上 下
3 / 79

第参話 ダメ神がやってきた(前編)

しおりを挟む
 私がダメ神から異世界に転生と言われたが、なぜか日本に転生してから四年がたった。

「異世界転生、少し楽しみだったのに、よく知った日本に転生か。ダメ神からは何もないし、魔法もまだ使った事はないけど、トラブルになりそうだし……」

 魔法を使える体になっているらしいのだが、使い方わからないし、まぁ呪文唱えたりすれば使えたりするのかもしれないが、呪文もわからないが、小説であるような恥ずかしく唱えるのを躊躇したくなる呪文を唱えてみれば、できるのかもしれないが、もし隠れて試してみたとしても、どのくらいの威力かわからないし、結局、目立ってバレてしまう可能性があるので、バレたら時の事を考えると恐ろしくて、今だに試せないでいる。

「今日のお昼ご飯なんだろうな……」
 などと考えていると、目の前が光輝き、人が現れた。

「やあ、久しぶり、小鳥遊葵、あぁ今は結城葵だったね。」

 そう言って現れたのは、異世界転生と言ったのに、日本に転生させるという失敗をしたダメ神である。
 ダメ神から何もないとか思ってたから、これが噂をすればなんとやらというやつである。

「ごめんね。日本に転生させちゃった。 他の人を異世界に転生させるのは面倒だから、君に異世界転移してもらう事にしたからよろしくね。」

 現れたかと思えば、面倒だから私に異世界転移させるとか言い始めやがったよ。
 転移させるとか言っても、私がいなくなったら両親が探しまわったりとか迷惑や心配かけるだろうが……ダメ神が……

「異世界転移したら、私はここからいなくなることになるから、両親が心配することになるじゃないですかね?神様」

 心のなかで思っていたことを少し丁寧な言い方で聞いてみた。

「大丈夫大丈夫、日本から君がいたという記憶や記録、痕跡を消しちゃうから」

 両親をはじめ、私を知る人から私の記憶や私の写真や服やおもちゃ、戸籍も消して結城葵という人間は存在しないという事にしてから転移させるらしい。
 異世界に転生のはずが日本に転生させられた私の件以外にも失敗ばかりしているダメ神のことである、何か私に関する写真やら何やらを消し残して、両親に迷惑をかけることになるのでは心配になる。

「ダメだ。そんなことを考えるとフラグになり、本当におきてしまいそうだ。」

 フラグになること思いその事を考えるのをやめた。

「何がダメなの?フラグになる?」

 無意識のうちに声に出していたようで、ダメ神が聞いてきた。

「わぁ わ わかった。異世界転移する。いつ行くことになるの?」

 その質問に答えると、面倒な事になりそうなので、慌てて異世界転移するのを了承し、いつ行くのか聞いた。
 他にも何で転生から四年もたった今、現れたのか気になるし、後で聞いてみるか。

「今すぐにだね。」

 今すぐかい!! まぁ、両親も家にはいるけど、リビングにいるから、私が転移するの見られる心配はないからいいか。

「今から行くのね。わかった。 あぁ あと何で四年たってから現れたの?」

 今からと言われ、驚いたが、両親も近くにいないし、転移を見られるという新たな失敗がないだろうと思ったので、了承し、これもフラグになる可能性に気づき、慌てて、気になっていた何で四年たった今現れたのか聞いてみた。

「あぁ、それはね。転生させてすぐに失敗に気がついて、どうするか考えて、面倒だし、君を転移させる事に決めたんだけど、産まれたばかりで転移させるとすぐに死んじゃうかもしれないしね。 あとは君の存在を消すための準備もしてたんだけど、その書類を昼寝してて、ヨダレで汚しちゃってね。
 ヨダレついた書類をそのまま僕より偉い神様に提出したら、怒られちゃって、書き直して提出して、それから色々、失敗についてとかお説教されて、いつもお前は失敗ばかりとか、書類を汚してそのまま提出するなとか、それで何歳になった頃に転移させるんだとかさぁ。」
「四歳くらいになったらって言ったら、また怒られて、魔法も使えるし、ユニークスキルの究極アルティメットナビスキルもあるから大丈夫でしょうって言ったらまた怒られて、魔法全属性、魔力量∞、絶対防御、究極身体アルティメットボディーや病気・状態異常無効スキルを追加するって言って納得してもらったけど、神の世界は年功序列なのに何でかなり年下なのに俺より偉い神なんだぁ~ 他も皆、僕より年下なのにどんどん僕より偉くなっていくんだよなぁ 何でだと思う?君、どうにかしてよ」

 まず失敗に気づいて、慌てて転移させるとかあのダメ神ならやりかねないので転生先で産まれてすぐに転移という事にならなかった事にホッとした。
 貰えると聞いていない究極アルティメットナビスキルなるスキルを既に貰っていたことを知った。
 魔法使えて、ユニークスキルの究極アルティメットナビスキルという凄そうな?スキルをあったとしても四歳でもすぐ死ぬ可能性あるんじゃないか。
 まぁ、追加で魔法全属性、魔力量∞、絶対防御、究極身体アルティメットボディー、病気・状態異常無効スキルがもらえるみたいだけど、追加で貰えるものは、小説でよくあるチート能力なのではと思ったが、今から行ってもすぐ死ぬことはないからいいかと納得することにした。
 しかし、気になることは部分がある。
 あのダメ神はを追加すると言って納得してもらったと言っていた、説明不足どころではすまないほどに説明しないダメ神である。
 他にも絶対にスキルなどを追加されるはずで、こちらから色々聞かないと説明されないだろう。

 はじめて知ったが、神の世界は年功序列なのか。かなり年下の神様がダメ神より偉い事を私に聞かれても困るし、どうにかしてと言われても無理である。
 年功序列なのに年下の神様が皆、ダメ神より偉い神様になっているのは、年功序列なのにどうにもできないくらいダメ神が失敗しまくりで、出世できないのではと思い、また転移でも失敗するかもと不安を感じたが、フラグになりそうなので考えるのをやめた。
 そしてこのダメ神は年下にどんどん抜かれ、平社員ならぬ、平神なのではと思い、不安に感じたが、平神というのがおかしくて、笑いそうになるのをかみ殺しし、ダメ神に話しかけた。

「私には神様の出世をどうこうすることは、できるわけないので無理ですね。転移するために追加で色々貰えるみたいですけど、どんなもので、どう発動するのですか?などを追加するとか言ってましたが、言っていたもの以外にも追加されるスキルや使い方教えてください。」
「あと究極アルティメットナビスキルっていうの既に持っているみたいなんですが、ナビってついているくらいだから、色々教えてくれたりする感じのスキル何ですよね?
 今まで、気になったこととかあったけど、そのスキルが発動して教えてもらえたこととかないんですけど、発動方法とかあるんですか?」

 私は、無茶振りを無理だと言いきり、気になっている事を聞いてみた。

「そうだね。まず追加してあげるスキルなどに関してだけど、魔法全属性は全部の属性の魔法が使えるよ。
 魔力量∞は魔力量が底無しで無くならないってことだね。
 絶対防御は、物理攻撃も魔法攻撃も防げちゃう能力だね。
 究極身体アルティメットボディーは、怪我しないし、傷一つつかない強靭な体だね。
 病気・状態異常無効は病気にならないし、毒や呪いとかで状態異常になっても無効にできちゃうよ。」

 ダメ神からのスキルの説明は、スキル名を見れば誰でもわかるようなものだけだった……
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】どうやら時戻りをしました。

まるねこ
恋愛
ウルダード伯爵家は借金地獄に陥り、借金返済のため泣く泣く嫁いだ先は王家の闇を担う家。 辛い日々に耐えきれずモアは自らの命を断つ。 時戻りをした彼女は同じ轍を踏まないと心に誓う。 ※前半激重です。ご注意下さい Copyright©︎2023-まるねこ

【完結】身売りした妖精姫は氷血公爵に溺愛される

鈴木かなえ
恋愛
第17回恋愛小説大賞にエントリーしています。 レティシア・マークスは、『妖精姫』と呼ばれる社交界随一の美少女だが、実際は亡くなった前妻の子として家族からは虐げられていて、過去に起きたある出来事により男嫌いになってしまっていた。 社交界デビューしたレティシアは、家族から逃げるために条件にあう男を必死で探していた。 そんな時に目についたのが、女嫌いで有名な『氷血公爵』ことテオドール・エデルマン公爵だった。 レティシアは、自分自身と生まれた時から一緒にいるメイドと護衛を救うため、テオドールに決死の覚悟で取引をもちかける。 R18シーンがある場合、サブタイトルに※がつけてあります。 ムーンライトで公開してあるものを、少しずつ改稿しながら投稿していきます。

噂好きのローレッタ

水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。 ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。 ※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです) ※小説家になろうにも掲載しています ◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました (旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)

壁の花令嬢の最高の結婚

晴 菜葉
恋愛
 壁の花とは、舞踏会で誰にも声を掛けてもらえず壁に立っている適齢期の女性を示す。  社交デビューして五年、一向に声を掛けられないヴィンセント伯爵の実妹であるアメリアは、兄ハリー・レノワーズの悪友であるブランシェット子爵エデュアルト・パウエルの心ない言葉に傷ついていた。  ある日、アメリアに縁談話がくる。相手は三十歳上の財産家で、妻に暴力を働いてこれまでに三回離縁を繰り返していると噂の男だった。  アメリアは自棄になって家出を決行する。  行く当てもなく彷徨いていると、たまたま賭博場に行く途中のエデュアルトに出会した。  そんなとき、彼が暴漢に襲われてしまう。  助けたアメリアは、背中に消えない傷を負ってしまった。  乙女に一生の傷を背負わせてしまったエデュアルトは、心底反省しているようだ。 「俺が出来ることなら何だってする」  そこでアメリアは考える。  暴力を振るう亭主より、女にだらしない放蕩者の方がずっとマシ。 「では、私と契約結婚してください」 R18には※をしています。    

西谷夫妻の新婚事情~元教え子は元担任教師に溺愛される~

雪宮凛
恋愛
結婚し、西谷明人の姓を名乗り始めて三か月。舞香は今日も、新妻としての役目を果たそうと必死になる。 元高校の担任教師×元不良女子高生の、とある新婚生活の一幕。 ※ムーンライトノベルズ様にも、同じ作品を転載しています。

最低の屑になる予定だったけど隣国王子と好き放題するわ

福留しゅん
恋愛
傲慢で横暴で尊大な絶世の美女だった公爵令嬢ギゼラは聖女に婚約者の皇太子を奪われて嫉妬に駆られ、悪意の罰として火刑という最後を遂げましたとさ、ざまぁ! めでたしめでたし。 ……なんて地獄の未来から舞い戻ったギゼラことあたしは、隣国に逃げることにした。役目とか知るかバーカ。好き放題させてもらうわ。なんなら意気投合した隣国王子と一緒にな! ※小説家になろう様にも投稿してます。

兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜

藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。 __婚約破棄、大歓迎だ。 そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った! 勝負は一瞬!王子は場外へ! シスコン兄と無自覚ブラコン妹。 そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。 周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!? 短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。

ポンコツ女子は異世界で甘やかされる(R18ルート)

三ツ矢美咲
ファンタジー
投稿済み同タイトル小説の、ifルート・アナザーエンド・R18エピソード集。 各話タイトルの章を本編で読むと、より楽しめるかも。 第?章は前知識不要。 基本的にエロエロ。 本編がちょいちょい小難しい分、こっちはアホな話も書く予定。 一旦中断!詳細は近況を!

処理中です...