上 下
96 / 314

第96話 文化祭準備

しおりを挟む
「執事メイド喫茶ねぇ」
文化祭のクラスでの出し物について詳細の話し合いをしていた。愛翔たちのクラスでは”執事メイド”喫茶としてホール係がコスプレをしてサーブをする喫茶に決まっている。
「住吉君は、シフト希望ある?」
当然全員が常にいる必要はないためシフトを作って回すことになっている、今はそのシフトの希望を文化祭実行委員相澤栞(あいざわしおり)が聞いて回っている。
「あぁ、俺は日曜日が試合で出席できそうもないので土曜日で頼む。日曜日に出来ないかわりに土曜はたっぷりシフト入れていいから。あ、楓が軽音部でステージに出るらしいから出来れば楓のステージの時間だけはオフにしてもらえると嬉しい。楓、ステージの時間はいつ?」
何故か呆然とする相澤。愛翔はそれに気付くと首を傾げながら
「あぁ相澤さん。何か問題あったかな?」
「い、いえ何でもないわ。当たり前に想定しておかないといけない事を忘れていただけ。大丈夫、大丈夫だから……。あぁそっかその時間帯は来客も少なくなって……」
愛翔への返事の後なにやらブツブツとつぶやきながら相澤は他のクラスメートの希望を聞くために回っていった。
 相澤を見送ると愛翔と桜がさっそく楓にステージについて聞き始める。
「へぇ、それじゃオリジナル曲は1曲だけなのか」
愛翔の疑問に楓が嬉しそうに答える。
「さすがにオリジナルだけで1ステージはちょっと。それにカバーをメインにした方がお客さんも楽しめると思うのよね。で、最後に1曲だけオリジナル曲を演奏する予定なの。愛翔に一番聞いて欲しい曲よ。初めて作ったから、あまり上手じゃないかもしれないけど」
「えぇ、愛翔だけ?あたしには?」
桜が自分向けの曲が無いことに頬を膨らませた。
「初めてのオリジナル曲なんだからね。1曲で手一杯だったのよ。桜への曲はまた今度ね」
楓の返事に桜は少し機嫌をなおし
「約束だからね」


「はーい、男子は今からサイズ測るからねェ。上着脱いでシャツだけで……」
「おぉ住吉君、見た目よりガッチリしてるね。これだとサイズ。うん、オーケー」
男子の執事服用に全員の測定がおわり
「はい、これから女子のサイズ測るので男子は全員外に出ててね。呼ぶ前に入ろうとしたら……。わかってるわよね」
相澤の睨みに小さくなる男子達。
「あ、私の測るときなら愛翔は入って良いわよ」
冗談めかして楓がウィンクを飛ばす。めずらしくハイになっているようだ。
「ああ、はいはい。なんなら俺が測ってやろうか」
キャーキャーと騒いでいるのを女子生徒の声をBGMに愛翔が返す。
「あぁ住吉君が測ってくれるなら、私も~」
「え、そんなのあたしも……」
騒がしくも楽しい時間を過ごすクラスメートたちに愛翔も苦笑しつつ
「はいはい、冗談はそのくらいでさっさと進めてくれよ」
教室から出ていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

私は何人とヤれば解放されるんですか?

ヘロディア
恋愛
初恋の人を探して貴族に仕えることを選んだ主人公。しかし、彼女に与えられた仕事とは、貴族たちの夜中の相手だった…

どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?

ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。 しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。 しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…

処理中です...