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過去編
2話
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窓ガラスもなく、周りは白い壁一色
天井には監視カメラ トイレは和式でもちろん監視カメラの範囲内にある。
僕の意識はなく1日中寝ているだけだった。時計もなく時間感覚が狂い 生きているのか分からなかった。
食事の時間になると男女2人の看護師が鍵のかかった扉を開け、あからさまな健康食を運んでくれる。
2人の看護師のうち、女性の看護師が
「何があったか覚えてる?」と僕に聞いてきた。
「覚えていないです」
「薬とお酒を大量に飲んだこと覚えていない?」
あぁそうだった。そういや鼻にチューブ差し込まれて腕に太い針を刺され、胃の洗浄をされたっけ…
黙り込む僕に女性の看護師は優しい言葉を掛けてくれたが、僕は聞いていなかった。
17日が過ぎたらしく、保護室から出ることが出来た。閉鎖病棟は15年入院してると言う人もいたけれど、本当か嘘かはわからない。
人はいてもコミュニケーションは取れないので
僕は病棟にある本を読んでいた。
結局、人は孤独で物理的に人が周りにいても
話すこともないんだ
僕の人生は透明だ。誰にも僕の存在は写らない。
それが苦しかった、悲しかった、何度も泣いた
それから同じ日々を繰り返していた平日だったかな、朝ホールに水を飲みにいくと
鮮やかな赤色の髪をした女の子がいた。
椅子に座ってテレビを見ている
右腕にはタトゥー 左手には包帯、首にも包帯
顔は可愛かった。でも話しかけるなオーラが…
そんなことより何よりも髪の色が本当に綺麗で
中学生不良のような下品な赤色ではなく
アニメかよ…って思うほど綺麗な色だった
こんな女の子と話したこと人生で1度もないなぁ
ああいう子は僕みたいなやつに興味もないだろう
どうでもいいか…そんなことを考え水を飲み、煙草を吸いに外出手続きにナースステーションに向かう。
紙切れ1枚に名前と電話番号、外出の目的を書いていたとき
「こんにちは~」
2人の女性の患者が挨拶をしてきた。僕は緊張した
その2人のうち1人は、さっきの鮮やかな赤髪の女の子だった。
「こんにちは」とても小さい声で僕は呟いた
絶対印象良くないよな、ああやってしまった
赤髪の女性は「外にでるの?」と聞いてきた
「ぅ…うん…き、君は外にで、でれないの?」
典型的な童貞の僕はそう答えた
「でれない~、いいなぁ外に出れて」
それ以上僕は言葉を出すことが出来ず会釈をして
煙草を吸いに外へ出た。
頭の中は幸せいっぱいだった、あんなにも可愛い女の子と会話できた!やったー!って院内の廊下で舞い上がっていた
その時、長身の男性とすれ違った。
患者と面会をする家族か何かだろう
韓国人っぽい顔だった。
子供の頃から嫌な予感は当たる…。
当たるからこそ、別にいいんだ 最初から期待もしていない でも心のどこかで
そうでありませんように…そう願うばかりだった。
天井には監視カメラ トイレは和式でもちろん監視カメラの範囲内にある。
僕の意識はなく1日中寝ているだけだった。時計もなく時間感覚が狂い 生きているのか分からなかった。
食事の時間になると男女2人の看護師が鍵のかかった扉を開け、あからさまな健康食を運んでくれる。
2人の看護師のうち、女性の看護師が
「何があったか覚えてる?」と僕に聞いてきた。
「覚えていないです」
「薬とお酒を大量に飲んだこと覚えていない?」
あぁそうだった。そういや鼻にチューブ差し込まれて腕に太い針を刺され、胃の洗浄をされたっけ…
黙り込む僕に女性の看護師は優しい言葉を掛けてくれたが、僕は聞いていなかった。
17日が過ぎたらしく、保護室から出ることが出来た。閉鎖病棟は15年入院してると言う人もいたけれど、本当か嘘かはわからない。
人はいてもコミュニケーションは取れないので
僕は病棟にある本を読んでいた。
結局、人は孤独で物理的に人が周りにいても
話すこともないんだ
僕の人生は透明だ。誰にも僕の存在は写らない。
それが苦しかった、悲しかった、何度も泣いた
それから同じ日々を繰り返していた平日だったかな、朝ホールに水を飲みにいくと
鮮やかな赤色の髪をした女の子がいた。
椅子に座ってテレビを見ている
右腕にはタトゥー 左手には包帯、首にも包帯
顔は可愛かった。でも話しかけるなオーラが…
そんなことより何よりも髪の色が本当に綺麗で
中学生不良のような下品な赤色ではなく
アニメかよ…って思うほど綺麗な色だった
こんな女の子と話したこと人生で1度もないなぁ
ああいう子は僕みたいなやつに興味もないだろう
どうでもいいか…そんなことを考え水を飲み、煙草を吸いに外出手続きにナースステーションに向かう。
紙切れ1枚に名前と電話番号、外出の目的を書いていたとき
「こんにちは~」
2人の女性の患者が挨拶をしてきた。僕は緊張した
その2人のうち1人は、さっきの鮮やかな赤髪の女の子だった。
「こんにちは」とても小さい声で僕は呟いた
絶対印象良くないよな、ああやってしまった
赤髪の女性は「外にでるの?」と聞いてきた
「ぅ…うん…き、君は外にで、でれないの?」
典型的な童貞の僕はそう答えた
「でれない~、いいなぁ外に出れて」
それ以上僕は言葉を出すことが出来ず会釈をして
煙草を吸いに外へ出た。
頭の中は幸せいっぱいだった、あんなにも可愛い女の子と会話できた!やったー!って院内の廊下で舞い上がっていた
その時、長身の男性とすれ違った。
患者と面会をする家族か何かだろう
韓国人っぽい顔だった。
子供の頃から嫌な予感は当たる…。
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そうでありませんように…そう願うばかりだった。
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