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レポ1〜明成と異世界〜

魔法!使えるかな?まあ、筋肉さえあればいいのだけどね!

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ーーコンコン

とノックの音がする。

「はいれ。」
「失礼いたします。フロリア殿下。」
「ミカエル、何ようだ。」
「はい、先程、そのお子様の服やお食事の用意をと言われたのですが。こちらにてご用意した方がよろしいのでは?と伺いに参りました。」
「そうか、すまない。つい、話が長引いてしまって。アキ、私の部屋へ行こう。」
「えっ?やだ。」

だって、素敵な筋肉とまだいたいもの。

「えっ!」

とセディくん大ショック!と顔がムンクになってますよ?

「……すげー、セディに間髪入れず否定……初めてみた。」

ああ。みなさんイケメンだから、いつも二つ返事?
そりゃあ、いいよね?
俺の世界にいたら俺の親友くんに、『爆ぜろ!イケメン。』って一万回くらい呪われたよ!
間違いなく!

「では、こちらにご用意いたしましよう!」

ニコニコとミカエルさんが笑顔で手を叩くと、男のメイドさん?ズボンだから侍従さん?よくわかんないけどが、ササササーッとテーブルにサンドイッチ(いや、フランスパンまんまのサンド?)やら、お菓子やら、お茶やらが所狭しと並んだ。
なんか動きが、害虫Gくんみたいって思ったのは内緒だ。
でもさ、リアムくんにもらったビスケットといい、全てが通常サイズより大きいよ?

「お子様には、お切りしたほうがよろしいですね。」

と、ミカエルさんがいうと、侍従さんがササっと動いて小さくしてくれた。それでも食パンサイズの大きさだったけど。まあ、手でなんとか持てるくらいかなあ。
美味しそう!
って思ったらお腹がグゥゥゥと鳴ってしまった。
ちょっと恥ずかしい。

「……下ネタとか……平気で口にするのに、お腹鳴らして恥じらうとか……アキの感性がわからん。」

リアムくん!さっきからすんごく失礼だよ?
本当なんなの?
さっきから。
ボソッとした呟きが!とっても失礼だと思う。
確かにちんこって言っても照れないよ?だって生まれた時から一緒じゃないか。
でもね、整理現象は時として恥ずかしいでしょ?
だってだって、ステキなフロリアさんに聞かれちゃうじゃないの!
でもさ、リアムくんのソレは不敬に当たらないの?
俺は庶民だからいいけど、二人の『殿下』に失礼なことも言ってない?

もう、決定だね!
僕は、絶対にリアムくんの筋肉整えてあげちゃうよ。
そ  れ  も  ちょっと痛い方法で!

「さあアキ、お食べ。たくさん食べないとね。」
「ありがとう、フロリアさん。いただきます!」

また、くるっとテーブル側に向いて手を叩いて取ろうとしたんだけど。手を洗ってない。
汚いよね?

「どうした?」
「手をね?洗ってないから……汚くないかな?って。」
洗浄クリーンはできないのか?」
「んーと。魔法って、どうやって使うの?」

えへっっと笑うと皆んな目が・になった。

「それだけ魔力があって……使い方がわからないって……。」

リアムくん、君、すぐに声に出しすぎ!
すぐに自分を取り戻したのは、フロリアさんだった。

「きっと、使わせないようにされていたのかもしれない……。魔法で逃げられないように。
かわいそうに、お腹が空いているのだろう?こんなに細いのだもの。
後で、魔法は教えてあげるからな。
今は、私がしよう……どう?」
「うん、なんかスッキリした感じ!でも、お水では洗わないの?」
「いや、夜に湯浴みはするが……普段はクリーンで済ませてしまうな。水を用意させなくてはならないからね。
生活魔法は、殆どの民が使える魔法だし。」
「そうなんだ。(ふーん、便利な世界。でも、魔法があるから水道がないのかも。)
僕も使えるようになるのかな?」
「いやいや、使えるどころじゃないだろっ?」
「リアムくん、うるさいの!」

魔力がたくさんな方なのは、わかった。測定不能がてじゃなくてよかった。
多すぎてならチートってわけだね。
でも、僕は魔法のない世界にいたんだもの、使い方なんてしらないよーだ!僕が前世も今も知ってるのは筋肉とか筋肉とか筋肉だもの!

ムグムグと大きいサンドイッチを頬張る。
基本的には食べることは好き。だって、筋肉のためだもの。
忙しいと忘れがちになるけどね?
え?プロテインとか飲まないのか?って?
飲まないよ。だって、サプリだもの。
俺はちゃんとバランスよく食べて運動した筋肉が好きなんだよ。
確かに見た目はボディビルダーさんたちは綺麗だと思う。
でもね?あれは、見せるための筋肉なんだよ。
だから、僕にはステキにみえないの。
フロリアさんやセディの筋肉がステキなのは、闘うための生きるための筋肉だから!一朝一夕につくっものじゃあない。
たぶん、子供の頃から鍛錬したんだと思うんだ。
ステキな筋肉は、努力が必要なんだよ?
僕は……。
気がついたら、頭の中の一人称も『僕』に変わっていた。
『僕』の方が、違和感がない。
……子供らしくって、世界が思うのかな?
まあ、とりわけ『記憶』さえあるなら別にいいんだけど。
僕は筋肉に関する記憶だけは、手放したくない!

だって。
沢山勉強したんだもの!
だって。
沢山資格だってとったんだもの!
僕の35年(筋肉を知らずにいた年も混みになるけど!)の筋肉の集大成だもの!
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