22 / 122
22.見栄っ張りな男子
しおりを挟む
中間考査が終わって打ち上げもした。これで白鳥が俺に感じていたらしい借りってやつもなくなっただろう。
「ねえ、今度郷田くんのお部屋に遊びに行ってもいい?」
……そのはずなんだが、前以上に距離を詰められている気がするんですけど?
ねだるように近づいてくるピンク頭。清楚だとか優等生だとか、大切な設定を忘れているんじゃなかろうか。
「何言ってんだ白鳥。ダメに決まってんだろ」
「だって一人暮らししているんでしょう? 親の許可ならいらないじゃない」
「だからその一人暮らししている男の家に来ようとするんじゃねえよ。女として危機感を持てよ、危機感を」
「へぇ……。郷田くんは私を女として見ているのね」
白鳥は高校生とは思えない妖艶な笑みを見せた。
笑顔がエロいだと……っ。エロ漫画ヒロインは伊達じゃない。制服姿で肌を見せているわけでもないのに心臓の鼓動が速くなってしまう。意識させられるだなんて悔しい~。
「べ、別に意識しているわけじゃ……うほぉっ!?」
肩をすぅーっと撫でられる。くすぐったい刺激に身体が跳ねた。
「ふふっ。うわさもあてにならないわね。郷田くんはこんなにも可愛いのに」
くすくすと笑う白鳥はとにかくエロかった。もうエロいしか感想が出てこねえ。
距離の詰め方おかしくない? 優等生のはずなのに、不良生徒に対する適切な距離ってやつがわかっていないのだろうか。
それとも、一緒に勉強をした仲ってことで友達認定されたとか? これが友達に対する普通の接し方なら、勘違いする男子が続出するに決まっている。
「だったら純平くんも一緒ならいいの? 女一人でなければ問題ないんでしょう?」
「野坂を付き合わせてやるなよ。俺なんかの家に連れて来られたら迷惑だろ」
「そう? 純平くんはいつも私をいろんなところに連れ回していたわよ」
野坂が白鳥を連れ回す? 今の感じを見る限り、白鳥が連れ回す側だとしても、その逆は想像できないんだが……。
ああ、もしかしたら小さい頃のことを言っているのかもしれない。幼馴染だと今と昔の思い出が混ざってしまうこともあるだろう。幼馴染がいたことないから知らないけど。
……しかし、白鳥と野坂の幼馴染関係が俺の思い描いていたものと違っていたことを、もう少し後になってから知ることになったのであった。
◇ ◇ ◇
本日の日直は俺。相方の女子は怖がって俺と目を合わせようともしないので、一人で仕事をすることにした。
放課後。あとは日誌を書いて先生に提出するだけだ。
「あっ、花瓶の水を換えなきゃな」
教室の端にぽつんと置いてある花瓶。誰が持ってきているのか、綺麗な花が飾られていた。
「それくらいもう一人の日直にやらせればいんじゃね? 日直は男女ペアでやるんだからさ」
そう氷室は言ってくれるが、俺が話しかけようと近づくだけで恐怖に震えてしまうのだ。あまりにも可哀そうで声をかけるのも躊躇ってしまう。
それに、その女子の姿はすでに教室になかった。あまりの恐怖体験で本日日直だったことを忘れていたのかもしれない。
「別にいいんだよ。今までサボってきたツケだ。今日は俺一人でやるよ」
「手伝おっか?」
「大丈夫だ。すぐ終わるしな」
郷田晃生が日直を真面目にやるはずもなく、サボった記憶しかない。……というか最初から頭にないようだった。
逆に氷室は案外真面目にやってきたらしく、日直を他人に任せるということはなかったようだ。
ずっと不真面目だった奴が、ちゃんとしてきた奴を簡単に頼っちゃいかん。郷田晃生って男子が変わったのだと知らしめるためにも、今日は全部一人でやってやる。
てなわけで、花瓶の水を換えるために教室を出た。
「で、白鳥さんとはどこまで行ったんだよ?」
廊下の曲がり角。水道の近くで男子の話し声が聞こえてきた。
知った名前が出たので、思わず足を止める。クラスメイトの誰かか?
「日葵とはその……。も、もちろん行くところまで行ったさ!」
野坂の声だ。何人か集まっているのか、「おおーっ!」とどよめきが聞こえた。
「良いよなぁ。あんな美人の幼馴染がいてさ。小さい頃から好かれてたんだろ?」
「白鳥さんを狙ってる男子多かったもんな。彼氏がいるのに告白する奴が後を絶たなかったって話だし。野坂のために全部断っていたって、すげえ良い子じゃないか」
「可愛くて巨乳で従順……。マジ最高じゃんっ。いつでもエッチし放題とか羨ましすぎ!」
男子連中は好き勝手にしゃべっている。野坂も「ま、まあな」と肯定して場を盛り上げた。
野坂はなおも続ける。白鳥の裸が良かっただとか、感じてる時の声が良かっただとか、もう最高に気持ち良かっただとか……。美少女幼馴染との初体験を自慢げに語っていた。
男子らしい会話といえば聞こえは良いが、ただの猥談だった。
「……」
野坂くーん? なんか気持ち良くしゃべっているみたいだが、お前白鳥と別れたんじゃなかったっけ?
しかも初体験が失敗したと聞きましたけど? まあ全部白鳥からの情報だから、それが全部本当のことだと言い切れはしないだろうが。
だが、真実でも嘘でも関係ない。そういう話題を学校で、しかも誰が通るかもわからない廊下でされて、良い気分がするものじゃなかった。
「オイ。そこどいてくれないか?」
「ご、郷田……」
曲がり角から姿を現して声をかけると、男子連中がざっと道を空けた。
「なあ野坂」
「な、なんだよ?」
水を換えながら野坂に話しかける。昨日の日直誰だよ。水汚いぞ。
「お前言ったよな? 白鳥のことを守るって」
「そ、それがどうした……」
蛇口を閉めて、振り返って野坂を見下ろした。
「白鳥をゴシップのネタにすることが、野坂にとって大切にするって意味だったのか?」
野坂が息を詰める。見開かれた目が「さっきの話を聞いていたのか?」と表していた。
「お前らも」
「「「は、はいぃぃぃぃぃっ」」」
野坂の友人連中を睥睨する。全員綺麗に直立不動となった。
「こんなところで話す内容じゃないってわかるよな? 女子に聞かれでもしたら、お前ら軽蔑されてモテなくなるぞ」
男子高校生が「モテない」と言われるのは堪えるだろう。その証拠に「ごめんなさい! もうしません!」と全員の声が合わさっていたからな。
まあ当事者でもない俺が怒る立場ではない。けれど同じ男として、注意してやるくらいは許してほしい。
さて、俺がいつまでもここにいては迷惑だろう。花瓶を教室に運ぶため、曲がり角を進んだ。
「郷田くん……」
「うおっ!?」
曲がり角の先にいたのは白鳥だった。これには俺もびっくり。
ていうかいつからいたんだ? もしかして今の話を聞いていたのか? 驚きながらも状況を整理しようとする。
ここは死角になっていて、野坂たちからは白鳥の姿が見えていない。どちらにしても、ここで顔を合わせたら気まずいにもほどがあるだろう。
「し、白鳥……ちょっとこっちに来い」
「あ」
とにかくここから離れなければ。俺は白鳥の腕を掴んで歩き始めた。
「ねえ、今度郷田くんのお部屋に遊びに行ってもいい?」
……そのはずなんだが、前以上に距離を詰められている気がするんですけど?
ねだるように近づいてくるピンク頭。清楚だとか優等生だとか、大切な設定を忘れているんじゃなかろうか。
「何言ってんだ白鳥。ダメに決まってんだろ」
「だって一人暮らししているんでしょう? 親の許可ならいらないじゃない」
「だからその一人暮らししている男の家に来ようとするんじゃねえよ。女として危機感を持てよ、危機感を」
「へぇ……。郷田くんは私を女として見ているのね」
白鳥は高校生とは思えない妖艶な笑みを見せた。
笑顔がエロいだと……っ。エロ漫画ヒロインは伊達じゃない。制服姿で肌を見せているわけでもないのに心臓の鼓動が速くなってしまう。意識させられるだなんて悔しい~。
「べ、別に意識しているわけじゃ……うほぉっ!?」
肩をすぅーっと撫でられる。くすぐったい刺激に身体が跳ねた。
「ふふっ。うわさもあてにならないわね。郷田くんはこんなにも可愛いのに」
くすくすと笑う白鳥はとにかくエロかった。もうエロいしか感想が出てこねえ。
距離の詰め方おかしくない? 優等生のはずなのに、不良生徒に対する適切な距離ってやつがわかっていないのだろうか。
それとも、一緒に勉強をした仲ってことで友達認定されたとか? これが友達に対する普通の接し方なら、勘違いする男子が続出するに決まっている。
「だったら純平くんも一緒ならいいの? 女一人でなければ問題ないんでしょう?」
「野坂を付き合わせてやるなよ。俺なんかの家に連れて来られたら迷惑だろ」
「そう? 純平くんはいつも私をいろんなところに連れ回していたわよ」
野坂が白鳥を連れ回す? 今の感じを見る限り、白鳥が連れ回す側だとしても、その逆は想像できないんだが……。
ああ、もしかしたら小さい頃のことを言っているのかもしれない。幼馴染だと今と昔の思い出が混ざってしまうこともあるだろう。幼馴染がいたことないから知らないけど。
……しかし、白鳥と野坂の幼馴染関係が俺の思い描いていたものと違っていたことを、もう少し後になってから知ることになったのであった。
◇ ◇ ◇
本日の日直は俺。相方の女子は怖がって俺と目を合わせようともしないので、一人で仕事をすることにした。
放課後。あとは日誌を書いて先生に提出するだけだ。
「あっ、花瓶の水を換えなきゃな」
教室の端にぽつんと置いてある花瓶。誰が持ってきているのか、綺麗な花が飾られていた。
「それくらいもう一人の日直にやらせればいんじゃね? 日直は男女ペアでやるんだからさ」
そう氷室は言ってくれるが、俺が話しかけようと近づくだけで恐怖に震えてしまうのだ。あまりにも可哀そうで声をかけるのも躊躇ってしまう。
それに、その女子の姿はすでに教室になかった。あまりの恐怖体験で本日日直だったことを忘れていたのかもしれない。
「別にいいんだよ。今までサボってきたツケだ。今日は俺一人でやるよ」
「手伝おっか?」
「大丈夫だ。すぐ終わるしな」
郷田晃生が日直を真面目にやるはずもなく、サボった記憶しかない。……というか最初から頭にないようだった。
逆に氷室は案外真面目にやってきたらしく、日直を他人に任せるということはなかったようだ。
ずっと不真面目だった奴が、ちゃんとしてきた奴を簡単に頼っちゃいかん。郷田晃生って男子が変わったのだと知らしめるためにも、今日は全部一人でやってやる。
てなわけで、花瓶の水を換えるために教室を出た。
「で、白鳥さんとはどこまで行ったんだよ?」
廊下の曲がり角。水道の近くで男子の話し声が聞こえてきた。
知った名前が出たので、思わず足を止める。クラスメイトの誰かか?
「日葵とはその……。も、もちろん行くところまで行ったさ!」
野坂の声だ。何人か集まっているのか、「おおーっ!」とどよめきが聞こえた。
「良いよなぁ。あんな美人の幼馴染がいてさ。小さい頃から好かれてたんだろ?」
「白鳥さんを狙ってる男子多かったもんな。彼氏がいるのに告白する奴が後を絶たなかったって話だし。野坂のために全部断っていたって、すげえ良い子じゃないか」
「可愛くて巨乳で従順……。マジ最高じゃんっ。いつでもエッチし放題とか羨ましすぎ!」
男子連中は好き勝手にしゃべっている。野坂も「ま、まあな」と肯定して場を盛り上げた。
野坂はなおも続ける。白鳥の裸が良かっただとか、感じてる時の声が良かっただとか、もう最高に気持ち良かっただとか……。美少女幼馴染との初体験を自慢げに語っていた。
男子らしい会話といえば聞こえは良いが、ただの猥談だった。
「……」
野坂くーん? なんか気持ち良くしゃべっているみたいだが、お前白鳥と別れたんじゃなかったっけ?
しかも初体験が失敗したと聞きましたけど? まあ全部白鳥からの情報だから、それが全部本当のことだと言い切れはしないだろうが。
だが、真実でも嘘でも関係ない。そういう話題を学校で、しかも誰が通るかもわからない廊下でされて、良い気分がするものじゃなかった。
「オイ。そこどいてくれないか?」
「ご、郷田……」
曲がり角から姿を現して声をかけると、男子連中がざっと道を空けた。
「なあ野坂」
「な、なんだよ?」
水を換えながら野坂に話しかける。昨日の日直誰だよ。水汚いぞ。
「お前言ったよな? 白鳥のことを守るって」
「そ、それがどうした……」
蛇口を閉めて、振り返って野坂を見下ろした。
「白鳥をゴシップのネタにすることが、野坂にとって大切にするって意味だったのか?」
野坂が息を詰める。見開かれた目が「さっきの話を聞いていたのか?」と表していた。
「お前らも」
「「「は、はいぃぃぃぃぃっ」」」
野坂の友人連中を睥睨する。全員綺麗に直立不動となった。
「こんなところで話す内容じゃないってわかるよな? 女子に聞かれでもしたら、お前ら軽蔑されてモテなくなるぞ」
男子高校生が「モテない」と言われるのは堪えるだろう。その証拠に「ごめんなさい! もうしません!」と全員の声が合わさっていたからな。
まあ当事者でもない俺が怒る立場ではない。けれど同じ男として、注意してやるくらいは許してほしい。
さて、俺がいつまでもここにいては迷惑だろう。花瓶を教室に運ぶため、曲がり角を進んだ。
「郷田くん……」
「うおっ!?」
曲がり角の先にいたのは白鳥だった。これには俺もびっくり。
ていうかいつからいたんだ? もしかして今の話を聞いていたのか? 驚きながらも状況を整理しようとする。
ここは死角になっていて、野坂たちからは白鳥の姿が見えていない。どちらにしても、ここで顔を合わせたら気まずいにもほどがあるだろう。
「し、白鳥……ちょっとこっちに来い」
「あ」
とにかくここから離れなければ。俺は白鳥の腕を掴んで歩き始めた。
10
お気に入りに追加
384
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ぼっち陰キャはモテ属性らしいぞ
みずがめ
恋愛
俺、室井和也。高校二年生。ぼっちで陰キャだけど、自由な一人暮らしで高校生活を穏やかに過ごしていた。
そんなある日、何気なく訪れた深夜のコンビニでクラスの美少女二人に目をつけられてしまう。
渡会アスカ。金髪にピアスというギャル系美少女。そして巨乳。
桐生紗良。黒髪に色白の清楚系美少女。こちらも巨乳。
俺が一人暮らしをしていると知った二人は、ちょっと甘えれば家を自由に使えるとでも考えたのだろう。過激なアプローチをしてくるが、紳士な俺は美少女の誘惑に屈しなかった。
……でも、アスカさんも紗良さんも、ただ遊び場所が欲しいだけで俺を頼ってくるわけではなかった。
これは問題を抱えた俺達三人が、互いを支えたくてしょうがなくなった関係の話。
クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい
みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。
それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。
願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。
スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。
ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。
※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。
悩んでいる娘を励ましたら、チアリーダーたちに愛されはじめた
上谷レイジ
恋愛
「他人は他人、自分は自分」を信条として生きている清水優汰は、幼なじみに振り回される日々を過ごしていた。
そんな時、クラスメートの頼みでチアリーディング部の高橋奈津美を励ましたことがきっかけとなり、優汰の毎日は今まで縁がなかったチアリーダーたちに愛される日々へと変わっていく。
※執筆協力、独自設定考案など:九戸政景様
高橋奈津美のキャラクターデザイン原案:アカツキ様(twitterID:aktk511)
※小説家になろう、ノベルアップ+、ハーメルン、カクヨムでも公開しています。
元おっさんの幼馴染育成計画
みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。
だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。
冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~
メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」
俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。
学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。
その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。
少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。
……どうやら彼は鈍感なようです。
――――――――――――――――――――――――――――――
【作者より】
九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。
また、R15は保険です。
毎朝20時投稿!
【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】
覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?
みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。
普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。
「そうだ、弱味を聞き出そう」
弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。
「あたしの好きな人は、マーくん……」
幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。
よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる