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第2章 ~俺たちの過去~
第4話 ~俺に頼ってくれ~
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ー白虎パートー
俺が十三歳の時ある日家に帰ると家が真っ暗だった。
『ただいまー。あれ白夢まだ帰ってないのか。でも先に帰ってるはずだけどな。おーい。どこにいるんだー?』
俺は二階の白夢の部屋へ行った。その部屋から物音がしたんだ。
『白夢いるんだろ?入るぞ。』
そこには腕から多くの血を流した白夢が居た。白夢の顔はとても白くなっていた。
『白夢!?何してるんだ!』
『あーあバレちゃった…。』
バタリ
白夢は倒れた。俺はすぐ救急車を呼んだ。白夢の腕にはいくつもの傷があった。これまでなんで俺に頼ってくれなかったんだ、どうして俺は気づいてやれなかったんだそんなことが俺の頭の中をぐるぐると回り俺は泣いていた。倒れている白夢の頭をゆっくりなでながら救急車を待った。
救急車が来て白夢近くの病院へ運ばれた。
『もう少し遅かったら妹さんは亡くなってましたよ。入院して治療すればこれから回復するでしょう。』
そう医師に言われあと少しで白夢を失うとこだったんだと思うと不安が俺を襲った。
俺は白夢が入院している病室へ行った。
『白夢、気づいてやれなくてごめんよ。これからは兄ちゃんを頼ってくれていいんだよ。』
俺は毎日病院へ行った。白夢は三日間目を覚まさなかった。
白夢が眠っている横で俺はまだ白夢は目を覚まさないかな、このまま目を覚まさなかったらどうしようと考えていた。そんな時だった。
『んー、あれここどこ?にーに?』
白夢が目を覚ました。
『白夢、目を覚ましたんだな。良かった…。』
『にーになんで泣いてるの?』
『わかんない。でも涙が溢れてくるんだ。』
そして白夢に医師に言われたことを伝えた。
『にーに、白夢死にかけたんだね。毎日ママに要らないって言われるからずっと白夢って要らない子なんだってそう思ってたの。だから毎日カッターで自分を罰してたの。でもこの前は深くし過ぎちゃったみたい。すぐ視界がクラクラしてにーにが来てそこから覚えてないの。』
『そうだったのか…。白夢は要らない子なんかじゃないよ。少なくとも兄ちゃんにとっては居なくてはならない存在だよ。白夢が居ない世界を生きるくらいなら兄ちゃんだって死ぬよ。だからこれからは兄ちゃんのことを頼ってよ。もっと辛いって苦しいって言っていいんだよ?』
白夢は泣いていた。これまで溜め込んでいたものが溢れたんだろう。俺は白夢の頭を撫でた。その日から白夢は俺によく甘えてくるようになった。
2日後白夢は退院した。白夢が帰ると母は白夢の事を叩きこう言った。
『何してくれてんのよ!娘が自殺未遂をした家なんて近所から思われたらどうしてくれるの!』
『ごめんなさい、ママ。白夢なんかやっぱりダメな子だよね。』
俺はこれまでにないほどの怒りを覚えた。そして俺は気づくと母のことをぶっていた。
『ふざけんな!お前のせいで白夢はこんなに辛い思いをしてきたんだぞ!それなのに、それなのにそんな言い方ねえだろ!白夢行くぞ。』
『にーに…。』
俺たちはその日からこの家から逃げ出そうと考えていた。だけど俺たちを匿ってくれそうな人なんていなかった。親戚は居ないし俺たちはアザだらけで学校でも近寄ろうとする人なんか居なかった。近所でも可哀想な子達と噂されていた。どうしようかと俺たちはとても悩んだ。
俺が十三歳の時ある日家に帰ると家が真っ暗だった。
『ただいまー。あれ白夢まだ帰ってないのか。でも先に帰ってるはずだけどな。おーい。どこにいるんだー?』
俺は二階の白夢の部屋へ行った。その部屋から物音がしたんだ。
『白夢いるんだろ?入るぞ。』
そこには腕から多くの血を流した白夢が居た。白夢の顔はとても白くなっていた。
『白夢!?何してるんだ!』
『あーあバレちゃった…。』
バタリ
白夢は倒れた。俺はすぐ救急車を呼んだ。白夢の腕にはいくつもの傷があった。これまでなんで俺に頼ってくれなかったんだ、どうして俺は気づいてやれなかったんだそんなことが俺の頭の中をぐるぐると回り俺は泣いていた。倒れている白夢の頭をゆっくりなでながら救急車を待った。
救急車が来て白夢近くの病院へ運ばれた。
『もう少し遅かったら妹さんは亡くなってましたよ。入院して治療すればこれから回復するでしょう。』
そう医師に言われあと少しで白夢を失うとこだったんだと思うと不安が俺を襲った。
俺は白夢が入院している病室へ行った。
『白夢、気づいてやれなくてごめんよ。これからは兄ちゃんを頼ってくれていいんだよ。』
俺は毎日病院へ行った。白夢は三日間目を覚まさなかった。
白夢が眠っている横で俺はまだ白夢は目を覚まさないかな、このまま目を覚まさなかったらどうしようと考えていた。そんな時だった。
『んー、あれここどこ?にーに?』
白夢が目を覚ました。
『白夢、目を覚ましたんだな。良かった…。』
『にーになんで泣いてるの?』
『わかんない。でも涙が溢れてくるんだ。』
そして白夢に医師に言われたことを伝えた。
『にーに、白夢死にかけたんだね。毎日ママに要らないって言われるからずっと白夢って要らない子なんだってそう思ってたの。だから毎日カッターで自分を罰してたの。でもこの前は深くし過ぎちゃったみたい。すぐ視界がクラクラしてにーにが来てそこから覚えてないの。』
『そうだったのか…。白夢は要らない子なんかじゃないよ。少なくとも兄ちゃんにとっては居なくてはならない存在だよ。白夢が居ない世界を生きるくらいなら兄ちゃんだって死ぬよ。だからこれからは兄ちゃんのことを頼ってよ。もっと辛いって苦しいって言っていいんだよ?』
白夢は泣いていた。これまで溜め込んでいたものが溢れたんだろう。俺は白夢の頭を撫でた。その日から白夢は俺によく甘えてくるようになった。
2日後白夢は退院した。白夢が帰ると母は白夢の事を叩きこう言った。
『何してくれてんのよ!娘が自殺未遂をした家なんて近所から思われたらどうしてくれるの!』
『ごめんなさい、ママ。白夢なんかやっぱりダメな子だよね。』
俺はこれまでにないほどの怒りを覚えた。そして俺は気づくと母のことをぶっていた。
『ふざけんな!お前のせいで白夢はこんなに辛い思いをしてきたんだぞ!それなのに、それなのにそんな言い方ねえだろ!白夢行くぞ。』
『にーに…。』
俺たちはその日からこの家から逃げ出そうと考えていた。だけど俺たちを匿ってくれそうな人なんていなかった。親戚は居ないし俺たちはアザだらけで学校でも近寄ろうとする人なんか居なかった。近所でも可哀想な子達と噂されていた。どうしようかと俺たちはとても悩んだ。
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