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第一章 あれ?腐った呪い?
じゅうく
しおりを挟むそれから、1週間は平穏無事に過ごしてました。
ヴァルはとても可愛いし!
もうね?なんていうか……うちの子まじ可愛いわっ!
頭いいから、呼ぶとお返事するし。
ご飯の前にはにゃーんっていただきますするしね。
いやもう本当にうちの子天才よー。え?親バカならぬ、猫ばかだと?
もーなーんとでも言いたければ言えばいいんだよー。
俺は、この世界で猫ばか王に俺はなーる!
まあ、冗談はさておき(本気ですけどなにか?)、昼くらいには王子二人と近衛兵を連れて父母が帰ってくるそうです。
父母は嬉しいけども、どんよりと心の底から湧き上がる憂鬱感……キツイわ!
「みゅう?」
「ヴァル!可愛いー、慰めてくれりゅっ。」
噛んだし!
それを愛おしそうに見つめる兄と姉……もうね、聖母マリア様の加護持ってるんじゃない?ってふたりを錯覚してしまうくらい、優しげっ。
なんどもいうが、これ本当に悪役になりますかね?
あれからも俺は色々ね?考えたよ。もちろんさ、頑張って台本思い出したりもしたけど……やっぱりあまり思い出せないんだよね。
だから、推測の域をでないんだよ。
でもさ、悪役になるとしたら……考えられるのは、やはりハノエル絡みよね?
だから、ハノエルは自分のせいでって思ってさ……庇ったり、犠牲になったりするのかな?
だって、ハノエルがヒロインを好きになる要素なさそうだしね。
したら、やっぱり贖罪からかな?なんて思うしね。
気が重いわー。
でも、確か記憶だと学園に入学当初から氷の闇公爵(厨二病はいってるよね!)って通り名が兄にはあったから……入学する15歳までに何かがあったとおもっていいのかな?
そうそう、俺さ。
本当は魔法の家庭教師がつく予定だったじゃん?
それもなくなったわけよ。
なんでか?
暴走したら止められるレベルの先生がいないからだとさ。
だから、両親は報告も兼ねて魔導士を探しにも行ったみたい。
とりあえず、対極魔法を使える魔導士を探すとかなんとか。
兄や姉が家庭教師に教わる時間は、どちらかのそばでおとなしく本読みなわけ。
だからね、俺もただではまたんよ?
よくあるラノベやアニメの異世界もの(好きだしね……BLも仕事柄読んでましたよ)で、魔力操作のやつ。体の中の魔力を感じて体に流すやつね?をやってたら、なんとなくだけど出力とか、力の塊とか感じるようになってきて……二人の授業からも色々吸収。
あとは読書で補いつつね。
実践は、兄と姉は同じ日同じ時間には行わない。つまり、俺は実践だけは一緒じゃないんだ。
危ないからだと。
実際は魔力の流れに併発されちゃうと暴走しやすいかららしい。
ちょっと残念ですよ。
で、午前中は兄の授業をソファで眺めつつヴァルと読書なのです。
「しかし、いつも思うのですが。ハノエル様のお読みになっているものは、なかなかに高度な魔法学でございますが……。」
「ああ、ハルは体が弱いが天才なんだよ。」
「はあ……しかし、五歳児が読むには難しいのでは?」
「……たしかにね。」
たぶん、眺めているだけだと思われてもおかしくないくらい高度かもね。
でも、すでに理解してるんですよ、ハノエルくんの脳味噌は。
そして、ハノエルはこれを全て暗記しちゃっててさ。
実際には読み直してるだけだ。
でもね、結局『魔法』に必要なものは、イメージする力と魔力を細かく操作する力、次にランクや属性。
って感じ。
だから、生活魔法程度でも魔力操作にだけてると、護身程度の攻撃も出来ちゃうみたいだ。
だから、俺が生活魔法でもあれだけ魔法が強いんじゃないかって思われたらしいね。
実際には完全に属性として持っていましたけどね。
沢山の属性をもっていると、器用貧乏になりがちらしいけど、それはそれぞれを使いこなす魔力値が少ないかららしたい。
俺みたいに潤沢に使える魔力があると全ての究極魔法まで習得できるかもしれないって……なので、ステイタスカードを人に見せてはいけないと散々家族から言われています。
今日も魔力操作に余念がないおれなのだ。
――コンコン。
兄の部屋がノックされ、侍従見習いのトルーンの声がした。
「旦那様と奥様がお客様をお連れで帰られました。」
「では、授業はここまでにいたしましょう。」
「そうだね、ありがとう。キャンベル。さあ、ハル。一緒に行こう。」
「はあい。」
「では。私もご一緒に。公爵様にご挨拶を。」
「うん。では、いこうか。」
兄にまた抱っこされて、玄関ロビーに向かう。
姉はすでに待っていた。
兄と家庭教師とロビーについたタイミングで、玄関の扉があく。
「「「「「おかえりなさいませ。旦那様。」」」」」
と使用人たちの挨拶で両親とお客様であろう……総勢8人が入ってきた。
イケメンな父と美しい母とアズリアに似たアズリアより年上の青年と兄より少し小さい金髪のイケメン少年、姉くらいの金髪ではあるが栗色に近い髪でキツイ目の少年と茶髪のゴツメの騎士と銀髪の優しげな騎士、それと白いローブに身を纏った綺麗な女性が立っていた。
……お客様多くない?
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