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第漆拾陸話 帰ってきました。

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 昼食後にレオヴァスの冒険者ギルドに行き、護衛依頼の達成報告を済ませた。
 夕食に刺身を食べたり、煮魚を食べたり大変満足した。
 煮魚は、ライスがあうな。ついつい食べすぎてしまった。
 お父様たちは刺身をつまみにヴァスカトール領の名産のポン酒で晩酌していました。
 ポン酒は、呼び方や見た目から日本酒だね。初代様がこちらの世界でも飲みたくって作ったんだろうな。
 刺身にも合うしね。

 それから数日、レオヴァスの観光をして、たくさん買い物をした。
 お土産の魚だけでなく、私、アナ、アイラは、浴衣を買った。

 今日は、王都に帰る。

「皆、また遊びにきてくださいね。」

「はい。お母様、また必ず来ます。」

 私とレオン兄さんにとっては実家だし、たくさんかったけど魚が無くなったらまた買いに来よう。
 そして私たちは、公爵家の皆に見送られ、ヒューイットさんの転移魔法で、王都の城壁前に転移した。
 ゲートもあるけど転移魔法を使える人がいるのにお金を払って、転移する必要はないからね。

 王都の入り口で門番さんにギルドカードを見せて、門をくぐり、そのままクランハウスに向かった。

「皆、ただいま。」

「お帰りなさい。依頼お疲れ様。」

「お土産に魚いっぱい買ってきたよ。だから今日の夕食は、海鮮丼にしようと思ってます。」

「アオイ。海鮮丼って何だ?」

「海鮮丼は、どんぶりに白飯か酢飯を盛って、その上に好きな魚介類を何種類か盛り付けて、醤油を全体にかけたり、皿に取った醤油に刺身をその都度つけながら食べたりするんだよ。」

 わさび醤油だけどわさびは知らない人もいるだろうから醤油とだけ伝えた。わさびは食べる前に説明すればいいかな。

「初めての野営はどうだった?」

「「快適だった。」」

「アナ、アイラ。食事に関してはアオイの収納魔法があるから新鮮な食材を持ち運べるから普通の野営より楽だろうが、寝泊まりは、そうはいかないから快適ではなかっただろう?」

「確かに初日の野営地での野営は、テントで寝たけど、三日目の野営は、野営地ではなく、街道から少し外れて、森の中でしたんだけど、アオイが収納から家を出したから快適だったよ。」

「収納から家ってなんだよ。」

「ええとですね。結界を張れて、家の中を空間拡張してある持ち運べる家を持ってまして、それを収納に入れているですよ。」

「「「「「規格外過ぎる……」」」」」

 話を聞いた依頼不参加組は、話を聞いて驚いていた。
 アイラたちも自分たちが見たときと同じように驚いている皆を見て、自分たちもそうだったと言いたげに皆を見ている。

「それじゃ、まったく野営が苦にならねえじゃねえか。アオイと一緒ならいつでも野営は楽だな。」

「そんなことはないですよ。他の人と一緒に野営する野営地では、騒ぎになるから家は出せませんからね。余計なトラブルは避けたいですから人から見えにくい場所で野営する時だけですよ。」

「確かに。自分たちは、テントや馬車で寝泊まりしているのにいきなり家を出して、寝泊まりしていたら手に入れようと狙われるな。」

 それから夕食まで、依頼中にあったことなどを話したり、レオヴァスで買った浴衣を着て見せたりした。
 皆、夕食の海鮮丼に大満足で、初めて生魚を食べた人たちは、あまりの美味しさに感動していた。
 ただ、セナさんとシアさんが説明をする前に食べ始めわさびを箸で取り、そのまま口に全て口に入れてしまったので、涙や鼻水で食事前に大変なことになった。
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