夢中になる

ライ子

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病院の駐車場に着くと、瑠羽華は、涙を拭いて車から降りた。
「ごめんなさい。八つ当たりしました。」
「うん。」
京介は、瑠羽華のために何も出来ないことがもどかしかった。
「私、きっとどんどん嫌なやつになっていきます。卑屈になって…。京介さんに嫌われます。」
「そんなことないよ。元気になって、またデートしよ。」
「やっぱり京介さんに、好きって言ってもらえる間に、京介さんの前から消えたいです。愛想尽かされるのが…怖い。」
瑠羽華は、また泣きそうな顔をしている。
「大丈夫。瑠羽華のこと、嫌いになったりしないから。」
「ごめんなさい。情緒不安定で…。昨日までは、頑張ろうと思ってたんですけど。やっぱり怖い…。」
京介は、黙って瑠羽華の手を握った。
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