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深緑の森!
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「千春、目を覚ましそうだぞ。」
ルプは猫の精霊ケットシーを見ながら教えると、千春はケットシーをのぞき込む。
「猫さーん。」
「なんにゃ?」
「ミタマじゃなーい。」
千春と頼子がのぞき込み、その後ろからテールカとアルデア、横にはルプ達も居る。
「ん~・・・。」
ケットシーはうっすらと目を開けると・・・
「ぎゃぁぁ!!!!!!」
「あ、おきた、おはよう猫さん。」
「え!?へ!?」
皆がのぞき込んでくる、ケットシーは怯えながら声を出す。
「だれ?どこ?なに?」
「私はチハル、ここはジブラロール、石になってたよ?君。」
「あ!魔女は!?」
「まじょ?お母様?」
「おまえ!魔女の娘か!!!」
「千春、その魔女とコイツの言う魔女は違うだろ。」
「まぁそうだよね。」
驚きの顔から怒りに、そしてルプの言葉にキョトンとした顔になるケットシー。
コンコン
「あ、魔女来ましたよぉ?」
モリアンは気配でマルグリットが来た事に気付くと、扉を開ける。
ガシッ!!!
「だ~れが魔女かしら?モリアンちゃぁ~ん?」
「もうしわけございm!!!いたいいたいいたい!!!」
アイアンクローをされたままもがくモリアン、マルグリットはニッコリ微笑みながら圧を掛ける。
「遅くなっちゃったわね・・・何してるの?」
マルグリットはモリアンの顔から手を離すと千春に声を掛ける。
「なんか石化したケットシー?猫ちゃんをアイトネにほにゃららしてもらって今起きた所なんですよ。」
「あら、珍しい、猫の精霊じゃない。」
「知ってるんですか?」
「えぇ、昔遺跡の守り人をしている猫の精霊に会った事があるわ。」
ケットシーは近寄るマルグリットに怯える。
「・・・なんでこんなに怯えてるの?」
「さぁ?・・・あ、そう言えば魔女は!?って言ってました。」
「魔女?」
チラッとモリアンを見るマルグリット。
「メグ、この子石化した事有る?」
アルデアが楽しそうに問いかける。
「有るわけ無いでしょう?石化の魔法は土魔法と精霊魔法の複合魔法よ、私には出来ないわ。」
「・・・あれ?精霊魔法って。」
頼子が思い出しながら話す。
「そうえばレナが練習してたよね、それに精霊の涙に精霊が魔力入れたら使えるとかドライアドさん言ってたような。」
「って事はレナは石化魔法出来るって事ぉ?」
「魔女じゃん。」
「やっぱりお前達魔女の仲間か!」
ケットシーがまた怒り出す。
「違うよー、落ち着きなー?」
「そうそう、それに猫ちゃんの石化解いたんだよ?」
「石化?はっ!あの魔法!」
何かを思い出したケットシーは悔しそうな顔をし俯く。
「さてと、あ、お母様いらっしゃい!ご飯できてますよ♪」
「ありがとうチハル。」
微笑むマルグリットは席に移動する。
「猫ちゃんもご飯食べる?」
「猫っていうな!僕はデンハ・ニード・ワーフだ!」
「へぇ、で、ご飯食べる?」
スンスンと匂いを嗅ぐケットシーのデンハ、そしてお腹が鳴る。
キュゥゥゥ
「・・・たべる。」
デンハがそう言うと宙に浮く、ルプが襟首を掴み持ち上げた。
「ほれ、そのクッションは俺の場所だ、起きたならこっちに座れ。」
「ひっ!?」
狼男姿のルプに持ち上げられ怯えるデンハ。
「ルプ、もうちょ~っと優しくしてあげな~?」
「優しいだろ?」
ぽんっと椅子に座らせるルプ、横にはビェリーとロイロ、そして三珠が座っている。
「わっちはビェリー、よろしくばい。」
「儂はロイロじゃ、ほれ!お前も一杯行くか?ん?」
「猫仲間にゃー、吾輩は三珠よろしくにゃー。」
「俺はルプだ、お前酒呑めるか?」
「・・・で・・・で・・・デンハです。」
ペット達は挨拶が終わると何故か乾杯して酒を呑みだす。
「あれ生きてたんだね。」
事の成り行きを見ていた大樹が呟く。
「まぁ人助け出来たなら持ってきたかいがあったな。」
勇も楽し気に見ていた。
「猫ちゃん魔女に石化されたの?」
「そうです・・・。」
デンハは目の前のすき焼きを見ながら答える。
「ほれ、熱いから気を付けろ。」
ルプは肉を器に入れるとデンハに渡す。
「ありがとう、狼・・・えっと。」
「ルプだ。」
「ルプさん。」
「ルプで良いぞ。」
「それで?何処の魔女に?」
「深緑の森です・・・あっつぅい!」
「あ、食べてからでいいよ、ゆっくりたべなー?」
デンハに言うと千春もすき焼きを食べ始めた。
---------------
「で?」
「はい、深緑の森の魔女が僕を捕まえて逃げようとしたんですが、石にされてしまったようです。」
食事が終わり、話を聞く千春達。
「お母様知ってます?深緑の森。」
「聞いた事有るわね、何処だったかしら。」
『人が言う深緑の森なら北の方に有るわよ?』
「あ、そうそう、あの国の近くね。」
「あの国?」
「そ、ファスケスよ。」
「・・・あー!あの!ノースちゃん送り込んできた国!」
思わず大声で言う千春にデンハは毛を逆立て尻尾がぶわっと広がる。
「あ、ごめんごめん、で、なんで石にされたの?」
「わかりません。」
「なんでだろ、アイトネわかる?」
『流石に分からないわー、本人に聞けばわかるんじゃない?』
「本人って何処に居るの?」
『それも流石に分からないわ、この子の記憶を覗いても顔が見えないのよね。』
「そっかぁ。」
「ねぇ、千春。」
「何?ヨリ。」
「なんで捕まえたか知るのって必要?」
「・・・いや?必要じゃないね。」
「んじゃ別によくね?捕まえて罰与えるわけじゃないでしょ?」
頼子は三珠を捕まえソファーに座ると三珠を膝に乗せる。
「猫ちゃんの家も深緑の森?1人で帰れる?」
「はい、ココからどれくらい離れてるのですか?」
「え~っと、馬車で1ヶ月?2か月?結構かかるはずだよ。」
「・・・それくらいなら。」
「それくらい・・・で済む距離なんだ、ロイロー、ドラゴンで送ったら早い?」
「のんびり行っていいなら片道2日も掛からんぞ。」
「2日かー、ファスケスにフェアリーリング有ればなー。」
「チハル、ファスケスは止めておきなさい。」
話を聞いていたマルグリットが声を掛ける。
「あ、ヤバいです?」
「例の件はモート様が処理して下さったから大丈夫だけれど、他の貴族も危険かもしれないわ。」
「あー、そっかぁ。」
「あれ?ファスケスって国と教国って近いんじゃなかった?」
頼子がふと思い出し千春に問いかける。
「あ、言ってた言ってた!教国ならフェアリーリングあるわ!リリが作ったもん!」
「それで?行くの?」
マルグリットは苦笑いで言う。
「教国久しぶりに行きたいですねぇ。」
「そうなの?」
「はい!色々な豆が有るんですよ、そろそろ補充したかったのと、あと鰻!」
「あー、アレおいしかったねー。」
「ね!久しぶりに鰻食べたい!」
既に千春の口は鰻になっていた。
「あとバニラも欲しいんだよねぇ。」
「そういや見つけてたね、バニラの豆。」
「餡子にバニラ、そして鰻!久しぶりに教国満喫したい!」
『教国行くなら送るわよ!』
アイトネが千春の言葉に反応する。
「よし、教国行こう!」
「おー!・・・っていつ行くのさ。」
「あ、もう遅いし明日かな。」
「んじゃ美桜達もよぶべぇ~。」
頼子はLIMEで連絡を取る、当たり前の様に秒で行くと返事が返って来る。
「おかぁさん!鰻食べるでしょ!」
「良いわねぇ鰻、タイちゃんも行く?」
「いや、一度領地に戻るから、千春お土産よろしく!」
「了解!パパさん達の分は任せて!」
千春達はそう言うと明日の準備を始めた。
---------------
「えっとぉ。」
「デンハ、大丈夫だ。」
ルプはデンハの頭に手を置き呟く。
「忘れられとるねぇ。」
「目的が変わっとるのぅ。」
「いつもの事にゃ。」
「ま、教国まで行けば儂が飛んで送ってやるわ。」
「そやね、わっちらで送り届けても構わんやろ。」
「いや、流石に思い出すだろ、デンハを送る事くらい。」
ペット達は千春達を見ながら呟く。
「私も忘れられてるわ~。」
テールカはアルデアとお茶を飲みながら呟く。
「教国ね~、テールカ行ってみる?」
「行ってみたいけど・・・私が行っても大丈夫かしら?」
「大丈夫でしょ?アイトネ様居るし、私も一緒に行ってあげるわよ。」
「アルデア様が一緒なら心強いです。」
ワイワイと準備をする千春達を、ペット達とアルデア、テールカは生暖かい目で見守った。
ルプは猫の精霊ケットシーを見ながら教えると、千春はケットシーをのぞき込む。
「猫さーん。」
「なんにゃ?」
「ミタマじゃなーい。」
千春と頼子がのぞき込み、その後ろからテールカとアルデア、横にはルプ達も居る。
「ん~・・・。」
ケットシーはうっすらと目を開けると・・・
「ぎゃぁぁ!!!!!!」
「あ、おきた、おはよう猫さん。」
「え!?へ!?」
皆がのぞき込んでくる、ケットシーは怯えながら声を出す。
「だれ?どこ?なに?」
「私はチハル、ここはジブラロール、石になってたよ?君。」
「あ!魔女は!?」
「まじょ?お母様?」
「おまえ!魔女の娘か!!!」
「千春、その魔女とコイツの言う魔女は違うだろ。」
「まぁそうだよね。」
驚きの顔から怒りに、そしてルプの言葉にキョトンとした顔になるケットシー。
コンコン
「あ、魔女来ましたよぉ?」
モリアンは気配でマルグリットが来た事に気付くと、扉を開ける。
ガシッ!!!
「だ~れが魔女かしら?モリアンちゃぁ~ん?」
「もうしわけございm!!!いたいいたいいたい!!!」
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「遅くなっちゃったわね・・・何してるの?」
マルグリットはモリアンの顔から手を離すと千春に声を掛ける。
「なんか石化したケットシー?猫ちゃんをアイトネにほにゃららしてもらって今起きた所なんですよ。」
「あら、珍しい、猫の精霊じゃない。」
「知ってるんですか?」
「えぇ、昔遺跡の守り人をしている猫の精霊に会った事があるわ。」
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「・・・なんでこんなに怯えてるの?」
「さぁ?・・・あ、そう言えば魔女は!?って言ってました。」
「魔女?」
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「メグ、この子石化した事有る?」
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「有るわけ無いでしょう?石化の魔法は土魔法と精霊魔法の複合魔法よ、私には出来ないわ。」
「・・・あれ?精霊魔法って。」
頼子が思い出しながら話す。
「そうえばレナが練習してたよね、それに精霊の涙に精霊が魔力入れたら使えるとかドライアドさん言ってたような。」
「って事はレナは石化魔法出来るって事ぉ?」
「魔女じゃん。」
「やっぱりお前達魔女の仲間か!」
ケットシーがまた怒り出す。
「違うよー、落ち着きなー?」
「そうそう、それに猫ちゃんの石化解いたんだよ?」
「石化?はっ!あの魔法!」
何かを思い出したケットシーは悔しそうな顔をし俯く。
「さてと、あ、お母様いらっしゃい!ご飯できてますよ♪」
「ありがとうチハル。」
微笑むマルグリットは席に移動する。
「猫ちゃんもご飯食べる?」
「猫っていうな!僕はデンハ・ニード・ワーフだ!」
「へぇ、で、ご飯食べる?」
スンスンと匂いを嗅ぐケットシーのデンハ、そしてお腹が鳴る。
キュゥゥゥ
「・・・たべる。」
デンハがそう言うと宙に浮く、ルプが襟首を掴み持ち上げた。
「ほれ、そのクッションは俺の場所だ、起きたならこっちに座れ。」
「ひっ!?」
狼男姿のルプに持ち上げられ怯えるデンハ。
「ルプ、もうちょ~っと優しくしてあげな~?」
「優しいだろ?」
ぽんっと椅子に座らせるルプ、横にはビェリーとロイロ、そして三珠が座っている。
「わっちはビェリー、よろしくばい。」
「儂はロイロじゃ、ほれ!お前も一杯行くか?ん?」
「猫仲間にゃー、吾輩は三珠よろしくにゃー。」
「俺はルプだ、お前酒呑めるか?」
「・・・で・・・で・・・デンハです。」
ペット達は挨拶が終わると何故か乾杯して酒を呑みだす。
「あれ生きてたんだね。」
事の成り行きを見ていた大樹が呟く。
「まぁ人助け出来たなら持ってきたかいがあったな。」
勇も楽し気に見ていた。
「猫ちゃん魔女に石化されたの?」
「そうです・・・。」
デンハは目の前のすき焼きを見ながら答える。
「ほれ、熱いから気を付けろ。」
ルプは肉を器に入れるとデンハに渡す。
「ありがとう、狼・・・えっと。」
「ルプだ。」
「ルプさん。」
「ルプで良いぞ。」
「それで?何処の魔女に?」
「深緑の森です・・・あっつぅい!」
「あ、食べてからでいいよ、ゆっくりたべなー?」
デンハに言うと千春もすき焼きを食べ始めた。
---------------
「で?」
「はい、深緑の森の魔女が僕を捕まえて逃げようとしたんですが、石にされてしまったようです。」
食事が終わり、話を聞く千春達。
「お母様知ってます?深緑の森。」
「聞いた事有るわね、何処だったかしら。」
『人が言う深緑の森なら北の方に有るわよ?』
「あ、そうそう、あの国の近くね。」
「あの国?」
「そ、ファスケスよ。」
「・・・あー!あの!ノースちゃん送り込んできた国!」
思わず大声で言う千春にデンハは毛を逆立て尻尾がぶわっと広がる。
「あ、ごめんごめん、で、なんで石にされたの?」
「わかりません。」
「なんでだろ、アイトネわかる?」
『流石に分からないわー、本人に聞けばわかるんじゃない?』
「本人って何処に居るの?」
『それも流石に分からないわ、この子の記憶を覗いても顔が見えないのよね。』
「そっかぁ。」
「ねぇ、千春。」
「何?ヨリ。」
「なんで捕まえたか知るのって必要?」
「・・・いや?必要じゃないね。」
「んじゃ別によくね?捕まえて罰与えるわけじゃないでしょ?」
頼子は三珠を捕まえソファーに座ると三珠を膝に乗せる。
「猫ちゃんの家も深緑の森?1人で帰れる?」
「はい、ココからどれくらい離れてるのですか?」
「え~っと、馬車で1ヶ月?2か月?結構かかるはずだよ。」
「・・・それくらいなら。」
「それくらい・・・で済む距離なんだ、ロイロー、ドラゴンで送ったら早い?」
「のんびり行っていいなら片道2日も掛からんぞ。」
「2日かー、ファスケスにフェアリーリング有ればなー。」
「チハル、ファスケスは止めておきなさい。」
話を聞いていたマルグリットが声を掛ける。
「あ、ヤバいです?」
「例の件はモート様が処理して下さったから大丈夫だけれど、他の貴族も危険かもしれないわ。」
「あー、そっかぁ。」
「あれ?ファスケスって国と教国って近いんじゃなかった?」
頼子がふと思い出し千春に問いかける。
「あ、言ってた言ってた!教国ならフェアリーリングあるわ!リリが作ったもん!」
「それで?行くの?」
マルグリットは苦笑いで言う。
「教国久しぶりに行きたいですねぇ。」
「そうなの?」
「はい!色々な豆が有るんですよ、そろそろ補充したかったのと、あと鰻!」
「あー、アレおいしかったねー。」
「ね!久しぶりに鰻食べたい!」
既に千春の口は鰻になっていた。
「あとバニラも欲しいんだよねぇ。」
「そういや見つけてたね、バニラの豆。」
「餡子にバニラ、そして鰻!久しぶりに教国満喫したい!」
『教国行くなら送るわよ!』
アイトネが千春の言葉に反応する。
「よし、教国行こう!」
「おー!・・・っていつ行くのさ。」
「あ、もう遅いし明日かな。」
「んじゃ美桜達もよぶべぇ~。」
頼子はLIMEで連絡を取る、当たり前の様に秒で行くと返事が返って来る。
「おかぁさん!鰻食べるでしょ!」
「良いわねぇ鰻、タイちゃんも行く?」
「いや、一度領地に戻るから、千春お土産よろしく!」
「了解!パパさん達の分は任せて!」
千春達はそう言うと明日の準備を始めた。
---------------
「えっとぉ。」
「デンハ、大丈夫だ。」
ルプはデンハの頭に手を置き呟く。
「忘れられとるねぇ。」
「目的が変わっとるのぅ。」
「いつもの事にゃ。」
「ま、教国まで行けば儂が飛んで送ってやるわ。」
「そやね、わっちらで送り届けても構わんやろ。」
「いや、流石に思い出すだろ、デンハを送る事くらい。」
ペット達は千春達を見ながら呟く。
「私も忘れられてるわ~。」
テールカはアルデアとお茶を飲みながら呟く。
「教国ね~、テールカ行ってみる?」
「行ってみたいけど・・・私が行っても大丈夫かしら?」
「大丈夫でしょ?アイトネ様居るし、私も一緒に行ってあげるわよ。」
「アルデア様が一緒なら心強いです。」
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