』『影魔法:レベル2』



 うん、これで、フェルもラーナも物攻と敏捷だけではあるが、三桁台に突入してくれた。
 これだけのステータスなら、さっきのオークリーダーとサシで勝負しても余裕でボコれるくらいにはなったな。

 レベルが上がってないのは、やはり俺が倒した時は経験値が入らないということだろうか? 召喚獣たちが倒したら俺に経験値はいってくるんだけどなー。逆はダメなのか? 基準がわからんがどうせ聞いても答えてくれないから聞かないでおこう。

 そして、ここで俺は新たな方針を決める。

 それは、魔石の今後の使い道に関する方針だ。
 色々と考えた結果、魔石の使い道は、暫くの間は、育成ポイントの取得とベルナルド硬貨の取得につぎ込むことにしよう。割合は、8:2の割合だ。もちろん8が育成ポイントで、2が硬貨の取得だ。

 現状で、金の使い道というか、人里すら見つかってはいないが、やはり金はあった方が安心する。備えあれば憂いなしともいうし、今後は幾らか持っておいた方がいいので取得した方がいいだろう。現状日本円換算で500円しか持ってないとか不安すぎるんだよ!もっと早く考えてればさっきの一部でも金に変えていたのに......。

 そして、やはり、それ以上に召喚獣たちの育成は重要だ。
 召喚獣たちを守るとはいえ、フェルもラーナも俺を守りたがるし、好戦的な性格だ。そんな二体の主として、俺はなるべくなら二体の願いを叶えてあげたい。

 ずっと俺が守っていたいが、二体はそれでも俺を守ろうとする。だったら、力を与えてあげよう。二体が死なないくらい強く育ててあげよう。それが出来るのにしないなんて愚の骨頂だ。だから、得られた八割の魔石の使い道は育成ポイントの取得だ。


 
 うん、これでいい。

 これでこの謎部屋でやることも今後の方針も全て決まった。


 もう思い残すこともないし、次来た時でも迷わずやることをやったらとっとと現実に戻ることが出来る。

 別にこの部屋が嫌という訳では無い。嫌でないんだけど、ただ、どうしてもここにいると過去を思い出してしまう。この世界ではない元の世界のことを思ってしまう。今はそんなこと考えてる余裕なんてないのに、思ってしまう。

 帰れる保証なんてない。早く帰りたいとは思ってるけど、同時に帰るなんて無理なんだろうなとも思ってる。だから、今はあまり考えたくない。




 異世界で生き残る。



 今はただそれだけを考えていかないとダメだ。



 だから、ここには最低限の時間しか居座らないように決めた。




 ..............よし、フェルとラーナの元に戻ろう。



 俺は、決意を新たに、この部屋から再度旅立った。
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