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本編

31話目

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 俺とメイド達との関係は、何もエッチをするだけではない。
 彼女達はエッチしたり家事したり、それ以外にも勉強や部活など学生の本分もしっかり行っている。
 それと、遊びもしっかりとしているのだ。

「このっ、とりゃっ、たりゃっ、わっくそ」
「えいっ、やっ、ふりゃあっ、ああっ」

 俺と琴音はテレビの前を陣取ってゲームをしていた。対戦型格闘ゲーム。コントローラーを握りボタンを連打。手に汗をかきながら熱中していた。
 琴音は割とゲームのできる女の子だった。姉と比べて勉強ができないと嘆く彼女ではあるが、趣味は姉に比べて多彩である。
 彩音の趣味といえば買い物かテレビを観るくらいだろうか。もしかしたらそれ以外にもあるのかもしれないが、俺の前では趣味らしい趣味を見せていない。
 琴音はショッピングの情報やテレビの話題にも詳しい。俺とも話が合うし、姉とのやり取りも円滑だ。色んな話題を持っている女の子なのである。
 こういう子が世渡り上手いんだろうな。琴音に対してそんな評価をしていたりする。
 ゲームができるといってもめちゃくちゃ強いというわけではない。ないのだが、俺と同程度くらいは実力がある。
 ぶっちゃけ俺の実力は大したことがない。井出と対戦ゲームをするとジャンル問わずボロ負けしてしまうのだ。井出が強過ぎるだけかもしれないが。
 今まで井出くらいしか相手はいなかった。そんな中ここまでレベルの近い相手とゲームできるなんてことなかったのだ。本音を言うと超楽しい。

「とりゃあああっ」
「いやああああっ」

 俺の操るキャラが琴音のキャラを打ち倒す。琴音を相手にしているのだが、その操るキャラがイケメンなので容赦なく倒せた。

「ふっ、勝ったぜ」
「くぅ、でもこれで10勝10敗ですからね。引き分けになっただけですよ」
「ほほう。なら決着をつけようか」
「望むところですよ」

 俺と琴音の間で火花が散る。ラストバトルだ。気合を入れなければ。
 画面に視線を移した時である。頭がスパコーン、と小気味の良い音を立てた。
 遅れて痛みが込み上げてくる。頭を押さえると横目で琴音も同じポーズをとっているのが見えた。
 何事かと振り向くと彩音が仁王立ちしていた。こめかみに青筋を立てているようですが何か良いことでもあったのだろうか。あるわけないか。だって怒ってるんだもん。

「いつまで、ゲームをしている気なのかしら?」

 静かな口調にも関わらず怒気を含んでいるのがわかる。そんな彼女にたじたじになってしまう。自分がご主人様ということを忘れてしまいそうだ。
 彩音は丸めた雑誌を持っていた。おそらくそれで俺と琴音をぶったのだろう。

「え、えーと……」

 怒気に当てられて俺は口ごもる。まるで母親に怒られるような気分だ。

「お姉ちゃん何するのっ。祐二様にまで暴力なんていけないんだからねっ」

 口ごたえするのは琴音だ。さすがは姉妹と言うべきか。怒りのオーラを漂わせている彩音相手に退く様子はない。

「琴音もいつまでも遊んでいないの。あなたメイドでしょう」
「だからこそだよっ。祐二様と遊ぶのだって立派なお仕事だもん」

「ねー」と同意を求めてくる琴音。彩音の眼光に止められてちょっと頷けないなぁ。

「遊んでいるだけじゃ仕事をしたなんて言えないわ。もうすぐ期末テストがあるのよ。ご主人様が赤点取ったらどうするの」
「うっ……」

 反論できない自分がいた。俺の点数は勉強してようやく平均点前後である。まったく勉強をしなければ確かに赤点の危険があった。
 期末で赤点を取れば夏休みに学校に行かなければならない。せっかくの休みなのに補習なんて冗談じゃない。

「琴音も、一教科でも赤点取ったら部活できないんでしょ。遊び呆けて部活出られなくなったら後悔するわよ」
「う……」

 琴音も押し黙ってしまう。反論の余地はない。
 琴音の学力も俺と同じくらいだと言えばもうお察しである。確かにもうすぐ7月だ。期末テストはすぐなのだ。俺達の学力じゃすでに勉学に励まなければならないだろう。

「はーい、わかりましたー。ちゃんと勉強しますー」

 唇を尖らせながらも降参と言わんばかりに両手を上げる琴音。「よろしい」と頷く彩音は俺に視線を向けた。

「ご主人様はどうですか?」
「あっはい。俺も勉強します」

 ようやく彩音の怒気が収まる。俺って弱いなぁ、と思いつつ息を吐いた。


  ※ ※ ※


 自室で勉強に励む俺。我ながら実に素直だ。
 彩音が俺に対して遠慮がないというか、容赦がないというか。とにかくズバズバとものを言うようになった。
 エッチさせてくれるから問題はないのだが、こう、前みたいに俺自身の欲望ばかりを優先させられなくなっている。彩音にも気持ち良くなってもらわねばという考えがいつも纏わりつくのだ。
 それ自体は悪くない。彩音が快感を感じれば俺にも返ってくるみたいに気持ち良くなれるからだ。
 それでもたまには自由奔放にセックスを楽しみたい時があるのだ。それが男ってものではなかろうか。
 ふぅ、と吐息が漏れた。考えているのはピンク色ばっかりだ。これじゃあ試験勉強もはかどらない。
 そんな状態を見計らったかのようにドアがノックされる。返事をすると彩音が入ってきた。
 彼女が持っているお盆の上にコップが乗っている。どうやら飲み物を持ってきてくれたらしい。メイド服姿というのもあって俺のために仕えてくれている感じ。感謝を述べて受け取る。

「ちゃんと勉強してたんですね」

 俺の机の上に広がった教科書やノートを眺めながら彩音は呟く。サボっているとでも思っていたのか? 心外な。
 彩音は自宅と学校で態度を使い分けている。自宅では俺に対して敬語を心掛けているようだ。こうやって俺のために仕えてくれている。ちゃんとメイドさんをやっているのである。
 とはいえ学校でも随分と馴れ馴れしくなったのだが。そっちではまるで友達のような接し方である。おかげで最近彩音の友達連中からも話しかけられるようになった。男子の視線はきついが元々そんなに関わりのなかった奴等だし特に問題はない。
 男子は嫉妬が激しいけど、女子の方は案外好意的だったりする。まあ女子の頂点とも呼べる存在が俺みたいなほとんど底辺みたいな奴とくっついてくれる方がいいのだろう。ライバルが減ったくらいに考えてんじゃないの? 女子って怖い。

「ここ、間違ってるのだけれど気づいてる?」
「え、どこ?」

 彩音がノートを指差して示していた。確認してみると確かに間違っているようだけど正解がわからない。

「だからね。これは――」

 彩音の顔が近づく。接近されてドキドキするのは相変わらずだ。
 敬語を忘れて教えてくれる彩音。勉強のことになったからか、学校の時の態度に変わっている。
 どちらにしてももう俺に対して慣れてしまったというのか。まあ嫌悪感ばっかり出されても困っていたところではあったのだが、これはこれで俺の方が対応に困っていたりする。
 元々女子に免疫のなかった俺である。彼女がメイドだからこそ強気でいられたのだ。こんな対等な立場みたいな対応されたらちょっと手が出しづらい。強気になれない俺がいた。
 彩音の吐息が近い。甘い香りがする。押し倒してしまいたい衝動にかられる。
 しようと思えばエッチはさせてくれる。けれどこういう真面目に勉強している時なんかは何か悪い気がして動けない。
 おいおい、そういうことならテストが終わるまでエッチできないだろうが。自分のメイドに気を使い過ぎるのはどうかと思う。

「ちょっと、聞いてるの?」
「あ、ごめん。ぼーっとしてた」
「もうっ。勉強はあなたの将来にとっても重要なのよ。真剣にやって」

 返す言葉がない。なんかメイドってより家庭教師だな。
 彩音の学力は高い。テストがあれば毎回学年で五位以内に入っているのだ。そう考えれば優秀な家庭教師になれそうだ。
 熱のこもった彩音のご教授でした。将来教師とかなれるんじゃないですかね。それくらいの熱血っぷりであった。


  ※ ※ ※


「あー、疲れたー」

 ベッドに入り就寝タイムである。勉強しすぎで疲れきっている。頭がぼーっとしてすぐにでも眠りに落ちそうだ。
 そういえば今日はエロいこと何もできなかったな。あんなおかんモードの彩音がいたらそんな雰囲気にはなれないだろう。
 せっかく最近色々な性具を買ってみたりしたんだけどなぁ。彩音のアナルも具合が良くなってきたし、次のステップへ進んでもいいかなって思ったのだ。
 まあいいや。期末テストが終わるまでの辛抱だ。そう思いながら俺は眠りについた。


  ※ ※ ※


 布団に入るもぞもぞとした感触で目が覚めた。暗闇に支配されている空間。朝が来たわけではないようだった。
 けれど俺じゃないもぞもぞとした感覚はなんだ? 明らかに誰かが布団の中に入ってきたようだ。
 容疑者は二人。こんなことをする人物であれば簡単に絞り込みができた。

「琴音か。どうした? 夜這いにでも来たか」
「えへへ。ばれちゃいました」

 ひょっこりと顔を出したのはやはり琴音だった。月明かりに照らされて姉に似た端正な顔を俺に向ける。
 髪を下ろしている琴音はがらりと印象が変わる。ツインテールの時は元気な少女という感じなのに、髪を下ろすだけで大人っぽさが増す。薄く微笑むと彩音と遜色ないほどだ。
 そんな彼女の頬を両側からうりうりと突っつく。琴音はやんやん言いながらも嬉しそうにじゃれついてくる。
 琴音に対しては遠慮がなくて良い。ゲームをしたり、こうやってじゃれついてみたり、それからエロいことをするのにも躊躇いがない。
 ぎゅっと琴音を抱きしめると彼女も抱き返してくれる。背中にまわされる手は俺を受け入れてくれているようで、けっこう安心させられるのだ。
 多少緩和されたとはいえ彩音にはツン成分が含まれている。それに比べて琴音にはそんな不純物は一切含まれていない。デレ100パーセントである。
 俺のやることに嫌な顔せず肯定してくれる。気持ちが楽になるのは当然だった。
 パジャマの上から身体をまさぐる。だいぶ暑くなってきたので薄い生地だ。感触が手に広がる。

「ブラしてないの?」
「ふふっ。ノーブラノーパンです」

 なぜどや顔になるのか。確認のため股間もまさぐってみる。「やんっ」と甘い声を漏らすが関係ない。
 股間に指を押しこむと湿った感触。おいおいもう濡れてるのかよ。いくらなんでも早過ぎるだろうが。
 そう思いながらも俺はニヤけていた。むしゃぶりつくように琴音の唇に吸いつく。

「んちゅ……ぢゅばっ、ちゅっ、ぢゅっ。ごくごく……」

 唾液を交換し互いに飲み合う。魅惑の甘い汁だ。いくらだって飲みたくなる。
 唇を離すとてらてらと月明かりで光っている。幻想的、と言うにはあまりにも卑猥だった。勃起しちゃうぜ。

「もうしたいですか? あたしはいつでも準備オーケーですよ」

 妖しい瞳で琴音が誘ってくる。食ってやらねば男が廃るというものだ。琴音のパジャマをひんむいてやる。俺もすぐに全裸になった。
 裸になった琴音は美しい。ボリュームは彩音に劣るものの、新体操部で鍛えられた肉体美がそこにあった。なかなかに均整の取れた身体つきである。
 琴音を下にして脚を開かせる。マンコに指を入れるとヌチョヌチョと粘着質な音が響く。言葉通り準備オーケーということか。
 勃起チンポをあてがう。そこまできたというのにはたと思いついてしまった。

「祐二様?」

 あとちょっとで挿入できるというところで俺がベッドから降りたので琴音が疑問の声を上げる。その声には多少の不安の色が含まれていた。そんな彼女を無視してドアの横にあるスイッチを入れた。電灯が灯り部屋が明るくなる。

「明るくして、あたしの体をじっくり視姦したいんですか?」

 全裸で横たわる琴音は嬉しそうだった。俺に見られるのがそんなに嬉しいもんなのかね。まあでも琴音だしな。
 部屋に隠していた物をガサゴソと取り出す。怪訝そうに眺めていた琴音だったがそれらを目にした瞬間顔を赤くした。

「ジャーン」

 とかおふざけ調子で出したのは性具である。バイブとかローターとか、つまりは大人のおもちゃってやつだ。

「ま、まさかそれであたしを……?」
「おうよ。いじめてやるぜ」
「はうっ」

 琴音は目を潤ませてうっとりする。彩音だったらどんな反応をするか怖いけど、琴音ならそういう反応をすると思ってた。
 さてと。いっつもチンポが気持ち良ければそれでよし、だったからな。長く楽しむためにはこういった道具も必要になってくるだろう。初めて使うしじっくり琴音で実験だ。
 バイブを手にして構える。琴音は顔を赤くしたまま期待の眼差しを向けてくる。

「まずはこれで、どんなもんかなっと」
「ふやあああんっ」

 トロトロのマンコにバイブを突き刺した。マンコに物を入れていくというのは新鮮な感覚だった。動かす度に肉をかき分けていくのが手に伝わる。

「これはなかなか……けっこうドキドキするな」
「はああぁぁんっ、はううぅぅぅぅ」

 ゆっくり抜き差しするとわかりやすく琴音が喘ぐ。俺は余裕の面持ちで眺める。
 感度良好。そろそろスイッチオン、と。

「はやああああぁぁぁぁぁぁんんっ!」

 琴音の喘ぎ声が大きくなる。振動させるだけでも気持ち良いのだろうか。女の気持ち良さってわかんねえからな。
 ただ、琴音の緩みきった顔を見ているとそれだけでお察しというものだ。まあ、満足しているようでなによりです。
 ブブブブブという振動音が室内に響く。ほとんどが琴音の声にかき消されそうなものなのだが、重低音な音が琴音の身体を通じてその存在を教えてくれる。

「あっはあぁぁぁぁんっ。んっんっんっんっひにゃああぁぁぁぁぁぁん! あっんぶぅ!?」

 ちょっと煩くなってきたので彼女の口にチンポを突っ込んでみた。これで喘ぎ声が押さえられる。あんまり煩いと近所迷惑だからな。まあうちはけっこう防音できてるから外には音が漏れるなんてことはそうそうないと思うんだけどな。

「んぶっ、んちゅぅ、ちゅばっ……れろれろ、あむ……」

 チンポを口内に入れられただけで、ねぶる感じでしゃぶってくる。俺を気持ち良くすることばっかり考えてるのかと問いたい。それほどに当たり前のように尽くしてくれる。
 気分が良いのでシックスナインの形になってマンコを攻めてあげる。上から体重をかけてチンポを彼女の喉まで届かせる。

「おぶっ、んちゅちゅちゅぅぅぅぅぅーー」

 苦しいだろうに、バキュームして俺への奉仕を続行してくれる。俺は振動するバイブを抜き差しする。ジュボジュボとはしたない水音が響く。マン汁がすごすぎる。大量だ。
 口で奉仕させながら女の身体を弄ぶ。支配欲が広がり優越感に浸る。最高の気分だ。

「んぶぶぶぅぅぅぅーー。ぷはっ……ふぇ?」

 琴音の口内からチンポを引き抜くとさらなる道具を取り出した。てれれてってれー♪ アナルビーズー。
 球体がいくつも繋がっている。その先にはもふもふとした獣の尻尾のような毛があった。
 アナルビーズ、バージョン猫尻尾である。セットで猫耳もあるよ。
 そんなわけで快楽で焦点の会っていない琴音に猫耳を装着させる。黒い毛並みはまるで本物のようだ。猫っぽい鳴き方をする彼女にはぴったりだろう。
 お次は、と。琴音をくるりと反転させてうつ伏せにする。それから尻を上げさせて狙いを定める。
 マンコに突き刺さったバイブが見える。さらに穴に突っ込むワクワク感に顔がほころぶ。

「んにゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 アナルビーズを尻穴にぶっ刺した。3分の1くらいはスムーズに飲み込んでいく。しかし中ほどにくると奥へ入れるのに抵抗が現れた。

「んふぅー……んふぅー……」

 俺が入れやすいように、琴音が呼吸を整えてリラックスしようとしてくれる。肛門が緩んできてさらに奥へと挿入する。
 ヌルリヌルリと入っていく。マンコから愛液がぼたぼたと落ちていく。尻穴に異物を挿入されているのに興奮しているようだ。困ったメイドちゃんである。

「おお、全部入ったぞ」

 アナルビーズを尻穴に入れてしまい、見えるのは猫の尻尾だけである。その尻尾が震えているのが可愛く思える。
 琴音は口を閉じれずにいるのか開けっ放しだ。よだれが俺のベッドのシーツに染み込んでいく。悪いメイドちゃんである。

「あひぃぃぃぃんっ!?」

 悪い子にはお仕置きをしなければならない。琴音の尻を叩くとその身体がビクンと震えた。
 尻たぶに赤い紅葉ができた。我ながらちょっと強かったかなと反省。反省を踏まえてもう一発。

「ひぃぃぃぃぃんっ。あああああぁぁぁぁぁんっ」

 パチンパチンと引っ叩く。わずかに揺れる尻たぶが面白くて何回も叩いてしまった。
 やばいやばい、癖になりそうだった。こんな暴力振るっちゃいけないよな。琴音のことが心配になって顔を覗き込む。

「あ、あはぁ……」
「……」

 何か嬉しそうにしていた。琴音ってマゾ気質あるよなぁ。だから安心してこんなことできるんだけれども。
 ちょっと冷静になった俺はベッドから降りて琴音を眺める。猫耳と猫尻尾を装着しバイブをマンコに突っ込んだまま尻を高々と上げている琴音。その顔はだらしなく、誰がどう見たって変態ちゃんであった。
 ふむ、たまにはこういうのも良いな。今度はメイド服とセットでしよう。俺の気分が躍った。
 気分が乗ってきた俺はさらに面白いことをしようと動くことにする。

「起きろ琴音。いっしょに彩音の部屋に行くぞ」
「ふぇぇ?」

 琴音は虚ろな瞳を俺に向ける。とろけた脳みそで俺の言葉を咀嚼しているようだった。ゆっくり待っているとやがて反応が返ってくる。

「お……姉ちゃん、の?」
「そうそうお姉ちゃんのな」
「はいぃぃ」

 緩慢な動きで起き上がる琴音。快楽で体が上手く動かせないようだ。早く行きたいので肩を貸してあげる。女の子らしい柔らかくて華奢な感触を肌で感じる。

「お姉ちゃん、寝てると思いますよ」

 ちょっと落ち着いてきた感じの琴音。乱れるのが早いけど、こうやって復活するのも早いのが琴音なんだよなぁ。

「まあ夜だからな。寝てるだろうよ」
「いやその……そうじゃなくてですね」

 口籠る琴音に首をかしげる。夜寝るのは当たり前だ。何を当たり前のことを言っているのだろうと怪訝な面持ちになってしまう。

「あたし今晩は祐二様に可愛がってもらおうと思っていまして」
「だろうな」
「それで、もしお姉ちゃんの横やりが入ったらどうしようかって考えてですね」
「うんうん」
「そうならないようにお姉ちゃんに睡眠薬を盛ったんですよねー」
「……」

 琴音がそう言っててへぺろすると猫耳が揺れた。俺はちょっとばかし引いてしまった。
 自分の目的のためなら姉すら手にかけるのか……。琴音、恐ろしい子! と恐怖しながらもすべては俺とエッチしたいがためなのである。そう思えば可愛いものだ。彩音に同情するのは変わらんけど。

「まあいいだろう。やっちゃった分はしっかり働いてもらうぜ」
「働いたその分しっかり可愛がってくださいね。……お姉ちゃんばっかりじゃなくて」

 言葉尻がごにょごにょして後半よく聞き取れなかった。まあどうせエロいことなんだろうからいちいち聞き返さなくてもいいだろうと判断。
 ドアを開けて廊下に出る。身体が熱ったためか涼しく感じられる。
 俺は琴音を伴って、睡眠薬を盛られてぐっすり眠っているであろう彩音のところへと向かった。俺達のエロい遊びはまだまだ続く。
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