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第122話 朝ごはん
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「あーいとー、おはよー」
月曜日、愛翔がマンションのエントランスをでたところで桜が声を掛けてきた。その横には当然のように楓もにこやかな笑顔で並んでいる。
「おはよう愛翔」
「おう、おはよう。2人ともこんなとこで待っていなくても部屋まで来て良いんだぞ。そろそろ寒いだろ」
「ありがと。次からそうさせてもらおうかしら」
楓がいつものように左腕に抱きつきフフフと笑いながらこたえると、
「えへ、じゃぁもっと早い時間に来て愛翔の部屋でゆっくりさせてもらおうかなぁ。それとも朝ごはん作ってあげようか」
右腕に抱きついた桜が少しいたずらっ子の顔で囁く。
「早く来るのは平気だけど、朝飯まではいいよ。さすがに自分でやるから」
冗談だとは思いつつも前歴があるため愛翔も遠慮をした。
「えぇ、遠慮しなくてもいいのに。一緒に朝ごはん食べようと思ったのにぃ」
それを聞いた瞬間に楓がバッと顔を上げた。
「私も愛翔の朝ごはん作ってあげたい。それに朝ごはん一緒に食べたい」
そして桜と楓が顔を見合わせ、頷き合い
「明日から、私たちが交代で朝ごはん作ってあげる。そして朝ごはん一緒に食べるわよ」
楓がそう言うと、桜と楓がさっそく打ち合わせを始めた。
「こら、さすがに常識的に考えて朝飯を毎日とかダメだろう。弁当とは違うんだぞ」
と愛翔がふたりの頭にチョップを落とす。
「うぅぅ」
桜と楓がそろって上目遣いで恨めしそうに愛翔を見ながら唸っているのは珍しいことだろう。
「なんで?いいじゃないの。朝ごはん一緒にたべようよ」
桜は先日のことを思い出しているのだろう、嬉しそうに強請ってきた。
「偶にならともかく、ここでOKだしたら、ふたりとも毎日来るつもりだろうが」
「「もちろん」」
ハモった2人の声に愛翔は頭を抱える。
「それに、朝ごはんを私たちが作るようにすれば愛翔は朝のトレーニングをしやすくなるんじゃないの?」
「楓も簡単に言うけどな、もうその辺りになると親の承諾が必要なレベルだぞ」
愛翔が口にしたとたんに桜と楓が目を輝かせる。
「「じゃあ、お父さんとお母さんがOKしたらいいのね」」
月曜日、愛翔がマンションのエントランスをでたところで桜が声を掛けてきた。その横には当然のように楓もにこやかな笑顔で並んでいる。
「おはよう愛翔」
「おう、おはよう。2人ともこんなとこで待っていなくても部屋まで来て良いんだぞ。そろそろ寒いだろ」
「ありがと。次からそうさせてもらおうかしら」
楓がいつものように左腕に抱きつきフフフと笑いながらこたえると、
「えへ、じゃぁもっと早い時間に来て愛翔の部屋でゆっくりさせてもらおうかなぁ。それとも朝ごはん作ってあげようか」
右腕に抱きついた桜が少しいたずらっ子の顔で囁く。
「早く来るのは平気だけど、朝飯まではいいよ。さすがに自分でやるから」
冗談だとは思いつつも前歴があるため愛翔も遠慮をした。
「えぇ、遠慮しなくてもいいのに。一緒に朝ごはん食べようと思ったのにぃ」
それを聞いた瞬間に楓がバッと顔を上げた。
「私も愛翔の朝ごはん作ってあげたい。それに朝ごはん一緒に食べたい」
そして桜と楓が顔を見合わせ、頷き合い
「明日から、私たちが交代で朝ごはん作ってあげる。そして朝ごはん一緒に食べるわよ」
楓がそう言うと、桜と楓がさっそく打ち合わせを始めた。
「こら、さすがに常識的に考えて朝飯を毎日とかダメだろう。弁当とは違うんだぞ」
と愛翔がふたりの頭にチョップを落とす。
「うぅぅ」
桜と楓がそろって上目遣いで恨めしそうに愛翔を見ながら唸っているのは珍しいことだろう。
「なんで?いいじゃないの。朝ごはん一緒にたべようよ」
桜は先日のことを思い出しているのだろう、嬉しそうに強請ってきた。
「偶にならともかく、ここでOKだしたら、ふたりとも毎日来るつもりだろうが」
「「もちろん」」
ハモった2人の声に愛翔は頭を抱える。
「それに、朝ごはんを私たちが作るようにすれば愛翔は朝のトレーニングをしやすくなるんじゃないの?」
「楓も簡単に言うけどな、もうその辺りになると親の承諾が必要なレベルだぞ」
愛翔が口にしたとたんに桜と楓が目を輝かせる。
「「じゃあ、お父さんとお母さんがOKしたらいいのね」」
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