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6話 勉強会
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「今日は数学でいいかな。とりあえず、学校指定の問題集からやってみようか」
愛翔はが高野に指示をする。
「う、うん。やってみるね」
いきなり手が止まる高野。
「何かわからないところあったか。分からないならすぐ言えよ」
「なんで引いてるのに大きくなるの」
「正の数負の数か」
愛翔は少しだけ考えて。ノートの空きスペースに直線を引き説明を始めた。
「数ってのは直線の上にこんなふうに並んでるんだって考えるんだよ……」
「ん~?」
愛翔の説明に納得半分疑問半分な反応の高野。そこで愛翔が実際にやって見せる。
「マイナスは左に動く、プラスは右に動く。だから例えば3からマイナス6するっていうのは3から左に6動くってこと」
「住吉君、今日はありがとう。すっごく助かっちゃった」
少し頬を桜色に染めながら愛翔に礼を言う高野。
「おぅ、気にしなくていいぞ。他人に教えるってのは自分の復習になって自分自身の理解度も上がるらしいからな」
愛翔と高野が並んで昇降口への廊下を歩いている。
「ううん、それでもありがとう」
「まぁ、うん、どういたしまして。でも、もう少し授業はちゃんと聞いた方がいいぞ」
「え?私が授業を聞いてないのをなんで知ってるの」
「いや、高野さん、小学校の頃は成績よかったじゃん。それが1か月でこれってのはもう他に無いかなって」
「わ、私の事知ってるんだ?」
「そりゃ小学校6年間一緒だったんだし、この程度は知ってるよ」
高野はいつの間にか耳まで真っ赤になって目をそらした。
「住吉君ってやっぱり女の子に慣れてる」
「慣れてるって言えば、まぁ、桜と楓で多少はだけど、あいつらはほとんど生まれた頃から一緒だからなぁ。ある意味兄妹みたいな感じかな」
「兄妹みたいなって、お付き合いしてるとかじゃ……」
「将来どうなるかは分からないけど、少なくとも今のところそれは無いなぁ。それにしてもなんでみんなオレ達をそういう仲にしたがるの?」
「したがるんじゃなくて、そういう関係に見えるのよね」
「ふーん」
そんな反応をしつつ靴箱からスニーカーを取り出し上履きと履き替える愛翔に
「どーん」
抱きついてきた、栗色の髪の女の子。
「あーいと。勉強会終わったの」
「桜か、こっちは丁度終わったところ。バスケ部も終わったのか?」
「ん、今終わったとこ。美術部も片付け始めてたよ」
「んじゃ、校門で待ってればいいか」
愛翔、桜、高野の3人は校門まで一緒に歩いてきた。そこで愛翔は高野に
「俺と桜はここで楓を待ってるから」
そう告げられた高野は
「分かった。じゃぁここで。住吉君、今日は本当にありがとう。また来週もお願いね」
「おう、早いとこ追いつこうな」
手を振り、離れていく高野を見送り、少し首を傾げる桜。
「愛翔、高野さんから何か言われた?」
「いや、特に変わったことは言われてないぞ。何かあったか」
「うぅん、これは多分どうにも出来ないやつだから良いよ」
愛翔はが高野に指示をする。
「う、うん。やってみるね」
いきなり手が止まる高野。
「何かわからないところあったか。分からないならすぐ言えよ」
「なんで引いてるのに大きくなるの」
「正の数負の数か」
愛翔は少しだけ考えて。ノートの空きスペースに直線を引き説明を始めた。
「数ってのは直線の上にこんなふうに並んでるんだって考えるんだよ……」
「ん~?」
愛翔の説明に納得半分疑問半分な反応の高野。そこで愛翔が実際にやって見せる。
「マイナスは左に動く、プラスは右に動く。だから例えば3からマイナス6するっていうのは3から左に6動くってこと」
「住吉君、今日はありがとう。すっごく助かっちゃった」
少し頬を桜色に染めながら愛翔に礼を言う高野。
「おぅ、気にしなくていいぞ。他人に教えるってのは自分の復習になって自分自身の理解度も上がるらしいからな」
愛翔と高野が並んで昇降口への廊下を歩いている。
「ううん、それでもありがとう」
「まぁ、うん、どういたしまして。でも、もう少し授業はちゃんと聞いた方がいいぞ」
「え?私が授業を聞いてないのをなんで知ってるの」
「いや、高野さん、小学校の頃は成績よかったじゃん。それが1か月でこれってのはもう他に無いかなって」
「わ、私の事知ってるんだ?」
「そりゃ小学校6年間一緒だったんだし、この程度は知ってるよ」
高野はいつの間にか耳まで真っ赤になって目をそらした。
「住吉君ってやっぱり女の子に慣れてる」
「慣れてるって言えば、まぁ、桜と楓で多少はだけど、あいつらはほとんど生まれた頃から一緒だからなぁ。ある意味兄妹みたいな感じかな」
「兄妹みたいなって、お付き合いしてるとかじゃ……」
「将来どうなるかは分からないけど、少なくとも今のところそれは無いなぁ。それにしてもなんでみんなオレ達をそういう仲にしたがるの?」
「したがるんじゃなくて、そういう関係に見えるのよね」
「ふーん」
そんな反応をしつつ靴箱からスニーカーを取り出し上履きと履き替える愛翔に
「どーん」
抱きついてきた、栗色の髪の女の子。
「あーいと。勉強会終わったの」
「桜か、こっちは丁度終わったところ。バスケ部も終わったのか?」
「ん、今終わったとこ。美術部も片付け始めてたよ」
「んじゃ、校門で待ってればいいか」
愛翔、桜、高野の3人は校門まで一緒に歩いてきた。そこで愛翔は高野に
「俺と桜はここで楓を待ってるから」
そう告げられた高野は
「分かった。じゃぁここで。住吉君、今日は本当にありがとう。また来週もお願いね」
「おう、早いとこ追いつこうな」
手を振り、離れていく高野を見送り、少し首を傾げる桜。
「愛翔、高野さんから何か言われた?」
「いや、特に変わったことは言われてないぞ。何かあったか」
「うぅん、これは多分どうにも出来ないやつだから良いよ」
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