夢中になる

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お弁当を食べ終わり、少し休憩した後、再び歩き出した。
「静かですよね。」
川が流れる音と、木の葉が風で揺れる音
、自分達の足音以外、ほとんど何も聞こえなかった。
「そうだね。普段、うるさい環境にいるんだなぁ。自覚なかったけど。」
瑠羽華は時々足を止めて、スマホで景色や草花の写真を撮っていた。
「どんな写真撮ってるの？」
京介は、瑠羽華のスマホの画面をのぞいた。急に顔を近づけたから、瑠羽華が驚いてふらついた。
「危ない。」
京介が、瑠羽華の腕を掴む。
「ありがとうございます。」
上目遣いで、瑠羽華がみつめた。
「可愛いなぁ。」
そのまま、瑠羽華を抱きしめた。
「周りに見られます。」
「今、ちょうど誰もいないよ。」
「でも…。」
「大丈夫。俺の背中で、瑠羽華のこと隠すから。」
京介は、両手ですっぽりと瑠羽華を包み込んだ。