異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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モート国でお買い物!

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「うん!素材の味だね!」
「まぁジブラロールから遠いからねぇ。」
「でもパンは柔らかいよ。」
「パンは商業ギルドが広めてるからじゃん?」
「その分チハルが儲かってると、今幾らくらいなんだろうね。」
 千春達は元帝都の街を見学しながら食べ歩きをしていた。

「ここの酒は何じゃろうなぁ。」
「酒屋が有れば見たいな。」
「わっちも気になるっちゃけど。」
 ロイロ、ルプ、ビェリーもキョロキョロとあたりを見回しながら楽しんでいる。

「・・・サフィーナ様。」
「何かして来る感じでは無いようですが、警戒し続けるのも疲れますね。」
 サリナが王宮から出てから、尾行してくる者に目だけを向けサフィーナは溜息を吐きながら言うと、モリアンとラルカが手を上げる。

「サフィーさん、私行ってきましょうか?」
「私も行きまーす♪」
「いえ、大丈夫みたい、2人はそのままユラとイーレン様を護衛してなさい。」
 サフィーナは2人にそう言うと、千春の横をまた歩き出す。

「サフィー何かあった?」
「いえ、何も問題は無いです、思ったよりものんびりお買い物が出来そうですね。」
 サフィーナは千春に微笑み返す、尾行していた者達は、マルグリットが千春の警護に分けた部隊が対応し連れ去って行った。

「チハル、こっち海産物あるよー?」
「モート国って海近いの?」
「この国の隣接している他の国が海沿いに有るんです、連邦国の一つなので交易が盛んなんでしょうね。」
 麗奈が見つけた海産物を見ながら千春が言うと、サフィーナが答える。

「へぇ、乾燥してる物も多いね、昆布とかあるかな。」
「チハルこれ何?」
「なんだろ、鑑定・・・乾燥した海藻だね、翻訳されてないからこの世界の物っぽい。」
「食べ方わかんないねぇ。」
「ぱっと見はヒジキっぽいから和食の味付けでイケるかも。」
「千春、これ鑑定してみてよ。」
「ほいほい、鑑定・・・おぉぉぉぉぉぉぉ!」
「何!?」
「天草キター!」
「天草って何作れるの?」
「ところてん!」
「そんな喜ぶ物か?」
「いやいや、これ寒天にも出来るから!ゼリー作れるんだよ!?」
「マジか、それは買わないとね。」
 乾燥した海藻が沢山置いてある店で、他にも大量の海藻を買いまくる。

「うん!モート国来て良かったわ。」
「ハース領には無かったの?」
「無かったんだよねぇ、これ持って行って探してもらおうか。」
「そうだね、人魚さん達なら水中で収獲しまくれるし?」
「うんうん、ちょっとお給金弾んでもイイね見つけれるなら。」
 ウキウキの千春と頼子、美桜は気付けばエーデルと、麗奈もホーキンと一緒に店を見て回っていた。

「チハル、ミオとレナの世界が甘いんだけど。」
「そう?私達は見慣れてるからなぁ。」
「レナもなんかかんか言いながらホーキンさんと仲良いよね。」
「チハルはハルトさん連れてこなかったの?」
「ハルトって何気に忙しいんだよねぇ、まぁ第一王子でお父様の仕事手伝ってるから。」
「アリンさんは?」
 日葵は頼子にも問いかける。

「アリンさんも魔導士団長で色々仕事してるんだよー、騎士団と違って分団してないっぽくてさー、仕事多いって泣いてたもん。」
「ありゃー、そりゃ残念だぁね。」
 違う世界を作り上げる2人を横目に見つつ、商店を見て回っていると、ゴロゴロとした芋ばかり売っている店が有った。

「おー芋じゃん。」
「お、お嬢ちゃん・・・お嬢様何か探してるの・・・お探しで?」
 店主の男は千春の身なりを見てたどたどしい敬語で話しかける。

「あ、普通に話してもらって大丈夫ですよ、これって全部芋ですか?」
「あぁすまねぇ、慣れてないもんでな、この周りの国で採れる芋だ。」
「おすすめは?」
「そうだなぁ、この芋は焼くと甘くて美味い、こっちはかなり粘り気があるが、精がつきやすぜ。」
「へぇ・・・鑑定(ボソッ)・・・おぉ!サツマイモっぽい!」
「赤くないよ?」
「でも、サツマイモの親戚っぽい事書いてるし甘いならそうなんじゃない?」
「こっちは山芋っぽいよね。」
 色も形も山芋のような芋は、鑑定すると山芋だった。

「山芋も料理色々出来るなぁ、おじさんコレとコレ沢山ください!」
「おおぅ、クマラ芋とヤム芋だな、クマラ芋は大量にあるが、どれくらい必要だい?」
 木箱に入ったサツマイモを指さす店主に、千春はその箱全部!と言い、お金を払う。

「ありがとよ、お嬢さん、これはサービスだ持って行ってくれ。」
 店主はそう言うと、瓶を1つ手渡す。

「なんです?これ。」
「このクマラ芋で作った酒だ、芋を作ってる農家で作ってるんだが仕入れる時に毎回貰うんだよ。」
「へぇ、ありがとうございます、酒飲みがいっぱいいるんで有難いです。」
 千春はお酒を受け取ると店を出る、そして店の外にいるルプに見せる。

「お酒もらったよー。」
「楽しみだな、芋の酒か。」
「チハルちょっと嗅いでもいいかいな?」
 ビェリーが嬉しそうにルプの頭の上で話しかけて来る。

「いいよー、はい。」
 千春は蓋をポンッと開けるとビェリーに嗅がせる。

「くはぁ!こりゃ原酒やん!」
「お?焼酎の原酒か?」
「へぇ、蒸留技術もあったんやねぇ、これ他んところでも売ってないかいな?」
 香りを嗅ぐと、ルプとビェリーは興奮気味に言う。

「焼酎の原酒って何?」
「さぁ?お酒良く知らないもん。」
 千春と頼子は頭を傾げながら問いかける。

「まぁ味付け香り付けのブレンドする前の物だ、とにかくアルコール度数が高い。」
「へぇぇ、それじゃお酒屋さん探す?」
「「探す!」」
 ルプとビェリーは食い気味に答えると、匂いをクンクンと嗅ぎながら周りを見て回る。

「ちょっと聞いてきますね!」
 話を聞いていたモリアンは、テテテーと小走りに走り、近くのお店に入り、直ぐに出て来る。

「チハルさん、あっちにお酒が色々売ってるらしいですよ!」
「ナイス!モリー!それじゃお酒買いに行こう!」
「「「おう!」」」
 そう言って皆は通りを進み、酒屋へ向かった。



-------------------


「王妃殿下、チハル様に付けた者より5人の尾行者を拘束、ペドラ子爵の名前が出てきました。」
 部隊の者から報告があり、マルグリットは頷く。

「まぁその下っ端じゃぁ居所は知らないでしょうねぇ、チハルの正体も把握してないでしょうから、取りあえず尾行しただけかしら。」
「そうねぇ、もし知って尾行してたのなら、王宮に間諜が居るって事よね。」
「その可能性も有るわねぇ。」
「でもそれっぽい人物は今の所居ないわ、怪しい動きをしている者も、王宮には今の所見当たらないわねぇ。」
 蝙蝠を色々な所に待機させ、情報を見ているアルデアは呟く、そしてアルデアとマルグリットはのんびりとお茶を飲んでいた。








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