144 / 351
144 初級ダンジョン (1)
しおりを挟む#144 初級ダンジョン (1)
「よし、ダンジョンに行こう!」」
「突然どうされたんですの?」
「ああ、昨日聞いたんだけど、帝都の近くに、初級ダンジョンがあるらしいんだ。すでに踏破されているけど、下層にいけば、フォレストジャイアントとか、今まであったことのない魔物がいるらしいんだ。
初級だから、俺たちでもいけるだろうし。みんなのレベル上げにもなるしね。と言うか、そっちがメインかな?こないだのSランク依頼、いけなかったって残念がってただろう。ここでみんなのレベルを上げておけば、今後そう言うことも減ると思うんだ」
「それは良いが、初級か?私たちには物足りないのでは?前回行ったのは中級だったし」
クレアは自身があるらしい。
「それは行ってから考えればいいさ。踏破しちゃっても良いみたいだし」
「私は構いませんが、初級でレベル上がるかしら?」
リリアもレベルが上がるか疑問らしい。
「それもやってみないと分からないさ」
「私は良いと思いますわ。とりあえず初級、と言う感じで。初級に行ってみて、物足りなければ、中級に挑めば良いですし。まずは試してみませんと」
メアリーは賛成と。
「マリアはどうだ?」
「お食事はお任せください」
微妙にずれてるが、賛成と。
「と言うわけで、目指せ初級ダンジョン踏破、と言うことで」
「ジン様がそう言うんでしたら。。。」
「わ、私も反対なわけではありませんわ。ちょっと疑問に思っただけで。。。」
リリアとメアリーも賛成に変更と。
俺たちは帝都の北西にある初級ダンジョン、リベロの街に来ていた。馬車で1週間ほどだ。
帝都の近くは治安が良くて助かるね。盗賊とか出ると面倒だし。もうちょっと西に行くと西の森があるから、魔物の警戒も必要だけどね。
冒険者ギルドで、ダンジョンの情報をもらいに行く。
「Sランクのジンさんですね、ここは初級ですがよろしいですか?」
「ああ、俺のレベル上げじゃなくて、連れのレベル上げですから」
「そうですか。ここのダンジョンは風の属性だと言われています。最初の10層は洞窟型ですが、10層台は森林型です。有名どころではフォレストジャイアントなどが出ます。他にも昆虫型なども出ますので、注意が必要です」
「他にも注意事項はありますか?」
「いえ、これくらいですね。踏破してもらっても構いませんが、ダンジョンコアは破壊しないようにお願いします」
「破壊するとまずいんですか?」
「はい。ダンジョンから魔物が出なくなってしまいます。そうなったらこの街はやっていけませんので」
なるほど、ダンジョンに依存している街だから、なくなったら困ると。
それにしても、ダンジョンコアか。そんなものがあるんだね。最初に踏破した人は破壊しなかったみたいだけど、当時から破壊しないように言われてたのかな?
「ダンジョンコアを破壊しないと言う不文律でもあるんですか?」
「はい、ダンジョンは資源と考えられていますので、帝国の方針として、ダンジョンコアは破壊しないように、とされています。国の資源を奪う行為ですので、犯罪に当たります。
他の国でも似たような不文律はありますので、ご注意ください。事前にギルドで聞いていただければそれぞれのダンジョンの方針を聞けるかと思います」
「了解です」
俺たちは宿をとってから、ダンジョン探索用の必需品を買いに出た。
「マリア、食事関係は任せて良いか?」
「もちろんです」
「じゃあ、クレアはマリアと一緒に行ってくれ。
リリアとメアリーは俺と一緒に各種アイテムの買い出しだ。マジックバッグがあると良いんだが。。。」
俺たちは道具屋に来ていた。
「マジックバッグはありますか?」
「はい、それが、先日まではあったのですが、国の方で全部買い上げられまして、現在は在庫がございません」
国がマジックバッグを?十分持っているだろうに。何かあるのかもしれないな。
「仕方ありませんね。それでは、今度ダンジョンに潜ることになったのですが、必要なものを見繕ってもらえますか?」
「承知しました。
まずは光石ですね。別れ道などにおいておき、帰り道をわかりやすくするものです。上層の方では使わないでください。多数の冒険者が光石を使うと、どれが自分たちのものか分からなくなりますので。
それから、ランタンやロープ、水筒や鍋、毛布あたりでしょうか。あとは素材を入れる袋あたりが必要ですかね」
「5人分ください。それと素材を入れる袋は大きいのをお願いします。フォレストジャイアントとか居るみたいですし」
「では、こちらになります」
「二人とも、武器と防具は揃ってるね?」
「ええ、家を出るときにもらってきましたわ」
「私も大丈夫ですわ」
「なら明日からでも、ダンジョンに潜れそうだな。マリアたちの方が問題なければ、明日から潜ろう」
0
お気に入りに追加
759
あなたにおすすめの小説
異世界でスローライフとか無理だから!
まる
ファンタジー
突如青白い光に包まれ目を開ければ、目の前には邪神崇拝者(見た目で勝手に判断)の群れが!
信用できそうもない場所から飛び出していざ行かん見慣れぬ世界へ。
○○○○○○○○○○
※ふんわり設定。誤字脱字、表現の未熟さが目につきます。
閲覧、しおり、お気に入り登録ありがとうございます!
異世界召喚?やっと社畜から抜け出せる!
アルテミス
ファンタジー
第13回ファンタジー大賞に応募しました。応援してもらえると嬉しいです。
->最終選考まで残ったようですが、奨励賞止まりだったようです。応援ありがとうございました!
ーーーー
ヤンキーが勇者として召喚された。
社畜歴十五年のベテラン社畜の俺は、世界に巻き込まれてしまう。
巻き込まれたので女神様の加護はないし、チートもらった訳でもない。幸い召喚の担当をした公爵様が俺の生活の面倒を見てくれるらしいけどね。
そんな俺が異世界で女神様と崇められている”下級神”より上位の"創造神"から加護を与えられる話。
ほのぼのライフを目指してます。
設定も決めずに書き始めたのでブレブレです。気楽〜に読んでください。
6/20-22HOT1位、ファンタジー1位頂きました。有難うございます。
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
土岡太郎
ファンタジー
自分の先祖の立派な生き方に憧れていた高校生の少女が、ある日子供助けて死んでしまう。
死んだ先で出会った別の世界の女神はなぜか彼女を気に入っていて、自分の世界で立派な女性として活躍ができるようにしてくれるという。ただし、女神は努力してこそ認められるという考え方なので最初から無双できるほどの能力を与えてくれなかった。少女は憧れの先祖のような立派な人になれるように異世界で愉快で頼れる仲間達と頑張る物語。 でも女神のお気に入りなので無双します。
*10/17 第一話から修正と改訂を初めています。よければ、読み直してみてください。
*R-15としていますが、読む人によってはそう感じるかもしないと思いそうしています。
あと少しパロディもあります。
小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様でも投稿しています。
YouTubeで、ゆっくりを使った音読を始めました。
良ければ、視聴してみてください。
【ゆっくり音読自作小説】女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
https://youtu.be/cWCv2HSzbgU
それに伴って、プロローグから修正をはじめました。
ツイッター始めました。 https://twitter.com/tero_oo
スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった
Miiya
ファンタジー
学校に一人で残ってた時、突然光りだし、目を開けたら、王宮にいた。どうやら異世界召喚されたらしい。けど鑑定結果で俺は『成長』 『テイム』しかなく、弱いと追い出されたが、実はこれが神クラスだった。そんな彼、多田真司が森で出会ったスライムと旅するお話。
*ちょっとネタばれ
水が大好きなスライム、シンジの世話好きなスライム、建築もしてしまうスライム、小さいけど鉱石仕分けたり探索もするスライム、寝るのが大好きな白いスライム等多種多様で個性的なスライム達も登場!!
*11月にHOTランキング一位獲得しました。
*なるべく毎日投稿ですが日によって変わってきますのでご了承ください。一話2000~2500で投稿しています。
*パソコンからの投稿をメインに切り替えました。ですので字体が違ったり点が変わったりしてますがご了承ください。
異世界巻き込まれ転移譚~無能の烙印押されましたが、勇者の力持ってます~
影茸
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれ異世界に転移することになった僕、羽島翔。
けれども相手の不手際で異世界に転移することになったにも関わらず、僕は巻き込まれた無能と罵られ勇者に嘲笑され、城から追い出されることになる。
けれども僕の人生は、巻き込まれたはずなのに勇者の力を使えることに気づいたその瞬間大きく変わり始める。
異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる