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第262話 お義姉さん
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"ピンポーン”12月24日午後3時半、チャイムが鳴った。
冬休み期間ということでクラブの練習が朝からだったため帰宅していた愛翔が桜と楓に”何か宅配でも頼んだか?”と視線を向けたけれど、2人とも首を横に振る。
「はーい、どなたですか?」
愛翔が面倒くさそうにインターフォン越しに問いかけるた。
「わたしよ、開けてくれる?」
「わたしさんですか。お約束は無かったと思いますが……」
「もう、愛翔君分かってて言ってるでしょ。愛翔君の愛するお姉ちゃんですよ」
愛翔の揶揄いに微妙な返しをしたのは丘だった。
「姉さんお帰り」
「「お義姉さん、おかえりなさい」」
玄関で愛翔に続き桜と楓が声を揃える。
「ふふ、ただいま」
丘の機嫌がとてもいい。
「やっとお義姉さんって呼んでもらえるようになったわね。ついに?」
そしてやや意味深な顔になり桜と楓に微笑む。丘の視線の意味を悟り桜と楓は頬を染めた。
「お義姉さん。そ、そのあたし達そんなに分かりやすいですか?」
桜が耳まで赤くなりながら丘にたずねると。
「え?むしろ分からないと思う方が不思議なんだけど。大体あなた達隠すつもりもないでしょ」
「そ、それはまあ。もう愛翔と一生一緒にって3人で誓ったので……」
ますます照れて縮こまる桜を丘はほほえましげに見やる。
「で、突然どうしたの?連絡くれれば迎えに行ったのに」
丘をリビングに通し、桜と楓が復活した頃合いをみて愛翔が丘に”クリスマスは大学生って仲間と遊ぶものじゃないの?”とたずねた。それに対し丘は”はあ”と溜息をつき
「あのねえ。わたしは弟とそのお嫁さんがあんな事になってるのにのほほんと遊んでいられるほど薄情じゃないつもりよ」
「ああ、あの写真週刊誌の件ね。あれ自体は、まあね……」
愛翔はチラリと桜と楓に視線を流し、経緯を丘に語った。
「だから、この件については、もう俺たちが直接やることは無い感じかな」
愛翔の説明に丘は
「相変わらず愛翔君は敵には容赦ないわね」
”まあ愛翔君に敵認定されるってのは余程だけど”そう思いながら苦笑を返した。
冬休み期間ということでクラブの練習が朝からだったため帰宅していた愛翔が桜と楓に”何か宅配でも頼んだか?”と視線を向けたけれど、2人とも首を横に振る。
「はーい、どなたですか?」
愛翔が面倒くさそうにインターフォン越しに問いかけるた。
「わたしよ、開けてくれる?」
「わたしさんですか。お約束は無かったと思いますが……」
「もう、愛翔君分かってて言ってるでしょ。愛翔君の愛するお姉ちゃんですよ」
愛翔の揶揄いに微妙な返しをしたのは丘だった。
「姉さんお帰り」
「「お義姉さん、おかえりなさい」」
玄関で愛翔に続き桜と楓が声を揃える。
「ふふ、ただいま」
丘の機嫌がとてもいい。
「やっとお義姉さんって呼んでもらえるようになったわね。ついに?」
そしてやや意味深な顔になり桜と楓に微笑む。丘の視線の意味を悟り桜と楓は頬を染めた。
「お義姉さん。そ、そのあたし達そんなに分かりやすいですか?」
桜が耳まで赤くなりながら丘にたずねると。
「え?むしろ分からないと思う方が不思議なんだけど。大体あなた達隠すつもりもないでしょ」
「そ、それはまあ。もう愛翔と一生一緒にって3人で誓ったので……」
ますます照れて縮こまる桜を丘はほほえましげに見やる。
「で、突然どうしたの?連絡くれれば迎えに行ったのに」
丘をリビングに通し、桜と楓が復活した頃合いをみて愛翔が丘に”クリスマスは大学生って仲間と遊ぶものじゃないの?”とたずねた。それに対し丘は”はあ”と溜息をつき
「あのねえ。わたしは弟とそのお嫁さんがあんな事になってるのにのほほんと遊んでいられるほど薄情じゃないつもりよ」
「ああ、あの写真週刊誌の件ね。あれ自体は、まあね……」
愛翔はチラリと桜と楓に視線を流し、経緯を丘に語った。
「だから、この件については、もう俺たちが直接やることは無い感じかな」
愛翔の説明に丘は
「相変わらず愛翔君は敵には容赦ないわね」
”まあ愛翔君に敵認定されるってのは余程だけど”そう思いながら苦笑を返した。
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