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第154話 1回だけ

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愛翔たちがアベニュートロリーを降りると、クリスとケイトも一緒に降りてきた。
「どうした。クリスとケイトの泊っているホテルはまだ先だろう?」
愛翔が不思議そうに問いかけると、クリスとケイトは軽く目を合わせ頷き、口を開いたのはクリス。
「えへ、ちょっと疲れちゃったから休ませてくれないかな。あたし達の泊ってるホテルまでまだ時間掛かるから」
「休ませるって。普段なら何でもないけど、日米交流戦の最中で、クリスとケイトは、まがりなりにもアメリカチームのサポーターとして来てるんだろ?日本チームのホテルにってのは、あまり勧められないぞ」
やはりこのあたりは愛翔としても不安要素なためできれば避けたい。
「ホテルで戦術の打ち合わせとかしてるの?」
「いや、今日はオフだからそれは無いけど……」
「じゃあいいじゃない」
ケイトがそう言いながら愛翔の腕に抱きつこうとしてそこに桜がいることに気付き顔を顰める。
「打ち合わせがあるとかないとかじゃなくて、ホテルで一緒にいるところを見られるのがまずいだろ?って話だからな」
「じゃあ、アイトの部屋に入れてよ」
「お、おい」
クリスのぶっ飛んだ要求に愛翔も困惑していた。ただ、ロビーやサポーターの泊っているフロアをウロウロするよりは人目につきにくく、見られるとしてもチームメイトであり騒ぎになりにくいのも確かではある。ただ、本来なら宿泊客以外を部屋に入れるのも問題ではあるのだけれど……。
「はあ、わかったよ。少しだけだぞ」
アメリカ在住時からの友人ということで脇の甘くなった愛翔だった。

「結構いい部屋ね」
「あ、温かいシャワー出るじゃない」
桜と楓が荷物を部屋に置いてくると離れている状態でクリスとケイトが部屋を物色している。
「おいおい休みたいんじゃなかったのか?」
「良いの良いの、気にしないの」
愛翔の言葉にもケイトが軽くこたえ変わることが無い。
そしていつの間にか愛翔を中心にして並んでベッドに座っていた。
「ねえ、アイト」
「なんだよ」
ケイトが思いつめたような表情で愛翔をみる。
「どうしても愛翔はあたしを女の子として見られない?」
反対側からはクリスも愛翔ににじり寄って
「あたしも、アイトのこと……」
そして
「1回だけでいい。チャンスを頂戴」
2人の上着がはらりと床に落ちた。
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