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3章・冒険ギルド

020・冒険者ルールと心得の説明 その2

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「さて、次の冒険者ルールのご説明は......冒険者パーティの数ですね?
こほん...冒険者が組めるパーティ数には制限がございます。冒険者が
組む事の出来る最大数は、全部で4人までとなっておりますので、
それ以上でパーティを組もうとしておられる人はご注意下さいね!」

「え、4人!?パーティって、4人しか組めないんですか!?」

「それはどうしてなんでしょうか?」

「それはですね。4人以上の好き勝手なパーティ人数にしてしまいますと、
冒険ギルドのデータ管理の演算がキャパオーバーしてしまう、これが主な
理由ですね。まぁ他にも細かい理由は多々ございますけど......」

「な、なるほど、そういう事か。数がある程度決まってないと管理が
難しいってやつね......」

「でも四人までしかパーティを組めないだなんて、予想外だよ~~っ!
ぐぬぬぬぬ~ま、参ったぞ、これ。私達って五人組みなのにぃ~~っ!
っていうか、私が確実にハブされるじゃぁぁあ~~~んっ!」

「はは...ご愁傷様。でも説明係の言っていた他の細かい理由ってなんだろう?」

「多分だと思うけど、デジタルの方がいっぱいいっぱいって言っているの
だから、アナログ作業じゃないかな?」

「はい、そこの新人さん正解です♪手書きってホント疲れるんですよねぇ。
挙げ句の果てに残業残業の大嵐!デジタル万歳ですよ♪おっと、話が脱線して
しまいましたね。では次の説明に入ります。コホン......組んだパーティメンバー
ですが、事前にギルドへと申請紙を出して登録しておいて下さいね。もし申請紙を
提出していなかった場合、パーティが貰える筈だった報酬を貰えなくなって
しまう可能性が起こってしまいますので」

説明担当のお姉さんが、矢継ぎ早でアナログ時代の愚痴をこぼしていく。

「うひゃ!頑張ってクリアしたっていうのに、報酬が貰えないのはマジで
ご勘弁だぜぇ!」

「もしそうなった場合、わたしは泣くね!ギャン泣きしちゃう自信があるよ!
そして数週間は立ち直れないっ!」

「うふふ♪そうならない為にも、申請紙の提出を忘れないようして下さいね!」

もしもの事案に慌て動揺する新人冒険者に、説明係のお姉さんが笑顔で軽く
注意を促す。

「それからもうひとつ。組んだパーティから離脱する場合も同じく、ギルドに
離脱の申請紙を確実に提出して下さい。もしトラブル関係でパーティを
離れようとしていても、その申請をシッカリしておかないと、冒険ギルドは
その離脱者を庇ってあげられなくなる可能性がございますので......」

説明係のお姉さんの表情が、先程までの笑顔とは打って代わった表情に
変わり、離脱の申請紙の提出を絶対に忘れないようと釘を刺した。

「説明担当の人のあの虚ろな表情を見るに......きっと何かしら嫌な覚えが
あるんだろうな......」

「とにかく!お姉さんの言う様に、人間関係でトラブルや問題が起きたら、
即ギルドに報告!これ絶対に忘れべからず......だねっ!」

「......だな。トラブル関係でパーティを離れたのに、パーティを離れて
いないと見なされたら、確実に面倒ごとが起こるのは目に見えてくるしな!」

「うふふ。皆様、良い心掛けです♪」

そんなのは嫌だと、気を引き締めている新人冒険者達に、説明係のお姉さんが
満足そうな笑顔で微笑むと、

「こほん...それでは次の説明へと入りますね......」

軽く咳払いをし、真面目モードに戻して電子パットのページを次へと進める。
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