今日から夫婦です!?

あん蜜

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第16話 その時

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 夜景を見た翌日から、ルイと街へ出たり、一緒にご飯を作ったりと、新鮮で充実した時間を過ごした。
 初めて見るもの、使うものが多々あり、文化や文明の違いに驚くことばかりだったが、少しずつ慣れてきたように思う。
 日課だった鍛錬は毎日継続しているが、もう任務で誰かを捕獲する必要がないため、それだけで心の緊張がほぐれたようにも思う。
 それがいいことなのかはわからないが。

 ルイの一週間の休暇が残り一日となった夜。
 いつも通り私は先にベッドに入っていた。
 ルイが入浴を終えて浴室から戻って来る。
 いつもなら水を飲み、私の隣へ来てすぐに寝入るのだが、この日は違った。

 ベッドに入り私の隣へ来ると、横にならず服を脱ぎ始めたのだ。
 思わず上体を起こす。

「……ルイ? 何をしているの……?」

 肌が露出されていく。
 すかさず目をつむった。

「最後まではしませんが、服でアイラさんの綺麗な肌を傷つけるといけませんので」

 最後まではしない?

「なんの話をしているの……?」

「アイラさん、目を開けてください」

 ゆっくり目を開けると、ルイはほとんど服を着ていなかった。

「!?」

 目のやり場に大変困る。

「なっ……!? 裸じゃない!」

「裸ではありませんよ。大事な部分は隠してありますので」

「隠してあるって……!」

 そこしか隠れていないのだが!?

ふわっ

ばさっ

するっ

 わずかな時間に起きた一連の出来事に、まだ理解が追い付いていない。
 私は今、全裸だ。
 一瞬のうちにこうなった。
 もちろんルイに脱がされたのだが、手際が良すぎて気づけば服が脱げていた。

「な……な……!?」

 困惑するのも束の間、私の体はあっという間に仰向けに戻されている。
 前を隠していたはずの両手はいつの間にかルイの手と繋がっており、全身が完全に露わになっている。

「……へ……?」

 ルイの視線は、完全にそれを捉えている。
 言葉を出そうにも出てくれない。
 ただただ、自分の顔と体が熱い。

「アイラさん、とても綺麗です」

 全身がぼわっ、と熱をあげた。
 ルイの顔を直視できない。
 目を閉じる。

「ル……ルイ……今から……何をするの……」

「それはアイラさんが一番理解しているのではないでしょうか。最近のアイラさんからは、僕にもっと触れてほしい、絵に描かれていたようなことをしたいという感情が、ひしひしと伝わってきておりましたので」

 またまた全身が熱くなる。
 完全に図星だが、はっきりと言葉にされると羞恥心が搔き立てられる。

「絵で見ていただいた男女の営みですが、決まったやり方は存在しません。ですが、まずは互いの体を丁寧に愛撫することが大切です。僕はアイラさんをリードしたいので、体をゆだねて下さるだけで大丈夫です」

「っ…………」

 ”男女の営み”が今から始まる、もう始まっているということに心が追い付かない。
 恥ずかしい気持ちと、何が起きるのかがわからない不安で心臓が騒がしい。

「かくいう僕も、初めてのことですので、一緒に”気持ちいい”を探りながら触れ合いましょう」

「…………!! ……ルイも……初めてなの……?」

「当然です。僕が愛するのはアイラさんだけですので」

ちゅ……

 唇に感じた柔らかいその感触は、そのまま首筋へ伝わり、鎖骨を通り過ぎ……。

ピクッ

 ルイの頬が先端に触れ、体が反応した。

「すみませんっ……痛かったですか……?」

 ふるふると首を横に振る。
 言葉にはできずそれでいっぱいいっぱいだ。

 ルイは私の胸から顔を離すと、両手で乳房に触れた。
 指の長い手がしっかりと両方のそれを包み込み、優しく揉みほぐしていく。

「ん……んん…………んぅ…………」

 すごく変な気分だ。
 これは大丈夫なのだろうか。
 不安と恥ずかしい気持ちに溢れているが、意外と頭は冷静に働いている。

「はぁ……可愛すぎます……」

ね――ちゅ……

「っ!?」

ぺろ……ぺろ……

「~~~~っ!?」

 ルイが乳房を舐めている。
 それはわかっているのだが、くすぐったさとムズムズするような感覚で胸がぎゅっとなる。

「~~っ……~~っ……」

はむ――

 ピクンッ!!

「あ……あ…………」

 ルイの口が……乳房の先を……!!

れろ……

「ぁっ……!!」

 舌が動かされ、敏感な先に不思議な感触が伝わってくる。

「っ……んん…………ぅんっ……」

くりくりっ くりくりっ

「あぁっ……!!」

 片方の先端は生温かい感触に包まれ、もう片方の先端は指で動かされている。

「んぅ……んん~~っ…………はぁ……はぁっ……」

 先ほどから、腰の辺りが反射的にか意識的にか動いてしまう。
 止めることができず、動かしていないと気持ちが悪いからわけがわからない。
 私の体で……何が起きているのだろうか……。
 
 ルイの顔は、そのまま下へとさがっていった。 
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