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7話

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「ブルー様! 正確に言ってください! 妹のアニスはどうしているんですか!?」

「め、メリス……いや、それはだな……なんというか……」

「ブルー殿、ちゃんと伝えた方が身のためだぞ? 私を敵に回すのはどうかと思うがな」

「ゆ、ユアン王子殿下……!」


 流石のブルー様でもユアンの言葉は無視することができないはず……妹の状況を伝える以外にはないはずだ。


「あ、アニスは……その……!」

「もしかして処女を奪ったと言うんですか? それなら……許せません!」

「う、うう……! メリス……それは……!」


 私が屋敷から追い出されてしまった罪……妹であるアニスに対して何も出来なかった罪だ。私はそのことを深く考えていた。だからこそ、ブルー様に強く問いかけているわけで……。

「ブルー殿、観念して答えるんだ」

「ユアン王子殿下……」

「まずは、彼女の妹のアニスについてだ。処女を奪ったと俺達は見ているわけだが……その辺りはどうなんだ?」

「ち、違います……! それは誤解です、王子殿下……!」


 あれ? これはもしかすると大丈夫なのかもしれない。私はそのように感じた。この極限の状況で、ブルー様が嘘を吐くとは思えなかったからだ。


「じゃあ、妹は無事なんですね? そうなんですよね、ブルー様!?」

「いや……無事なことは間違いない……私も彼女の処女を奪ったりはしていない……」

「……?」


 あれ……なんだろうか、この違和感は……? ブルー様は確かにアニスの処女を奪っていないと言った。それならばもっと、前面に押し出しても良いはず……。この微妙な雰囲気は一体……?

「ブルー殿、メリスの妹であるアニスはどこにいるんだ? 正直に答えろ」

「は、はい……その……現在は地下室の方に……」

「……!?」


 地下室……様々な拷問道具が置かれていた場所だ。こんな部屋に運ばれる人がいるのかと疑いたくなるところではあったけれど……まさか、その場所に妹のアニスがいるなんて信じられなかった。

「地下室ですって!? なぜ、そんなところに妹を連れ出したのですか!」

「め、メリス……済まない……色々とあってだな……」

「この男……!」


 答えは一つしかない……自らの欲望のために、アニスを地下室へと運び出したのだ。そこで行われていたことは……想像するだけでも恐ろしい。私とユアンはすぐに護衛達を連れて屋敷の地下室へと向かった。

 アニス……どうか無事でいてちょうだい……!
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