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第10話 会議 前編
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6月26日 午前6時30分
朝日が昇り小鳥がさえずり始める朝、彼らは動き出す。
「ふふふ!ファンタジーモール配達部隊!出動!」
「アイアイサー!」
15人ほどの少年少女達はカバンにたくさんのチラシを入れるとバラバラに行動を始めた。
「社長.......朝から配達させるのはいいのですが、なぜプレイヤーではなく街の子供達をバイトに雇ったのですか?」
「子供達にお小遣いをあげるため...........あの子達にした指示は二つだけ、一つは渡した地図に示した赤い丸の場所の建物のポストにチラシを入れる。」
「それがギルドの場所ですね、確かこの街にあるギルドは50を越えていたはず............。」
「そしてもう一つは残ったチラシを街中に貼ること!そうすればこの街にいるプレイヤー達が見てくれるでしょ!」
「でも街に勝手にチラシを貼っていいのでしょうか?」
「うーーーーーーーーーーーーん、いいんじゃない?」
(本当に大丈夫なのだろうか........それより二度寝がしたい。)
「さぁ!明日が楽しみだな!」
ファンタジーモールのチラシ配りにより、街中に散らばるギルドやプレイヤー達に知れ渡った。
ギルド 紅桜では........。
「マサムネ、入り口のポストにこんな物が........。」
「あの社長........また面白い事を考えたね。ココノビ!明日はこれに参加するぞ!」
「分かったわ。」
ソード オブ ベルサイユでは
「ふむ........ギルドのリーダーが集まるのか........お前達!!」
「はい!!!なんでしょうか!団長!!」(たくさん)
「明日は僕は用で鍛錬を見ることができない!よって!明日の鍛錬は中止だ!いいな!!」
「分かりました!!!!」(みんな)
(よっしゃー!!!休みだ!!!!!!)(みんな)
黄昏の流星では...........。
「ジャン姉、うちもこれに参加するのかな?」
「たぶんね...........まぁうちはリーダーがどっか行っちゃうから。副リーダーの私が行く事になると思うけどね.........。」
もちろん、ここにも.........。
「リオ君、メガネ君これなんだろ?」
「ポストに入ってたんですか?」
サナさんがポストから持ってきたチラシには、ギルドのリーダーを集めて会議を行うらしい。場所は大図書館で明日...........。
「ですって。」
「言ってみようよ!面白そう!」
「そうですね、行ってみましょうか。」
ここに住んでいるギルドの人達と仲良くなれるチャンスだと思っているのだろう、確かに強い人達に会えるチャンスかも。
「明日の予定は決まりっと........じゃあ今日は?」
「今日は別々で行動して買い物はどうでしょうか?僕も買いたい物がありますのでね。」
「いいね!それ!私もこの街を歩いてみたかったんだ!」
2人共とても楽しそうだ.......俺は別に行きたいところはないけど、食料とかは買ってこようかな。
「あ、でもスララはどうする?家の中で1人ぼっちにするのも可愛そうだし.........。」
「ぷに?」
気付けばスララも起きて、3人の会話に入ってた。少し眠そうな顔をしている。
「スララは誰とお買い物する?」
「ぷに?........。ぷにに!」
そう言うとスララはサナさんではなく俺に飛びついてきた。
「ガーーーン!リオ君とお買い物行くのーーー。」
サナさんが少しショックを受けたような表情をするとちょっと不機嫌そうな表情をした。なんでスララはサナさんではなく俺を選んだのだろうか。
そして1時間後、それぞれが個人行動に分かれた。
「さてと、夕ご飯の食材を買いに行かなきゃ.........。スーパーとかさすがにないよね........。」
「ぷに!」
俺はスララを抱きながら歩いているとスララが横になにかある事を知らせるように喋るので、横を見てみるとそこにあったのはスーパーだった。
「あっ.......あるんだ。」
俺はとりあえず入ってみる事にした、中は普通のスーパーだ。レジっぽいのもあるし、なんでも売ってそうだ。魚も売っているのだろうか。
店員さんに聞いてみる。
「あのーすみません、魚とか売っていますか?」
「売っておりますよ。こちらが魚コーナーです。」
店員さんについていくと魚コーナーがあった。しかも生簀みたいなので魚が泳いでいるし、切り身も売っていた。
「この街から海まで遠いと思うですけど、運んでる最中に傷んだりしないんですか?」
「そこはご安心を、運搬の際には当店で働くプレイヤーがついて行き漁村に着くと受けとった魚を魔法「アイス」で冷凍保存をします。」
魔法をそんな風に使っているのか.......ここで働くプレイヤー?店員さんの腕を見てみると俺たちと同じデバイスを付けていた。プレイヤーも働くのか.........。
「すごいですね、このお店。」
「えー!もちろん!なんせ世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪ですから!」
「え?」
「世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪ですから。」
ファンタジー..........モール?
一方その頃サナさんは
「美味しい!!」
カフェでケーキを食べていた。
「まさかこの世界にコーヒーとこんな美味しいケーキがあるなんて!」
ショートケーキを食べ終わると店員さんを呼ぶサナさん。
「店員さーん!」
「はーい!ご注文ですかー?」
「あのー季節限定パフェとミルクティーをください!」
「わっかりましたー!少々お待ちくださいね!」
そう言うと店員は厨房の方へと向かってしまった。
「すごいなーここのカフェ、オシャレだしパフェもあるし。」
「それはもちろん!ファンタジーモールだからこそ!!」
先ほどの店員が厨房から勢いよく顔を出す。
「うわ!びっくりした!」
「世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪ですからね!」
「え?今なんて?」
「ご注文の品をお届けに参りましたー。」
「え?ちょ、え?」
そしてその頃 メガネ君は.........。
工具品店にて彼は工具を探していた。
「本当に異世界ですかここは?こんなたくさんの種類の工具があるなんて..............。」
彼にしてはやけにキラキラした目で物色する。前の世界の頃からなのだろうか。
「そうじゃろ.......この工具店はファンタジーモールが出しているお店じゃからの。」
工具店のお爺さんが現れて彼にそう言った。
「ファンタジー........モール?」
「知らんのか?世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪」
「なんですか?その変な歌.........。」
「...............。お前さん見所があるのー。」
(え?無視?)
「この近くにテッコツって奴が武器屋をしておる。ワシの名前を出したら武器について教えてくれるじゃろ。」
「本当ですか?ありがとうございます!」
そして再びリオは..........。
「世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪........この歌、今日で10回以上聴いた......。」
「ぷにぃー............ぷに!」
「どうしたのスララ?」
スララがまたどこかに行きたがっているようだ。ツノでどこへ行きたいかを示してくれいる。俺はその示す方向へ向かった。
「スララ......ここ?」
「ぷに!」
スララが行きたかったのは.......骨董屋さん?
俺は骨董屋のドアを開ける。
カランカラン
「いらっしゃーい」
老眼鏡を掛けたお爺さんが挨拶をしてくれた。なんでスララはここに行きたかったのだろうか。周りを見渡すと古そうな壺やアクセサリーなどが置いてある。店自体も古そうだ........。
「ぷにに!!」
スララは探していた物を見つけたらしい。俺はスララが見つめていた物を同じように見つめる。そこにあったのは機械の部品のような物だった。管で繋ぐような穴が空いていて中心部分に青い宝石のような物が埋め込まれている。
「これは?」
「ほーん、あんちゃんいい目してるね。」
「うわ!びっくりした!」
さっきまで入り口の会計のところにいたお爺さんが、俺の横に移動していた。
「それはね、文明があった時に作られた量産型のロボットのエネルギー供給パーツだよ。」
「エネルギー供給パーツ?」
「そこの青い宝石がね、ロボットに接続する事で莫大なエネルギーを生み出す仕掛けになっていてね。まぁそのロボットもなくなって残ったのはこれだけだけどな。」
「そうなんですね..........。スララはこれが欲しいの?」
「ぷに!」
「いくらですか?」
「相当な貴重品だからの50万じゃな。」
「50万!?」
「冗談じゃよ、この店もあともう少しで閉店じゃ。ワシももう歳だからの.......せめてワシのコレクションを必要としてくれる人に譲りたいのじゃよ。」
「お爺さん...........。」
「と言う事で1800パールじゃ。」
(あ、そこはタダじゃないんですね。)
3時間後
俺は家のドアを野菜などが入った袋を持ちながら開ける。
「ただいまー。」
返事がない、まだ2人は帰ってきてないのだろうか。
俺は二階に上がるとキッチンに買った物を一回置くと急いで冷蔵庫にしまった。冷蔵庫があるって本当便利だな...........。
そう考えていると下の方からドアが開く音がした。誰かが帰ってきたみたいだ。
「たっだいまー!!」
「おかえりサナさん!」
「これ、お土産のケーキ!行ったカフェで買ってきたの!」
「カフェはどんな感じだったんですか?」
俺が質問するとサナさんの顔の笑顔が無表情に変わった。え?
「世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪」
「その歌って...........。」
「カフェで10回くらい聴いた...........。」
すると、また下からドアが開く音がする。メガネ君が帰ってきたようだ。
「たっただいまです........。」
めちゃくちゃ辛そうな顔をしながら上がってきたメガネ君
「どうしたのメガネ君!?その重そうなの!!」
「すみません........工具を買いすぎちゃいました。」
「工具店ってどんな感じだったの?」
サナさんの質問に無表情になるメガネ君、この展開はまさか..............。
「世界に」
「羽ばたけ」
「ファンタジーモール」
「もう!なんなの!ファンタジーモールって!!」(みんな)
10分後
「そういえば、これ買ったんですよ。」
俺は机に先ほど買った青い宝石のような物をフサリアに見せる。
「なにこれ?」
「なんかのパーツですか?」
「スララがこれを欲しそうにしていたから、買ってあげたんですよ。」
「なんで欲しがっていたんでしょうか?」
するとスララがやってきて机の上に乗り、今日買った青い宝石のような物をじーーーっと見つめ始めた。
「ぷに.............ぱく!」
「え?えーーーーーーーーー!!!」(みんな)
次の瞬間、スララがそのパーツを大きな口で食べてしまったではないか!?
「ちょっとスララ、そんなの食べたらお腹壊しちゃうよ!」
「スライムは鉄も食べるんですか!?」
「俺の1800パールがぁぁあぁぁあ!!」
「げぷっ。」
スララはゲップをすると、再びどこかへと行ってしまった。
一体なんだったんだろうか..........。どうしてスララはあれを食べたのか......スララにはまだ謎がたくさんある。
まぁ一番の謎はファンタジーモールってなんなんのか?だけどね。
朝日が昇り小鳥がさえずり始める朝、彼らは動き出す。
「ふふふ!ファンタジーモール配達部隊!出動!」
「アイアイサー!」
15人ほどの少年少女達はカバンにたくさんのチラシを入れるとバラバラに行動を始めた。
「社長.......朝から配達させるのはいいのですが、なぜプレイヤーではなく街の子供達をバイトに雇ったのですか?」
「子供達にお小遣いをあげるため...........あの子達にした指示は二つだけ、一つは渡した地図に示した赤い丸の場所の建物のポストにチラシを入れる。」
「それがギルドの場所ですね、確かこの街にあるギルドは50を越えていたはず............。」
「そしてもう一つは残ったチラシを街中に貼ること!そうすればこの街にいるプレイヤー達が見てくれるでしょ!」
「でも街に勝手にチラシを貼っていいのでしょうか?」
「うーーーーーーーーーーーーん、いいんじゃない?」
(本当に大丈夫なのだろうか........それより二度寝がしたい。)
「さぁ!明日が楽しみだな!」
ファンタジーモールのチラシ配りにより、街中に散らばるギルドやプレイヤー達に知れ渡った。
ギルド 紅桜では........。
「マサムネ、入り口のポストにこんな物が........。」
「あの社長........また面白い事を考えたね。ココノビ!明日はこれに参加するぞ!」
「分かったわ。」
ソード オブ ベルサイユでは
「ふむ........ギルドのリーダーが集まるのか........お前達!!」
「はい!!!なんでしょうか!団長!!」(たくさん)
「明日は僕は用で鍛錬を見ることができない!よって!明日の鍛錬は中止だ!いいな!!」
「分かりました!!!!」(みんな)
(よっしゃー!!!休みだ!!!!!!)(みんな)
黄昏の流星では...........。
「ジャン姉、うちもこれに参加するのかな?」
「たぶんね...........まぁうちはリーダーがどっか行っちゃうから。副リーダーの私が行く事になると思うけどね.........。」
もちろん、ここにも.........。
「リオ君、メガネ君これなんだろ?」
「ポストに入ってたんですか?」
サナさんがポストから持ってきたチラシには、ギルドのリーダーを集めて会議を行うらしい。場所は大図書館で明日...........。
「ですって。」
「言ってみようよ!面白そう!」
「そうですね、行ってみましょうか。」
ここに住んでいるギルドの人達と仲良くなれるチャンスだと思っているのだろう、確かに強い人達に会えるチャンスかも。
「明日の予定は決まりっと........じゃあ今日は?」
「今日は別々で行動して買い物はどうでしょうか?僕も買いたい物がありますのでね。」
「いいね!それ!私もこの街を歩いてみたかったんだ!」
2人共とても楽しそうだ.......俺は別に行きたいところはないけど、食料とかは買ってこようかな。
「あ、でもスララはどうする?家の中で1人ぼっちにするのも可愛そうだし.........。」
「ぷに?」
気付けばスララも起きて、3人の会話に入ってた。少し眠そうな顔をしている。
「スララは誰とお買い物する?」
「ぷに?........。ぷにに!」
そう言うとスララはサナさんではなく俺に飛びついてきた。
「ガーーーン!リオ君とお買い物行くのーーー。」
サナさんが少しショックを受けたような表情をするとちょっと不機嫌そうな表情をした。なんでスララはサナさんではなく俺を選んだのだろうか。
そして1時間後、それぞれが個人行動に分かれた。
「さてと、夕ご飯の食材を買いに行かなきゃ.........。スーパーとかさすがにないよね........。」
「ぷに!」
俺はスララを抱きながら歩いているとスララが横になにかある事を知らせるように喋るので、横を見てみるとそこにあったのはスーパーだった。
「あっ.......あるんだ。」
俺はとりあえず入ってみる事にした、中は普通のスーパーだ。レジっぽいのもあるし、なんでも売ってそうだ。魚も売っているのだろうか。
店員さんに聞いてみる。
「あのーすみません、魚とか売っていますか?」
「売っておりますよ。こちらが魚コーナーです。」
店員さんについていくと魚コーナーがあった。しかも生簀みたいなので魚が泳いでいるし、切り身も売っていた。
「この街から海まで遠いと思うですけど、運んでる最中に傷んだりしないんですか?」
「そこはご安心を、運搬の際には当店で働くプレイヤーがついて行き漁村に着くと受けとった魚を魔法「アイス」で冷凍保存をします。」
魔法をそんな風に使っているのか.......ここで働くプレイヤー?店員さんの腕を見てみると俺たちと同じデバイスを付けていた。プレイヤーも働くのか.........。
「すごいですね、このお店。」
「えー!もちろん!なんせ世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪ですから!」
「え?」
「世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪ですから。」
ファンタジー..........モール?
一方その頃サナさんは
「美味しい!!」
カフェでケーキを食べていた。
「まさかこの世界にコーヒーとこんな美味しいケーキがあるなんて!」
ショートケーキを食べ終わると店員さんを呼ぶサナさん。
「店員さーん!」
「はーい!ご注文ですかー?」
「あのー季節限定パフェとミルクティーをください!」
「わっかりましたー!少々お待ちくださいね!」
そう言うと店員は厨房の方へと向かってしまった。
「すごいなーここのカフェ、オシャレだしパフェもあるし。」
「それはもちろん!ファンタジーモールだからこそ!!」
先ほどの店員が厨房から勢いよく顔を出す。
「うわ!びっくりした!」
「世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪ですからね!」
「え?今なんて?」
「ご注文の品をお届けに参りましたー。」
「え?ちょ、え?」
そしてその頃 メガネ君は.........。
工具品店にて彼は工具を探していた。
「本当に異世界ですかここは?こんなたくさんの種類の工具があるなんて..............。」
彼にしてはやけにキラキラした目で物色する。前の世界の頃からなのだろうか。
「そうじゃろ.......この工具店はファンタジーモールが出しているお店じゃからの。」
工具店のお爺さんが現れて彼にそう言った。
「ファンタジー........モール?」
「知らんのか?世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪」
「なんですか?その変な歌.........。」
「...............。お前さん見所があるのー。」
(え?無視?)
「この近くにテッコツって奴が武器屋をしておる。ワシの名前を出したら武器について教えてくれるじゃろ。」
「本当ですか?ありがとうございます!」
そして再びリオは..........。
「世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪........この歌、今日で10回以上聴いた......。」
「ぷにぃー............ぷに!」
「どうしたのスララ?」
スララがまたどこかに行きたがっているようだ。ツノでどこへ行きたいかを示してくれいる。俺はその示す方向へ向かった。
「スララ......ここ?」
「ぷに!」
スララが行きたかったのは.......骨董屋さん?
俺は骨董屋のドアを開ける。
カランカラン
「いらっしゃーい」
老眼鏡を掛けたお爺さんが挨拶をしてくれた。なんでスララはここに行きたかったのだろうか。周りを見渡すと古そうな壺やアクセサリーなどが置いてある。店自体も古そうだ........。
「ぷにに!!」
スララは探していた物を見つけたらしい。俺はスララが見つめていた物を同じように見つめる。そこにあったのは機械の部品のような物だった。管で繋ぐような穴が空いていて中心部分に青い宝石のような物が埋め込まれている。
「これは?」
「ほーん、あんちゃんいい目してるね。」
「うわ!びっくりした!」
さっきまで入り口の会計のところにいたお爺さんが、俺の横に移動していた。
「それはね、文明があった時に作られた量産型のロボットのエネルギー供給パーツだよ。」
「エネルギー供給パーツ?」
「そこの青い宝石がね、ロボットに接続する事で莫大なエネルギーを生み出す仕掛けになっていてね。まぁそのロボットもなくなって残ったのはこれだけだけどな。」
「そうなんですね..........。スララはこれが欲しいの?」
「ぷに!」
「いくらですか?」
「相当な貴重品だからの50万じゃな。」
「50万!?」
「冗談じゃよ、この店もあともう少しで閉店じゃ。ワシももう歳だからの.......せめてワシのコレクションを必要としてくれる人に譲りたいのじゃよ。」
「お爺さん...........。」
「と言う事で1800パールじゃ。」
(あ、そこはタダじゃないんですね。)
3時間後
俺は家のドアを野菜などが入った袋を持ちながら開ける。
「ただいまー。」
返事がない、まだ2人は帰ってきてないのだろうか。
俺は二階に上がるとキッチンに買った物を一回置くと急いで冷蔵庫にしまった。冷蔵庫があるって本当便利だな...........。
そう考えていると下の方からドアが開く音がした。誰かが帰ってきたみたいだ。
「たっだいまー!!」
「おかえりサナさん!」
「これ、お土産のケーキ!行ったカフェで買ってきたの!」
「カフェはどんな感じだったんですか?」
俺が質問するとサナさんの顔の笑顔が無表情に変わった。え?
「世界に羽ばたけ♪ファンタジーモール♪」
「その歌って...........。」
「カフェで10回くらい聴いた...........。」
すると、また下からドアが開く音がする。メガネ君が帰ってきたようだ。
「たっただいまです........。」
めちゃくちゃ辛そうな顔をしながら上がってきたメガネ君
「どうしたのメガネ君!?その重そうなの!!」
「すみません........工具を買いすぎちゃいました。」
「工具店ってどんな感じだったの?」
サナさんの質問に無表情になるメガネ君、この展開はまさか..............。
「世界に」
「羽ばたけ」
「ファンタジーモール」
「もう!なんなの!ファンタジーモールって!!」(みんな)
10分後
「そういえば、これ買ったんですよ。」
俺は机に先ほど買った青い宝石のような物をフサリアに見せる。
「なにこれ?」
「なんかのパーツですか?」
「スララがこれを欲しそうにしていたから、買ってあげたんですよ。」
「なんで欲しがっていたんでしょうか?」
するとスララがやってきて机の上に乗り、今日買った青い宝石のような物をじーーーっと見つめ始めた。
「ぷに.............ぱく!」
「え?えーーーーーーーーー!!!」(みんな)
次の瞬間、スララがそのパーツを大きな口で食べてしまったではないか!?
「ちょっとスララ、そんなの食べたらお腹壊しちゃうよ!」
「スライムは鉄も食べるんですか!?」
「俺の1800パールがぁぁあぁぁあ!!」
「げぷっ。」
スララはゲップをすると、再びどこかへと行ってしまった。
一体なんだったんだろうか..........。どうしてスララはあれを食べたのか......スララにはまだ謎がたくさんある。
まぁ一番の謎はファンタジーモールってなんなんのか?だけどね。
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