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15話
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「ロック・ハイルズ王子殿下までお越しいただき、誠にありがとうございます」
「礼は不要だ、グランド殿。早速で悪いが、本題に入ってもらいたい」
「左様でございますか……」
グランド様は少し残念に感じている印象だった。私やシルフィ姉さまの挨拶もほとんどカットで、応接室に入っている私達。ロック様もすぐに用件を済ませようとしているのかもしれないわね。
「ふむ……」
「……?」
グランド様がなんだか私の方を見ている気がする。どういうつもりかしら?
「本題ということなのですが。実はランゼに重要な話がありまして」
「そうだとは思っておりましたが、その内容は一体、どういうものなのですか?」
「そうだな……少し、言いにくいことではあるのだが……」
「?」
グランド様はロック様が目の前にいるからか、少し言いにくそうにしていた。ちょっと……何を言う気なのよ。
「私の元に戻って来てほしいのだ! ランゼよ!」
「……」
「……」
「……はい?」
まったく意味がわからないことを言われた。本当に意味がわからないわ……。
「つまり……どういうことでしょうか? 意味がわからないのですが……」
「意味が分からないか? 私の元に戻ってくれというのは冗談などではないのだ。私はやはり、お前のことが忘れられなかった!」
「以前は影の存在であれば認める、みたいなことを言われたのですが……」
いまでもはっきりと当時のことを覚えている。身体だけ差し出していれば、グランド様の屋敷に居てもいいとも言われたかしら。
「影の存在か……あの時は済まなかった。もう、そんな不誠実なことはしない! ちゃんと愛人として愛していくつもりだ! だから……!」
愛人は変わらないというわけね。呆れてしまうけれど、ロック様やシルフィ姉さまはどう思っているのかしら?
「なぜ、そのように態度を変えることになったのだ? グランド殿にはウィルナ嬢がいるだろう? それをなぜ……?」
「ウィルナは正妻として愛していきます。それと同時にランゼも愛したいのです! ロック様とランゼが話していた以前のパーティーでそのように感じました! 私はどうやら、嫉妬してしまったようです」
ハッキリと言うグランド様だけれど、墓穴を掘っていることには気付いていないみたいね。姉さまがとても怒っていることにも……。
「礼は不要だ、グランド殿。早速で悪いが、本題に入ってもらいたい」
「左様でございますか……」
グランド様は少し残念に感じている印象だった。私やシルフィ姉さまの挨拶もほとんどカットで、応接室に入っている私達。ロック様もすぐに用件を済ませようとしているのかもしれないわね。
「ふむ……」
「……?」
グランド様がなんだか私の方を見ている気がする。どういうつもりかしら?
「本題ということなのですが。実はランゼに重要な話がありまして」
「そうだとは思っておりましたが、その内容は一体、どういうものなのですか?」
「そうだな……少し、言いにくいことではあるのだが……」
「?」
グランド様はロック様が目の前にいるからか、少し言いにくそうにしていた。ちょっと……何を言う気なのよ。
「私の元に戻って来てほしいのだ! ランゼよ!」
「……」
「……」
「……はい?」
まったく意味がわからないことを言われた。本当に意味がわからないわ……。
「つまり……どういうことでしょうか? 意味がわからないのですが……」
「意味が分からないか? 私の元に戻ってくれというのは冗談などではないのだ。私はやはり、お前のことが忘れられなかった!」
「以前は影の存在であれば認める、みたいなことを言われたのですが……」
いまでもはっきりと当時のことを覚えている。身体だけ差し出していれば、グランド様の屋敷に居てもいいとも言われたかしら。
「影の存在か……あの時は済まなかった。もう、そんな不誠実なことはしない! ちゃんと愛人として愛していくつもりだ! だから……!」
愛人は変わらないというわけね。呆れてしまうけれど、ロック様やシルフィ姉さまはどう思っているのかしら?
「なぜ、そのように態度を変えることになったのだ? グランド殿にはウィルナ嬢がいるだろう? それをなぜ……?」
「ウィルナは正妻として愛していきます。それと同時にランゼも愛したいのです! ロック様とランゼが話していた以前のパーティーでそのように感じました! 私はどうやら、嫉妬してしまったようです」
ハッキリと言うグランド様だけれど、墓穴を掘っていることには気付いていないみたいね。姉さまがとても怒っていることにも……。
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