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8話

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 デネブの件が一段落ついた時、私とシュルトは国王陛下に呼び出された。

 その内容は……。


「えっ……婚約でございますか!?」

「ああ、そのとおりだ。君が嫌ではなければ……だが」

「そ、それは……大丈夫ですが……」


 私はシュルト本人に婚約を切り出されてしまった。まあ、デネブとの件は完了しているし、私が再婚約することになっても問題はないんだろうけど……なんていうか、とても緊張してしまう。

「でも……私は子爵令嬢でしかない存在で。とても次代を担う王子殿下に嫁ぐことは……」

「それなら心配ないぞ、アリーナ。私の権限を行使して貴族の階級を上げることができるからな」

「そんなことが……」

 通常は王家や国家に対して多大な恩恵をもたらした場合に、貴族階級は上がるものだ。それなら今回は……特別待遇? いいのかしら。


「アリーナ。そういうことだから……私と一緒になってはくれないか? 私はデネブのように君を悲しませることはしない、と誓うから」

「シュルト……わかりました、幸せにしてくださいね」

「ああ、もちろんだよ! アリーナ!」


 私達はその後あつい抱擁を交わした。それ以上のことはしないのか、と国王陛下に突っ込まれたのは内緒。私にも幸せが舞い降りて来たようだ。これをどのくらい膨らませられるのかは、私の努力次第ね。


 おしまい
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みんなの感想(1件)

Vitch
2023.04.02 Vitch
ネタバレ含む
マルローネ
2023.04.03 マルローネ

ですかね~
実際に王子を馬鹿にすることは無理でしょうしね

解除

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