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1章
8話 また来てしまった謎部屋にて
しおりを挟む.............やっぱ、俺の部屋なんだな............。
俺は本日2度目の謎部屋への転移をした時、相も変わらずやはり元ひきこもっていた自室であることを再認識した。
うん。とりあえずモニターを確認するか。
俺は二度目にして早くもこの部屋に適応していた。そんな逞しい自分がなんだが自分ではないみたいだと錯覚したが、これもレベルアップによる恩恵なのかなと思うことに、特には気にしなかった。
...............。
ん?
なんかおかしいぞ?あんなの前はなかったよな...........?
俺は部屋の中央にあるモニターの横に、別のモニターと大きな真っ黒な箱が新しく配置されている様を見てそんなことを思った。
いや、とりあえず新しいものは後に考えようか。今はとりあえず前回体験したソウルポイントとかスキルポイントの振り分けからやろう。
そう思い、俺はまず、前回の時からあった中央のモニターの前まで移動して、モニターを注視する。
如月零 レベル4
スキル 『火魔法』、『治癒魔法』、『召喚魔法』、『闘術』、『周辺地形図把握』、『鑑定』
スキルポイント 18
ソウルポイント 23
※※※※※※※の加護
おお!!!一気にレベルが4に上がってる!!!しかもスキルポイントは三回とも最大振り分けの6引いてるし!!!俺ってもしかしてめちゃくちゃ運いいのか?いや、たまたまか?まあいい。多いに越したことはないからな!
ソウルポイントの方も結構溜まってるな。多分ゴブリンのレベルが高かったからそれに伴って魂の価値も上がっていたということだろう。イリスに聞いたってどうせ答えてくれないんだからそういう事にしておこう。
さて、まずはスキルポイントでスキルを取得..........の前に鑑定でステータス確認するか。
「鑑定!」
俺は自分に意識を向けて、鑑定を発動させる。
如月零 レベル 4
HP 79/79 30UP
MP 43/43 30UP
物攻 45 12UP
物防 29 9UP
魔攻 35 9UP
敏捷 39 15UP
魔耐 14 8UP
スキル
『闘術:レベル1』『火魔法:レベル1』『召喚魔法:レベル1』『治癒魔法:レベル1』『鑑定:レベル1』『周辺地形図把握:レベル1』
んー?結構強くなってんのかな............?相変わらず桁は二桁ではあるけど、ステータスが上がるのは、それだけでなんだか嬉しい気持ちになる。
てか、今なら1レベル上がる事のステータスの上昇値割り出せるじゃんか!
それに気づいて早速俺はレベル上昇に伴うステータスの上昇値を計算する。
HP 10UP
MP 10UP
物攻 4UP
物防 3UP
魔攻 3UP
敏捷 5UP
魔耐 2UP
こんな感じかな?
なるほど、なるほど。体力と魔力は結構上がる見たいだな。逆に攻撃力とか防御力はあんまり上がらないと.......いや、これが高いか低いかは分からないんだけどね。なんせ基準が俺しかいないからな!!!
早く他の人とあって確かめたいよな........いや、そもそもステータス見せてくれるかも分からないんだけどさ.......。
うん、今はそんな考えても仕方ないことを考えるのはやめよう。
出来ることからコツコツと積み上げていこう.......。
俺は気持ちを切り替えて、モニターを操作してスキルポイントを割り振る作業に入る。
まずは、今取得しているスキルのうちのいくつかをレベルアップさせる。
まずは、戦闘にかなり役立ってくれた闘術。レベル1だと言うのに、俺のやっつけ通信武術をそれなりのレベルの武道家へと進化させてくれた貴重なスキルだ。レベル1でもそれなりに上がったんだから、もっとあがれば、いずれは世界チャンプレベル、いや、それ以上の武道家も目指せるかもしれない。幸いにも今回は18ポイントもスキルポイントを獲得出来たし、とりあえず5ポイント割り振って、闘術のスキルレベルを3まで上げる。これで残りは13ポイント。
続いて、治癒魔法に5ポイント割り振り、闘術と同じくレベルを3まで上げる。治癒魔法は、使って分かったがかなり使える魔法だ。なんせ、レベル1の『キュア』でも俺が負った傷を簡単に全回復してくれるからな。最初は気が動転して三回使ってしまったが、一回目の時点で痛みが引いていた感覚が残っていたので、その有用性は高いと俺は評価した。故の振り分けだ。これで残りは8ポイント。
続いて、鑑定に2ポイント割り振り、レベルを2に上げる。これはゴブリンのステータスを鑑定をしようと思った時に、HPとMPしか表示されなかったからレベルを上げればもっと詳しくなるのではないかとふんでの半ば賭け的な選択だ。これでもまだ詳しく表示されないなら次のレベルアップ時にまたレベルを上げるつもりだ。これで残りは6ポイント。
とりあえず既存のスキルのレベル上げはここまででやめておく、本当なら火魔法や召喚魔法も上げておきたいところだが、今はできるだけスキルを増やして戦術の幅を広げていきたいと思っている。生き抜くために必要なスキルの取得を優先だ。
今回新しく取るスキルは、既に決まっている。
前回取れなかったものの、優先して取得しておこうと思っていたスキルを取っていく。
取得したのは、『生活魔法』、『予測』、『回避』、『怪力』『索敵』、『気配察知』の六つだ。
生活魔法があれば、飲水や焚き火には困らない。予測、回避、怪力があれば、より戦闘が楽になる。索敵や気配察知があれば、さっきみたいなゴブリン五体からの不意の強襲ももっと早くに感知し冷静に対処することが出来る。
今回のスキル取得で俺のサバイバル能力は飛躍的に上がったはずだ。スキルレベルを上げたり、新しいスキルを取得したことで先程よりもステータスも上がった。
今の俺ならさっきのゴブリン五体とでも一人で十分に戦えるだろう。
ステータスを再鑑定して、改めて強くなったことを確認しておく。
如月零 レベル 4
HP 79/79
MP 43/43
物攻 80 35UP
物防 44 15UP
魔攻 53 18UP
敏捷 64 25UP
魔耐 21 7UP
スキル
『闘術:レベル3』『火魔法:レベル1』『召喚魔法:レベル1』『治癒魔法:レベル3』『鑑定:レベル2』『周辺地形図把握:レベル1』『生活魔法:レベル1』『予測:レベル1』『回避:レベル1』『怪力:レベル1』『索敵:レベル1』『気配察知:レベル1』
すごいな.........物理攻撃力がHPを超てえるし、敏捷に至ってはほとんど二倍だ!
ははっ!これはすげえや!!
ほんとのほんとに一人でゴブリンを余裕で倒せそうじゃないか!
これで生きていける。この世界でもなんとかやっていける気がする。
いや、でももっと強くならなきゃだめだ。
ここは異世界なんだ。ゴブリンみたいに弱い魔物だけしかいないとは限らない。いや、絶対にもっと危険な魔物だって多く存在しているはずだ。こんな強さで満足してたら俺はすぐに魔物に殺される。レッサーウルフやレッサースネークを守ることなんてできない。
だからもっと強くならなきゃな..........。
そのためにも......ソウルポイントの割り振りをしないとな......。
俺は少し強くなっただけで舞い上がっていた自分の気持ちを引き締め、強くなるために次の行動に移った。
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