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4話 それぞれの幼馴染 その2
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スターク・チャンドラー公爵令息視点……。
「ねえ、スターク。本当に私を選んでくれるの? あなた、婚約をしていたんでしょう? しかも、カリストロ王国の王女殿下と……」
「ああ、確かに婚約をしていたよ。でも、円満に解決することが出来た」
「本当に? 後から面倒な事態になるのは困るんだけれど……」
私は現在、西方領域の国境付近で幼馴染のアイシャ・シルバークと会っていた。私の幼馴染であり、未来の妻になる人物だ。第二王女殿下であるファリスのことを愛していなかったわけではないが……彼女への愛情と比べれば、天地の差と言わざるを得ないだろうか。
ただし、他国の王女殿下の話とはいえ、アイシャとしても心配なようだ。確かに我がチャンドラー公爵家はカリストロ家の忠実な家臣の1つになるからな。片腕や四天王の1つと呼ぶ貴族も居るらしい。
そんな君主であるカリストロ家との関係性が、今回の婚約解消で悪くなってしまわないかと、アイシャは心配してるのだろう。まあ、カリストロ家との関係が悪くなれば、彼女との婚約も難しくなってしまうしな。
「心配はいらない、アイシャ。面倒事は極力抑えるようにしているさ」
「そうなの?」
「ああ……まず、アイシャが属しているシルバーク公爵家との繋がりを持つというのは、我が国にとっても非常に恩恵があるんだ」
「恩恵……なるほど、私の家系はあなたと同じく公爵家に該当するしね。フォビトン王国の中でもトップクラスの貴族と言って差し支えないわ」
「そうだろう? 単純に王女殿下と婚約するよりも、君と婚約する方がカリストロ王国にとって、利益が大きい可能性があるわけだ」
西に位置するフォビトン王国は我が国との関係は良いとは言えない。偶に舞踏会での交流や貿易などでの交流はあるのだが……東のマッカート王国との関係と比較すると、仲が悪いという結果になってしまうだろう。何十年か前までは戦争状態にあったらしいからな。まあ、私が生まれる前の話で父上も幼かった時の事だが。
「つまり、私とスタークが一緒になるというのは、両国の関係性の向上にも繋がるということね?」
「そういうことさ。東の国のマッカート王国のようにね。それに、私達は幼馴染で両想いだ、成功は約束されたも同然だよ」
「両想い……そうね、確かに成功したも同然だわ。成功したもね……」
「……?」
何か引っ掛かることがあるのか……? アイシャの最後の言葉が少しだけ気になってしまったが……まあ大丈夫か。
「既に議会等の承認は得ている。サイラス・カリストロ国王陛下も苦渋の決断だったかもしれないが、最終的には納得してくれたようだ。私達の関係を邪魔する者は誰も居ないのさ。末永く暮らしていこうじゃないか」
「まあ、スタークったら……! でもそうね……邪魔する人が居ないのだったら、好都合だわ。末永く暮らしていきましょう、スターク……」
「ああ」
やはり気になる言い回しを使っているような気がするが……アイシャも照れているのか? まったく、可愛いところが変わっていないな、本当に。そうだ、私はこの上ない幸せを手にするのだ……アイシャと共にね。
「ねえ、スターク。本当に私を選んでくれるの? あなた、婚約をしていたんでしょう? しかも、カリストロ王国の王女殿下と……」
「ああ、確かに婚約をしていたよ。でも、円満に解決することが出来た」
「本当に? 後から面倒な事態になるのは困るんだけれど……」
私は現在、西方領域の国境付近で幼馴染のアイシャ・シルバークと会っていた。私の幼馴染であり、未来の妻になる人物だ。第二王女殿下であるファリスのことを愛していなかったわけではないが……彼女への愛情と比べれば、天地の差と言わざるを得ないだろうか。
ただし、他国の王女殿下の話とはいえ、アイシャとしても心配なようだ。確かに我がチャンドラー公爵家はカリストロ家の忠実な家臣の1つになるからな。片腕や四天王の1つと呼ぶ貴族も居るらしい。
そんな君主であるカリストロ家との関係性が、今回の婚約解消で悪くなってしまわないかと、アイシャは心配してるのだろう。まあ、カリストロ家との関係が悪くなれば、彼女との婚約も難しくなってしまうしな。
「心配はいらない、アイシャ。面倒事は極力抑えるようにしているさ」
「そうなの?」
「ああ……まず、アイシャが属しているシルバーク公爵家との繋がりを持つというのは、我が国にとっても非常に恩恵があるんだ」
「恩恵……なるほど、私の家系はあなたと同じく公爵家に該当するしね。フォビトン王国の中でもトップクラスの貴族と言って差し支えないわ」
「そうだろう? 単純に王女殿下と婚約するよりも、君と婚約する方がカリストロ王国にとって、利益が大きい可能性があるわけだ」
西に位置するフォビトン王国は我が国との関係は良いとは言えない。偶に舞踏会での交流や貿易などでの交流はあるのだが……東のマッカート王国との関係と比較すると、仲が悪いという結果になってしまうだろう。何十年か前までは戦争状態にあったらしいからな。まあ、私が生まれる前の話で父上も幼かった時の事だが。
「つまり、私とスタークが一緒になるというのは、両国の関係性の向上にも繋がるということね?」
「そういうことさ。東の国のマッカート王国のようにね。それに、私達は幼馴染で両想いだ、成功は約束されたも同然だよ」
「両想い……そうね、確かに成功したも同然だわ。成功したもね……」
「……?」
何か引っ掛かることがあるのか……? アイシャの最後の言葉が少しだけ気になってしまったが……まあ大丈夫か。
「既に議会等の承認は得ている。サイラス・カリストロ国王陛下も苦渋の決断だったかもしれないが、最終的には納得してくれたようだ。私達の関係を邪魔する者は誰も居ないのさ。末永く暮らしていこうじゃないか」
「まあ、スタークったら……! でもそうね……邪魔する人が居ないのだったら、好都合だわ。末永く暮らしていきましょう、スターク……」
「ああ」
やはり気になる言い回しを使っているような気がするが……アイシャも照れているのか? まったく、可愛いところが変わっていないな、本当に。そうだ、私はこの上ない幸せを手にするのだ……アイシャと共にね。
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