上 下
41 / 314

第41話 インタビュー

しおりを挟む
「ファイター。またやろうぜ」
「ありがとうございます」
そんな声を聞きながら立ち上がると愛翔はチームメンバーの中に戻っていった。
 
試合後の双方、握手を交わす中でも
「おまえ油断ならねぇな。次はきっちり最初から最後までマークしてやるからな」
「15歳だって?足速いな。まだまだ身体はでかくなるだろうし。なんならうちにくるか?」
「おい、うちの有望株かっさらっていこうとすんじゃねぇ」
愛翔はこのゲームで敵味方双方に好印象だったようで
「マーク振り切れるように鍛えてきます」
「このチーム気に入ってるのですみません」
と嬉しそうに言葉を交わしていた。そこにトビーから声が掛かった。
「アイト、インタビューだ」
「はぁ?なんで俺?」
「そりゃぁU18昇級直後の15歳がMLSの公式戦で存在感を示したんだ。クラブのフロントとしては外せるはずないだろう」
愛翔がインタビューエリアに移動すると早速複数のカメラが取り囲んだ。
「アイト、今日は突然の招聘だったそうだね?」
さっそく始まったインタビューに、愛翔はにこやかに答える。
「ええ、メンバーの体調不調とのことで昨日呼ばれまして、驚きましたよ」
「それでいて、今回のパフォーマンスなんだけど、君15歳って本当かい?」
「あはは、なんでですか?パスポートでも見せましょうか。10thGのハイスクールの生徒ですが間違いなく15歳ですよ」
「15歳で10thGってことはスキップしてるんだよね。学業もいけるタイプなんだ。それにイケメンで女の子にももてるんじゃないかい?」
「あー、そのあたりはご想像におまかせします」
「それで、これからの予定とかは決まっているのかな?」
「予定……ですか?」
「そうそう、スポットを十分以上にこなしたアイトはサブメンバーに登録されるんじゃないの?」
「さすがにそれは気が早すぎですね。そういう話はまだ無いです」
そこに現れた蜂蜜色の髪の美少女とロングのストロベリーブロンドをなびかせた小柄なこちらも人目を引く美少女。クリスとケイトだ。
「アイトー。おめでとう」
両サイドから愛翔に抱きつくクリスとケイト。
「おぉさすがだね。愛翔の恋人かい?」
「いえ、友達ですよ」
ここで愛翔は英語でのインタビューに気軽に使ったgirlfriendが日本でどのような意味なのか、どのように受け取られるのかに気付かずうっかりしていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

私は何人とヤれば解放されるんですか?

ヘロディア
恋愛
初恋の人を探して貴族に仕えることを選んだ主人公。しかし、彼女に与えられた仕事とは、貴族たちの夜中の相手だった…

どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?

ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。 しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。 しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…

処理中です...