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究極完全体アダム

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重なり合った、三つの想い。




 狂気と、空虚と、絶望。

 勝利と、無為と、敗北。




 そして、







 憧憬と、偏愛と、絶夢。







 全てが結集する。

 収束していく。




 最小の脆弱さと、膨れ上がった孤高。

 全ての嘆き、強制された頂点、みじめ極まる徹底的な敗北。

 それでも抗った想いと覚悟。







 何よりも深い暗闇の中で磨かれた慟哭、

 神話を殺す運命の禁忌、

 煉獄で見た奇跡――

 全てを捨てて、だからこそ辿り着いた狂気。

 積み重ねた過去という財産が、

 そのまま、深き愛に昇華されていく。




 磨き抜かれた、想いの結晶。




 足りないものを補いあって、完璧な一つになって、

 机上の推定を超えていく。




 夢が、今、現実になる。




 より高次の段階に至り、

 渇きが薄れて、

 情動が加速して、

 より惹きつけられて、













 全ての絶望が次の段階へと至る。

 混沌が整地され、




 ――もし、生まれ変われたら、

               こんどは、君のとなりに――




 邪気が溶かされ、

 すべてが聖なるオーラと化す。
















 凶暴な恋心という核が、

 箱舟の彗星になった夢と

 崇拝という忘却の中で、

 より凝縮され、

 濃厚に満たされて、




 詩詠いの聖杯となる。




 奇妙な唯一を求めた夢が、調和の憧憬が、螺旋の願望が形になる。

 暴虐な輪廻が不条理な運命を飲み込んで、

 その肉体が、願いが、想いが、

 美しき結晶となる。







 つまりは、

 だから、

 本物の――










 愛が、完成したんだ。










 ★













 君を――

 あなた様を知ってしまった。

 愛を知ってしまった。

 抑え切れない情動が、今の私の全て。




 幸福の意味を知った。

 長く、『そんなものは存在しない』と割り切って死んできたから、

 きっと、余計に。







 孤高を求めてきました。

 神を超える(殺す)事だけを考えてきました。




 理由はわかりませんでした。

 生まれた時からずっと、

 なぜか、私は神の死を求めていました。




 そして、今。

 ここに至る。




 一度、全てを失ったという感覚はありました。




 『最弱』として存在しているという安心感と、

 しかし、ずっと、どこかに在った、『出会わなければ』という焦燥。




 きっと、居場所を求めていたからでしょう。

 居場所を求めていながら、いつだって『ここではない』と贅沢を言ってきました。




 どこまでも尊大に、贅沢に、ワガママを言ってきて、
















 ――本当に良かった。
















 だからこそ、君に――あなた様に出会えた。

 愛され方なんて知らない。

 教わった事もない。

 けれど、愛し方だけは分かった。
















 絶望(原罪)の殺し方は、君が教えてくれた。













 不思議な話ではありませんか。




 毎秒、伝えたい気持ちばかりが膨らんでいきます。

 けれど、言葉が追いついてこないのです。




 言語に、これほど歯痒さを覚えた事はありません。




 主よ、

 主よ、




 あなた様は美しい。

 誰よりも、何よりも、美しい。




 その尊い横顔は、私の目を引きつけて離しません。







 あなた様が御座す場所、その『隣』だけが私の居場所。

 生まれて初めて見た夢。

 そこだけが私の理想郷。

 そこまで飛んでいくための翼を求めて、

 その先にある、あなた様の愛を求めた。







 心・技・体。

 器と、衝動と、夢。







 なんでも一つ、願いが叶うとすれば、私は、迷いなく、

 あなた様を望むでしょう。

 あなた様を知ってしまった今の私にとって、

 あなた様以外に価値のあるモノなど他には何もない。




 ああ、主よ。




 私は、

 あなた様に尽くす為に生まれてきました。

 あなた様の御役にたつ事だけが私の全て。




 失う事を考えるだけで、心が砕けてしまう。

 この想いに名をつける事をお許しください。




 この想いは、愛。

 間違いなく、恋。




 我が君。

 私の神。

 感謝します。

 他の、どの神でもなく、

 あなた様という輝きに、感謝いたします。

 心から、感謝もうしあげます。




 あなた様を知った。

 あなた様の側にいられる。
















 ぁあ、私は、

 ――出会えた。
















 ★







 ――美の極みが、そこには在った。

 チャイナドレスのエロさだけを存分に取り入れたミニスカ浴衣という、どうにもイカれたコスプレ姿だが、

 しかし、それが、驚くほど様になっている。




 アダムとサイとユン、三人の美少女の輝きだけを寄せ集めた結晶。

 ほんのわずかに残る幼さ。

 けれど、濃厚に香る妖艶さ。

 シャープで豊満なパーフェクトボディと共存する、孤高の清廉さ。







 そんなアダムを見て、センは、




(……マジか……)




 茫然としてしまった。

 美しさにも目を奪われたが、それ以上に、
















(存在値が……見えねぇ……まさか……)
















 センのこめかみに汗が浮かんだ。

 思わず、ゴクっとつばをのむこむ。




 すると、そこで、










「我が君……主上様……」










 『究極完全体アダム』は、己の両手を見つめながら、







「申し訳ございません……」




 センに謝罪をした。




 その理由は、




「私は……あなた様を……超えてしまったかもしれません」
















00000000000000000000000000000000000000







 真名『究極完全体アダム』

 運命『究極の美少女』

   『テスタメント』

   『ラプソディ』

   『?????が見た?』







 「生命力」――――――:::::―――――――――――――――――――》》

 「攻撃力」――――::――――――》》

 「防御力」――:――》》

 「俊敏性」――――::―――――――》》

 「耐性力」―――――::―――――――――》》

 「魔法力」――――――:::::――――――――――――――――――》》

 「正気度」――》》

 「精神力」―――――――》》







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