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ヒロイン大戦は終わらない
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『同等』以下を相手にする場合は完全無敵、
それがシューリ・スピリット・アース。
※ センを相手にした場合はもちろん発動しないが、ソンキーも、一応、『シューリよりも強い』という判定になるため、ソンキーと闘う際も、双覇・星天戯画システムは発動しない。
その事に対して、シューリは常々、『なんでやねん』と憤っている。
センはともかく、『あのアホ弟よりも、自分の方が、実質は強いだろう』というプライド。
『最強という地位』には毛ほども興味はないが、『弟よりも弱い』と判断された事に対しては普通にイラっとくる。
とはいえ、『修行して強くなって判定を覆してやろう』などとは絶対に思わない。
そのぐらい『強さ』には興味がない。
クソ判定に対して『アホか』と憤るまでが、己の強さに対する感情の終着点。
つーか、これが限界!
この究極超無敵システムが通用しなかったのは、
その長い生涯でも、旦那(内縁)と弟アホと、
『旦那が殺してくれたため、すでに消えてなくなったアンチクショウ』だけ。
それ以外が相手なら確定で発動する無敵の力。
現状、『自分には絶対に手を上げない優しい旦那』と、『自分に頭があがらないアホな弟』だけが例外で、他の全員に対して、バリバリに有効な最強のシステム。
『なら構わない』という合理的な判断。
ようするに、
結果、無敵。
シューリは、まさしく、完全なる女神!
全知全能を地でいく、
『勝利の女神』の頂点にして、『幸運の女神』のナンバーゼロ、
『絶勝』と『烈運』を司りし、真なる究極超女神シューリ・スピリット・アース。
――だが、
「……ちっ。ふざけたマネをしやがって。なんだ、今の異常な呪縛……そして、貴様の存在値を考えれば、絶対ありえない、あの狂ったような火力……」
アダムだったチリは、ほとんど一瞬で、もとの美しいアダムに戻った。
何事もなかったかのように、首をコキコキとならしているだけのアダム。
その様子を目の当たりにして、パーフェクト女神のシューリ様も、
「……っ!」
さすがに固まった。
コメカミに汗が浮かんだ。
無限蘇生に関する話はセンからチョコっとだけ聞いていた。
かなりの性能だと言うのは聞いていた。
しかし、
(……こ、ここまで……)
流石に絶句してしまう。
理解が追いつかない。
ついには、『あっていいのか、こんな事』と世の理不尽を嘆く始末。
アダムが言う。
「……極まった運ビルド……ゴミのような戦法だと笑ってやりたいところだが、貴様の態度や行動から推測するに……おそらく、なんらかのアリア・ギアスで、確率を上げて、『必然』にまで昇華させているな……ふん、クソが……」
段違いに凶悪な能力だと一瞬で理解できた。
アダムのコメカミにも汗が浮かんでいる。
――ハッキリいって、シューリは異常すぎる。
――というか反則だろう。
アダムは歯噛みした。
(私ですら歯が立たない破格の戦闘力を有し、さらには、無敵に思えるような異常に強力な能力も持つ……女神の中の女神……なるほどな……もし、主上様と出会う前に、この女と出会っていたら……)
想像してみた、そして絶句する。
拭いきれない屈辱の中で魂魄をかきむしる自分が容易に想像できた。
(仮に……その際『今と同じ力』を持っていたとしても、とっくに心が折れていただろう)
主と出会っていなければ『今の力』など得られていないのだから、なんの意味もない妄想。
だが、ついシミュレーションしてしまう。
そして、また絶句する。
間違いなく、自分は、先ほどの一撃で心折れていただろうと確信できたから。
(……こんなクソ女に平伏ひれふそうとはしなかったと思うが、抵抗する気力は根こそぎ奪われていただろう……)
圧倒的な彼我の差。
むしろ、今のように、まだまだバリバリに抵抗する気まんまんの方が異常。
理解できている。
アダムは思う。
自分は強くなった。
能力云々ももちろんそうだが、
それ以外、精神的にも随分と成長している。
主を愛した事で、
主に愛されたいと願った事で、
アダムは強くなれた。
そして、まだまだ強くなれる。
アダムの心に、聖なる炎が灯った。
(主上様……)
延々に、膨れ上がり続ける感情。
ただひたすらに、
震えるほど純粋に、
暴力的なほど無垢に、
――65万分の狂気。
――黒耀剣の乱豪雨。
シューリの『ソードスコール・ノヴァ』で、アダムは、何度も何度も死んだ。
無限蘇生は、生き返るというだけで、ダメージを軽減してくれる要素はない。
想像を絶する果てない激痛だった。
当然、深い絶望に包まれた――が、
アダムは折れなかった。
なぜなら、
――絶望の殺し方なら、知っているから――
この上なく尊い神が、命の価値を教えてくれたから。
だから、アダムは、いまだ、強く、両手を強く握りしめられるのだ。
それがシューリ・スピリット・アース。
※ センを相手にした場合はもちろん発動しないが、ソンキーも、一応、『シューリよりも強い』という判定になるため、ソンキーと闘う際も、双覇・星天戯画システムは発動しない。
その事に対して、シューリは常々、『なんでやねん』と憤っている。
センはともかく、『あのアホ弟よりも、自分の方が、実質は強いだろう』というプライド。
『最強という地位』には毛ほども興味はないが、『弟よりも弱い』と判断された事に対しては普通にイラっとくる。
とはいえ、『修行して強くなって判定を覆してやろう』などとは絶対に思わない。
そのぐらい『強さ』には興味がない。
クソ判定に対して『アホか』と憤るまでが、己の強さに対する感情の終着点。
つーか、これが限界!
この究極超無敵システムが通用しなかったのは、
その長い生涯でも、旦那(内縁)と弟アホと、
『旦那が殺してくれたため、すでに消えてなくなったアンチクショウ』だけ。
それ以外が相手なら確定で発動する無敵の力。
現状、『自分には絶対に手を上げない優しい旦那』と、『自分に頭があがらないアホな弟』だけが例外で、他の全員に対して、バリバリに有効な最強のシステム。
『なら構わない』という合理的な判断。
ようするに、
結果、無敵。
シューリは、まさしく、完全なる女神!
全知全能を地でいく、
『勝利の女神』の頂点にして、『幸運の女神』のナンバーゼロ、
『絶勝』と『烈運』を司りし、真なる究極超女神シューリ・スピリット・アース。
――だが、
「……ちっ。ふざけたマネをしやがって。なんだ、今の異常な呪縛……そして、貴様の存在値を考えれば、絶対ありえない、あの狂ったような火力……」
アダムだったチリは、ほとんど一瞬で、もとの美しいアダムに戻った。
何事もなかったかのように、首をコキコキとならしているだけのアダム。
その様子を目の当たりにして、パーフェクト女神のシューリ様も、
「……っ!」
さすがに固まった。
コメカミに汗が浮かんだ。
無限蘇生に関する話はセンからチョコっとだけ聞いていた。
かなりの性能だと言うのは聞いていた。
しかし、
(……こ、ここまで……)
流石に絶句してしまう。
理解が追いつかない。
ついには、『あっていいのか、こんな事』と世の理不尽を嘆く始末。
アダムが言う。
「……極まった運ビルド……ゴミのような戦法だと笑ってやりたいところだが、貴様の態度や行動から推測するに……おそらく、なんらかのアリア・ギアスで、確率を上げて、『必然』にまで昇華させているな……ふん、クソが……」
段違いに凶悪な能力だと一瞬で理解できた。
アダムのコメカミにも汗が浮かんでいる。
――ハッキリいって、シューリは異常すぎる。
――というか反則だろう。
アダムは歯噛みした。
(私ですら歯が立たない破格の戦闘力を有し、さらには、無敵に思えるような異常に強力な能力も持つ……女神の中の女神……なるほどな……もし、主上様と出会う前に、この女と出会っていたら……)
想像してみた、そして絶句する。
拭いきれない屈辱の中で魂魄をかきむしる自分が容易に想像できた。
(仮に……その際『今と同じ力』を持っていたとしても、とっくに心が折れていただろう)
主と出会っていなければ『今の力』など得られていないのだから、なんの意味もない妄想。
だが、ついシミュレーションしてしまう。
そして、また絶句する。
間違いなく、自分は、先ほどの一撃で心折れていただろうと確信できたから。
(……こんなクソ女に平伏ひれふそうとはしなかったと思うが、抵抗する気力は根こそぎ奪われていただろう……)
圧倒的な彼我の差。
むしろ、今のように、まだまだバリバリに抵抗する気まんまんの方が異常。
理解できている。
アダムは思う。
自分は強くなった。
能力云々ももちろんそうだが、
それ以外、精神的にも随分と成長している。
主を愛した事で、
主に愛されたいと願った事で、
アダムは強くなれた。
そして、まだまだ強くなれる。
アダムの心に、聖なる炎が灯った。
(主上様……)
延々に、膨れ上がり続ける感情。
ただひたすらに、
震えるほど純粋に、
暴力的なほど無垢に、
――65万分の狂気。
――黒耀剣の乱豪雨。
シューリの『ソードスコール・ノヴァ』で、アダムは、何度も何度も死んだ。
無限蘇生は、生き返るというだけで、ダメージを軽減してくれる要素はない。
想像を絶する果てない激痛だった。
当然、深い絶望に包まれた――が、
アダムは折れなかった。
なぜなら、
――絶望の殺し方なら、知っているから――
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