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第236話 式
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「うわぁ、素敵」
桜と楓が着替えて出て来たのに気づき新本が見惚れている。
「住吉君、これは思い切ったね」
加藤もやや呆然としながらも2人から目が離せなくなっている。
「桜、楓。素敵だよ」
愛翔が声を掛け、近寄りエスコートのため手を伸ばした。
いつものように桜と楓が愛翔の両腕に抱きつきハロウィンパーティー会場に向かって歩き始めた。その後ろを羨ましそうに加藤と新本がついていく。
ハロウィンパーティーの会場の入り口に近づくと女子バスケットボール部の部員たちがドアを開けて両側に並んだ。そして3人が会場入りをした時
”タタタターン、タタタターン、タタタタン、タタタタン……”メンデルスゾーンの結婚行進曲が軽音楽部の演奏により流れはじめた。
これには愛翔も驚きを隠せず桜と楓に交互に視線をむけ、その幸せそうな表情に”まあ良いか”と前を向いた。その愛翔の右腕には純白のマーメイドラインのドレスに高く結い上げた髪に薔薇の花をモチーフにしたカチューシャティアラをつけた楓が、左腕にはプリンセスラインの純白のドレスを纏い、ショートカットの髪にセンターにグリーンの宝石をあしらったプリンセスティアラをつけた桜がそれぞれ寄り添い表情を蕩けさせている。
そのまま3人は女子バスケットボール部の部員が作ったバージンロードを歩き、神父のコスチュームを身に着けた末成の前で止まった。
「住吉愛翔、あなたは華押桜、橘楓を妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「はい、誓います」
「華押桜、あなたは住吉愛翔を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「はい、誓います」
「橘楓、あなたは住吉愛翔を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「はい、誓います」
「それでは誓いの口づけを」
愛翔は、まず桜と口づけを交わし、
「桜愛してる」
「愛翔、あたしも愛翔を愛してます」
次いで楓と口づけを交わした。
「楓、愛してるよ」
「愛翔、私も愛翔を愛しています」
桜と、楓は幸せそうに顔を蕩けさせている。
「父と子と精霊の聖名において住吉愛翔、華押桜、橘楓が夫婦となったことを認める。神が結び付けたものを人が離してはいけない。彼らの愛が永遠なることをここに宣言する」
会場から拍手が起きた。それは最初は女子バスケットボール部、軽音楽部から始まり、そして徐々に広がり会場中からの大きな拍手となった。
桜と楓が着替えて出て来たのに気づき新本が見惚れている。
「住吉君、これは思い切ったね」
加藤もやや呆然としながらも2人から目が離せなくなっている。
「桜、楓。素敵だよ」
愛翔が声を掛け、近寄りエスコートのため手を伸ばした。
いつものように桜と楓が愛翔の両腕に抱きつきハロウィンパーティー会場に向かって歩き始めた。その後ろを羨ましそうに加藤と新本がついていく。
ハロウィンパーティーの会場の入り口に近づくと女子バスケットボール部の部員たちがドアを開けて両側に並んだ。そして3人が会場入りをした時
”タタタターン、タタタターン、タタタタン、タタタタン……”メンデルスゾーンの結婚行進曲が軽音楽部の演奏により流れはじめた。
これには愛翔も驚きを隠せず桜と楓に交互に視線をむけ、その幸せそうな表情に”まあ良いか”と前を向いた。その愛翔の右腕には純白のマーメイドラインのドレスに高く結い上げた髪に薔薇の花をモチーフにしたカチューシャティアラをつけた楓が、左腕にはプリンセスラインの純白のドレスを纏い、ショートカットの髪にセンターにグリーンの宝石をあしらったプリンセスティアラをつけた桜がそれぞれ寄り添い表情を蕩けさせている。
そのまま3人は女子バスケットボール部の部員が作ったバージンロードを歩き、神父のコスチュームを身に着けた末成の前で止まった。
「住吉愛翔、あなたは華押桜、橘楓を妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「はい、誓います」
「華押桜、あなたは住吉愛翔を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「はい、誓います」
「橘楓、あなたは住吉愛翔を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「はい、誓います」
「それでは誓いの口づけを」
愛翔は、まず桜と口づけを交わし、
「桜愛してる」
「愛翔、あたしも愛翔を愛してます」
次いで楓と口づけを交わした。
「楓、愛してるよ」
「愛翔、私も愛翔を愛しています」
桜と、楓は幸せそうに顔を蕩けさせている。
「父と子と精霊の聖名において住吉愛翔、華押桜、橘楓が夫婦となったことを認める。神が結び付けたものを人が離してはいけない。彼らの愛が永遠なることをここに宣言する」
会場から拍手が起きた。それは最初は女子バスケットボール部、軽音楽部から始まり、そして徐々に広がり会場中からの大きな拍手となった。
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