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「んん、んまっ」
「うにゃうみゃうにゃみゃ」
手頃な価格の宿へと直行した俺たちは、真っ先に風呂へと入って今は夕食を楽しんでいた。
野菜オンリーのサラダを、むしゃむしゃと口に頬張る。
こんなに野菜が美味しいものだとは、知りませんでした!
その位、本当に美味い。
それに柔らかいパンだ。
スープに浸さなくてもいいパンなんて、本当に久しぶりだ。
「部屋に戻ったらスキルのこと、いい?」
「ん? もちろん。俺も今後のスキルでいろいろ考えなきゃいけないし、ついでに説明するよ」
満足いくまで野菜とパンを堪能したあと、俺たち三人は部屋へと戻った。
部屋は他にも空いていたけれど、お金を節約するために彼女は俺と同じ部屋でいい──というから、三人一緒だ。
「まずはルナから」
「うみゃあぁっ」
「にゃびは後でな」
ルナとにゃびのレベルは、揃って10だ。
二階、一階のモンスターでは、さすがにそう上がらなかったな。
ステータスポイントは引き続き筋力に。そしてスキルポイントは9になっている。
弓手が獲得出来るスキルとその効果を彼女に伝えていく。
『鷹の目』:レベルに応じて遠くまで見えるようになる。
「ふぅーん」
『射速』:レベルに応じて、矢を射る速度が上がる。
「いいわね、それ」
『標的認識』:レベルに応じて、より早く敵に狙いを定められる。
「あ、これも欲しい」
『短剣マスタリー』:短剣を使用した時の攻撃力が上がる。
「ふーん」
『集中力強化』:集中力を1レベル毎に+5する。
「弓の攻撃力の底上げ用ね」
『ツインアロー』:二本の矢を同時に射る。
「攻撃スキルね。やっぱりひとつは欲しいわよね」
『アローシャワー』:魔力を込めた矢を打ち、レベルに応じた本数に分裂されて複数の敵に対して攻撃を行う。
「範囲攻撃!? やだ、絶対欲しいっ。どうしよう、絞り切れないわ」
俺の『集中力プチ強化』は+2しかされないのに、プチが取れると+5まで増えるのか。
いいなぁ。
「うぅん、悩むところだけど、結局は弓がないとダメよね」
「二人と合流してからは、ドロップも拾ってきているし。そこそこの金額になると思うよ。それに階層モンスターの情報もあるし」
「情報料ね。そういえば各階段にマーキングはしたの?」
「いや、それが……」
マーキングっていうのが、ギルドから支給される特殊なペンを使って印をつけること。
こうすることで、ギルド職員の魔術師が転移用の魔法陣を設置する。そうすれば簡単に目的の下層に行けるようになるって仕組みだ。
マーキング用のペンは俺が持っていた。
「正確には俺が背負っていた袋の中なんだけど……パーティーリーダーが背負い袋を持って行ったんだ」
「じゃあマーキングはなし、か。それがあったら結構な報酬になったんだろうけど」
「そこは残念だと思ってるよ。でもモンスターやドロップ情報料だけでも、短弓ぐらいなら買えると思う」
「で、でもそれはあんたの稼ぎじゃないっ」
そうだけど、俺は今のところ新しい装備が欲しいとは思わないし、ルーナが遠距離攻撃が出来るようになれば随分楽になると思う。
パーティーの戦力として考えると、彼女にはぜひとも武器を持って欲しい。
「じ、じゃあ……一番安い短弓で。スキルはもうちょっと待ってみてもいいかしら?」
「うん。慎重になるのはいいことだと思うよ」
「にゃっ、にゃ!」
「分かった分かった。にゃびのスキルは──」
にゃびのスキルは独特だな。モンスターだからか?
斥候スキルが一部出てるが、魔法スキルもある。それに聞き慣れないスキルもだ。
月光の爪もそうだけど、他にもいくつかネコマタ限定っぽそうなスキルがあった。
その手のスキルは説明しなくても、にゃびは理解していた。
結果、三人のステータスはこうなった。
【名 前】ロイド
【年 齢】16歳
【種 族】人間
【職 業】見習い戦士 レベル20 +
【筋 力】218+120
【体 力】218+120
【敏捷力】218+120
【集中力】218+120
【魔 力】218+120
【 運 】218+120
【ユニークスキル】
平均化
【習得スキル】
『プチバッシュ レベル1』『プチ忍び足 レベル10』『プチ鷹の目 レベル1』
『プチ・ヒール レベル1』『プチ・ファイア レベル10』
【獲得可能スキル一覧】+
【獲得スキル】
『筋力プチ強化 レベル10』『見習い職業時の獲得経験値増加 レベル5』
『魔力プチ強化 レベル10』『体力プチ強化 レベル10』『敏捷力プチ強化 レベル10』
『集中力プチ強化 レベル10』 『運プチ強化 レベル10』『プチ隠密 レベル10』
【ステータスポイント】0
【スキルポイント】10
*******●パーティーメンバー*******
【名 前】ルナリア
【年 齢】16歳
【種 族】兎人
【職 業】弓手 レベル10
【筋 力】30
【体 力】34
【敏捷力】345
【集中力】347
【魔 力】26
【 運 】10
【習得スキル】
【獲得可能スキル一覧】+
【獲得スキル】
【ステータスポイント】
【スキルポイント】9
------------------------------
【名 前】にゃび
【年 齢】35歳
【種 族】ネコマタ
【職 業】ロイドの従魔レベル10
【筋 力】98
【体 力】69
【敏捷力】390
【集中力】49
【魔 力】337
【 運 】406
【習得スキル】
『月光の爪 レベル10』『夜目 レベル10上限』『忍び足 レベル10上限』
【獲得可能スキル一覧】+
【獲得スキル】
『風のマント レベル1』
【ステータスポイント】0
【スキルポイント】14
「にゃび、『風のマント』は1でいいのか?」
「にゃ。効果がよく分からにゃいから、とりあえず1だけにゃ」
「なるほど。使えるスキルならレベルを上げるってことだな」
「にゃ~。ロイドやルナに怪我させるスキルにゃら、使い勝手悪いにゃから」
ちゃんと考えているんだな。
俺のほうはステータスポイントを、くっそ面倒くさいけど1ポイントずつ上げて残り0にしただけ。
スキルポイントは保留。パーティーで必要なスキルってのがあるだろうし。
「それじゃあ明日は冒険者ギルドだ。ドロップ品の清算と、それから事情の説明をしなきゃならないだろうな」
「事情?」
「俺が生きていること。あと君たちのパーティーのことをさ」
ルイックたちが町に戻って来ていたとすれば──いや、絶対に戻ったはずだ。一番最初に地下一階へと下りる階段を見つけているんだから。
そしてギルドで、俺が死んだという報告もしているはず。
いったいどんな報告をしたかだな。正直に「見捨てました」なんて言うはずがないし。
「さ、もう寝よう。今日は誰も見張りに立たなくてもいいし、柔らかいベッドで眠れるぞ」
「んにゃあ~」
「ルナ、その……本当にいいの?」
「な、なにがよ」
何がって、この状況だ。
ベッドは二つ。ツインの部屋だ。
俺とにゃびが一緒のベッドで寝て、ルナがもう一つのベッドを使う。
二つのベッドは手の届く距離にあるから、その……近い。
「つ、つい立でもあればよかったんだけどなぁ」
「べ、別に……なんの問題もないわよ。それともあんた、私の寝顔をこっそり見ようなんて思ってる訳?」
「い、いや見ないよ! 見ない、絶対。うん大丈夫」
そう言ってベッドに潜り込むと、シーツを頭からかぶった。
その中ににゃびが潜り込んで来て、丸くなってあっという間に寝息を立て始める。
女の子が隣で眠る。そう考えただけで緊張するけれど、にゃびが温かくて途端に瞼が重くなった。
気づいた時には朝。
久々のベッドは本当に気持ちいいな。
「うにゃうみゃうにゃみゃ」
手頃な価格の宿へと直行した俺たちは、真っ先に風呂へと入って今は夕食を楽しんでいた。
野菜オンリーのサラダを、むしゃむしゃと口に頬張る。
こんなに野菜が美味しいものだとは、知りませんでした!
その位、本当に美味い。
それに柔らかいパンだ。
スープに浸さなくてもいいパンなんて、本当に久しぶりだ。
「部屋に戻ったらスキルのこと、いい?」
「ん? もちろん。俺も今後のスキルでいろいろ考えなきゃいけないし、ついでに説明するよ」
満足いくまで野菜とパンを堪能したあと、俺たち三人は部屋へと戻った。
部屋は他にも空いていたけれど、お金を節約するために彼女は俺と同じ部屋でいい──というから、三人一緒だ。
「まずはルナから」
「うみゃあぁっ」
「にゃびは後でな」
ルナとにゃびのレベルは、揃って10だ。
二階、一階のモンスターでは、さすがにそう上がらなかったな。
ステータスポイントは引き続き筋力に。そしてスキルポイントは9になっている。
弓手が獲得出来るスキルとその効果を彼女に伝えていく。
『鷹の目』:レベルに応じて遠くまで見えるようになる。
「ふぅーん」
『射速』:レベルに応じて、矢を射る速度が上がる。
「いいわね、それ」
『標的認識』:レベルに応じて、より早く敵に狙いを定められる。
「あ、これも欲しい」
『短剣マスタリー』:短剣を使用した時の攻撃力が上がる。
「ふーん」
『集中力強化』:集中力を1レベル毎に+5する。
「弓の攻撃力の底上げ用ね」
『ツインアロー』:二本の矢を同時に射る。
「攻撃スキルね。やっぱりひとつは欲しいわよね」
『アローシャワー』:魔力を込めた矢を打ち、レベルに応じた本数に分裂されて複数の敵に対して攻撃を行う。
「範囲攻撃!? やだ、絶対欲しいっ。どうしよう、絞り切れないわ」
俺の『集中力プチ強化』は+2しかされないのに、プチが取れると+5まで増えるのか。
いいなぁ。
「うぅん、悩むところだけど、結局は弓がないとダメよね」
「二人と合流してからは、ドロップも拾ってきているし。そこそこの金額になると思うよ。それに階層モンスターの情報もあるし」
「情報料ね。そういえば各階段にマーキングはしたの?」
「いや、それが……」
マーキングっていうのが、ギルドから支給される特殊なペンを使って印をつけること。
こうすることで、ギルド職員の魔術師が転移用の魔法陣を設置する。そうすれば簡単に目的の下層に行けるようになるって仕組みだ。
マーキング用のペンは俺が持っていた。
「正確には俺が背負っていた袋の中なんだけど……パーティーリーダーが背負い袋を持って行ったんだ」
「じゃあマーキングはなし、か。それがあったら結構な報酬になったんだろうけど」
「そこは残念だと思ってるよ。でもモンスターやドロップ情報料だけでも、短弓ぐらいなら買えると思う」
「で、でもそれはあんたの稼ぎじゃないっ」
そうだけど、俺は今のところ新しい装備が欲しいとは思わないし、ルーナが遠距離攻撃が出来るようになれば随分楽になると思う。
パーティーの戦力として考えると、彼女にはぜひとも武器を持って欲しい。
「じ、じゃあ……一番安い短弓で。スキルはもうちょっと待ってみてもいいかしら?」
「うん。慎重になるのはいいことだと思うよ」
「にゃっ、にゃ!」
「分かった分かった。にゃびのスキルは──」
にゃびのスキルは独特だな。モンスターだからか?
斥候スキルが一部出てるが、魔法スキルもある。それに聞き慣れないスキルもだ。
月光の爪もそうだけど、他にもいくつかネコマタ限定っぽそうなスキルがあった。
その手のスキルは説明しなくても、にゃびは理解していた。
結果、三人のステータスはこうなった。
【名 前】ロイド
【年 齢】16歳
【種 族】人間
【職 業】見習い戦士 レベル20 +
【筋 力】218+120
【体 力】218+120
【敏捷力】218+120
【集中力】218+120
【魔 力】218+120
【 運 】218+120
【ユニークスキル】
平均化
【習得スキル】
『プチバッシュ レベル1』『プチ忍び足 レベル10』『プチ鷹の目 レベル1』
『プチ・ヒール レベル1』『プチ・ファイア レベル10』
【獲得可能スキル一覧】+
【獲得スキル】
『筋力プチ強化 レベル10』『見習い職業時の獲得経験値増加 レベル5』
『魔力プチ強化 レベル10』『体力プチ強化 レベル10』『敏捷力プチ強化 レベル10』
『集中力プチ強化 レベル10』 『運プチ強化 レベル10』『プチ隠密 レベル10』
【ステータスポイント】0
【スキルポイント】10
*******●パーティーメンバー*******
【名 前】ルナリア
【年 齢】16歳
【種 族】兎人
【職 業】弓手 レベル10
【筋 力】30
【体 力】34
【敏捷力】345
【集中力】347
【魔 力】26
【 運 】10
【習得スキル】
【獲得可能スキル一覧】+
【獲得スキル】
【ステータスポイント】
【スキルポイント】9
------------------------------
【名 前】にゃび
【年 齢】35歳
【種 族】ネコマタ
【職 業】ロイドの従魔レベル10
【筋 力】98
【体 力】69
【敏捷力】390
【集中力】49
【魔 力】337
【 運 】406
【習得スキル】
『月光の爪 レベル10』『夜目 レベル10上限』『忍び足 レベル10上限』
【獲得可能スキル一覧】+
【獲得スキル】
『風のマント レベル1』
【ステータスポイント】0
【スキルポイント】14
「にゃび、『風のマント』は1でいいのか?」
「にゃ。効果がよく分からにゃいから、とりあえず1だけにゃ」
「なるほど。使えるスキルならレベルを上げるってことだな」
「にゃ~。ロイドやルナに怪我させるスキルにゃら、使い勝手悪いにゃから」
ちゃんと考えているんだな。
俺のほうはステータスポイントを、くっそ面倒くさいけど1ポイントずつ上げて残り0にしただけ。
スキルポイントは保留。パーティーで必要なスキルってのがあるだろうし。
「それじゃあ明日は冒険者ギルドだ。ドロップ品の清算と、それから事情の説明をしなきゃならないだろうな」
「事情?」
「俺が生きていること。あと君たちのパーティーのことをさ」
ルイックたちが町に戻って来ていたとすれば──いや、絶対に戻ったはずだ。一番最初に地下一階へと下りる階段を見つけているんだから。
そしてギルドで、俺が死んだという報告もしているはず。
いったいどんな報告をしたかだな。正直に「見捨てました」なんて言うはずがないし。
「さ、もう寝よう。今日は誰も見張りに立たなくてもいいし、柔らかいベッドで眠れるぞ」
「んにゃあ~」
「ルナ、その……本当にいいの?」
「な、なにがよ」
何がって、この状況だ。
ベッドは二つ。ツインの部屋だ。
俺とにゃびが一緒のベッドで寝て、ルナがもう一つのベッドを使う。
二つのベッドは手の届く距離にあるから、その……近い。
「つ、つい立でもあればよかったんだけどなぁ」
「べ、別に……なんの問題もないわよ。それともあんた、私の寝顔をこっそり見ようなんて思ってる訳?」
「い、いや見ないよ! 見ない、絶対。うん大丈夫」
そう言ってベッドに潜り込むと、シーツを頭からかぶった。
その中ににゃびが潜り込んで来て、丸くなってあっという間に寝息を立て始める。
女の子が隣で眠る。そう考えただけで緊張するけれど、にゃびが温かくて途端に瞼が重くなった。
気づいた時には朝。
久々のベッドは本当に気持ちいいな。
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