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決戦
念願のソースです
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ナクアちゃんとライコが融合可能になった翌日……
屋台も売り切れて、ナクアちゃんとライコの指導も終わり暇だったので王様が発行した本に書いていないレシピを纏めています。
現状だと確実にお金になる物がコレしかないですし、ライコと別れる前にレシピの纏めぐらいは渡してあげたいですからね。
ラーメンは仕込む量を増やそうにも今は資金的に仕入れが厳しいので、暫くはこのまま行きます。
「ふぅ……豆腐のレシピはこれでよし、酢の作り方も書けたし、イノシシの解体から料理法も書けましたね」
干物やスルメ、干しダコはアプさんの屋台の専売という扱いにしているので……一応書いておきますが世に出すのはあたしが死んだ後にします。
魚醤や醤油と味噌は既に書いて発行されましたけど、魚醤と醤油は風の神殿で作られてますからね。
「後は……あ、そういえばリーアさんが居れば安くアレを作れますね」
「という訳でリーアさん、ついでにクティも手伝って下さい」
「こんな山盛りのパリパリを頂いてしまった手前、断れませんね」
「何でわたくしまで……まあキュアさんのレシピは気になりますし構いませんけれど」
今回はトゥール様から頂いたレシピなのですが……黙っておきましょう。
ガリクとジンジャーを山ほど用意して貰い、ついでにリンゴとタマネギにセローにレッド、各種香辛料も生やして頂きました。
香辛料はジャンプで乾燥させるのも忘れずに。
「クティはその香辛料をすり鉢で粉砕しておいて下さい」
あたしはその他の野菜と果物をすりおろします。
レッドは皮と種を取り除いて潰すだけですがね。
さて、下拵えが終わったらアマミズの粉を火に掛けてカラメルにして……お湯を入れてカラメルを溶かして、と。
溶けたらすりおろした野菜と果物を全部に、粉砕した香辛料を半分……同量の水と適量の酢、醤油を入れて火に掛けますが沸騰しない様に、かつ煮込まない様に注意です。
ふつふつとして来たら荒熱が取れるのを待って、アプさんから貰ったお酒の入っていた樽に摘めて……よし。
これは常温で構わないからこのままジャンプ……大体3日分の時間を経過させて濾せばウスターソースの出来上がりです。
このまま瓶詰めしても充分に美味しい調味料ですが……今回はあえて鍋に戻します。
さて、次は……
「クティはその潰したレッドをガリク、タマネギ、セロー、カプサイのみじん切りと一緒に水を加えず、原型がなくなるまで弱火で煮詰めて下さい」
「解りましたわ」
クティに頼んだのはいわゆるケチャップで、あたしが作ろうとしている物には欠かせない調味料となります。
その間にあたしはマヨネーズを作りましょう。
レモン果汁にダイズ豆から絞った油、少量の塩を混ぜて作るアトラさんの大好物です。
これは夕飯にも使いますが、少量は今使います。
クティの方は……いい感じになりましたね。
ここにさっきクティが砕いた香辛料の残りとアマミズの粉と塩を加えて、全体が均一に混ざればケチャップの完成です。
これも少量は今使って、残りは夕飯に回します。
「……よし、これでウスターソース、マヨネーズ、ケチャップ、その他諸々が全て揃いました」
「って、割と作業が多かったと思うのですが……これ全部が仕込みでしたの!」
「当然、ここからが本番ですよ」
今回作るのは以前トゥール様からレシピを頂いたたこ焼きソース……とはいえトンカツやお好み焼き、焼そばなんかにも使える……ある意味万能な調味料です。
あえて欠点を挙げるならば美味し過ぎるが故に、肝心の料理の味が霞みやすいといった所でしょうか。
下手な店で食べると料理を食べてるのかソースを食べてるのかが解らなくなる、なんて話はよく聞きますからね。
「仕込みさえ終われば後は簡単ですよ、ウスターソースをベースにマヨネーズ、ケチャップ、すりおろしたリンゴ、ニンジン、ジンジャー、ガリク、タマネギを入れて……干しダコと干し肉の出汁、少量のお酒を加えたらじっくりと煮詰めるだけです」
日本ならとんかつソースにマヨネーズとケチャップを混ぜてレンチンであっという間ですが電子レンジなんてありませんからね……
そもそも完成品が売ってますから作る必要もありませんでしたし、当時はレシピを知らなかったですし。
因みに干しダコと干し肉の出汁は微妙に足りなかった材料の旨味を補填するつもりで加えましたが……上手く行きますかね?
暫く沸騰させたら再び濾して……お酒が入っていた樽に摘めて、これでよし。
「ふぅ……出来上がりです」
「ようやくですのね……それで、これはどう使いますの?」
「夕飯の時に教えて差し上げますよ」
さて、夕飯の仕込みを始めますか。
夕飯作りはライコとコカちゃんが手伝ってくれます。
「ライコはビフーのスジ肉を炭酸水で柔らかくなるまで煮込んで、コカちゃんは水で戻した干しダコの足を小さく切っておいて下さい」
「ウギッ!」
「うん」
メニューはどろ焼きなので本来ならキャベツと山芋を使いたい所ですが、どういう訳かこの世界にはキャベツがありませんし、山芋は掘らないと手に入りませんからね……
まあ山芋はあるとは聞きましたが掘るのは物凄く疲れるらしいし、今から探す時間はありません。
なので今回はリーアさんがダイズ豆から育てたもやし、ニンジンの葉、それとこの村の特産品であるレンコンで代用します。
なお、レンコンはハスネと呼ばれていました。
後は折角ソースを作ったので、たこ焼きも作ってトゥグア様達にお供えします。
青ノリや削り節はありませんが……まあその辺はトゥール様が自前で用意するでしょう。
「ウギッ!」
「煮えましたか、ではアマミズと醤油で味を付けて……と」
よし、焼きますか。
小麦粉に水と卵とすりおろしたレンコン、豆腐、湯がいたもやし、刻んだニンジンの葉を混ぜて……油を引いた鉄板で焼くだけです。
山芋を混ぜなければふんわりとした感じは出ませんが、すりおろしたレンコンを混ぜて出すもちもち感も悪くはありません。
片面をしっかり焼いたらライコに煮て貰ったスジ肉を乗せて包んで、じっくりと火を通せば出来上がりです。
これを人数分焼いて……冷めない様に、鉄板の上で食べましょう。
「お、どろ焼きか……何故かもう懐かしいな」
「ようやく例の物が作れましたので、此方も作りましたよ」
さあ、ここでソースの出番です。
これを刷毛で塗って、好みでマヨネーズを掛けましょう。
因みにロウはどろ焼きにソースとケチャップを塗るのが好きで、あたしはマヨネーズが好きなのです。
後はたこ焼きを焼いてソースを添えて贈って……これでよし。
「熱いけど、美味いじゃないか……このソースっていうのか?甘い様な酸っぱい様な辛い様な、複雑で不思議な味だが幾らでも食べられそうだよ」
「熱々のこれを頬張って冷たいお酒を飲むと美味しいだろうねぇ……私お肉はちょっと苦手なんだけどこれは美味しいよ」
「ウマイ!」
「ミャア!」
トウカにピーニャ……さりげなく混ざって食べてるし。
「流石はあれだけ手間を掛けただけの味がありますわね……」
「熱い、美味しい、お代わり」
おいシスコン忍者……もう少しぐらい味わいなさいよ、それと口の周りのソースを拭きなさい。
食べたければ作りますけど。
「……所で主の嫁よ、何故に我の分はなくて野菜クズや野菜の皮やらが詰まれているのだ?」
「貴方は味覚がないのでしょう?」
「確かにそうだが、流石に酷くないか?」
「食べたければ後であげますが、それをちゃんと片付けてからです」
既にロウと契約してる以上敵視する理由もないし、食べたいなら作りますよ。
やる事はしっかりやって貰いますが。
因みにこのイケボスライム、ロウと契約はした物のスライムだからか首輪はしておらず……首輪の代わりなのか頭に青い宝石がちょこんとくっ付いています。
「おのれ……何故か主と契約してからずっと、主の嫁に逆らえる気がしない!」
「まあ何だ……長生きしたきゃキュアには逆らうなよ?」
失礼な……別に殺しはしませんよ。
ちょっと塩漬けにはしますけど。
「幻獣は契約した時に幻獣使いの深層心理を反映する場合があるけど……ここまで表に出るのも珍しいねぇ、私の見立てじゃアトラちゃん以外の全員に出てるよ」
アトラさん以外の全員に出ているロウの深層心理?
「ザトーはキュアちゃんの料理に対する食欲、ナクアちゃんの場合はキュアちゃんへの好意、トウカちゃんとスパコンの場合はキュアちゃんへの恐怖、って所かな?」
「あの……我はスパコンではなくスパウンです」
イケボスライムの名前はどうでもいいですがロウ……あたしの何が恐いというのですか?
「今まさに恐怖を感じている所だが?」
「ミャア……」
トウカまで怯えなくてもいいでしょうに……
「んぐ?……ふむふむ」
翡翠さん……何かあったんでしょうか?
「……ハイドラ様からの言伝を伝えるよ、【7日後、この場に居る全員に神界へ来て頂きます……その日、ヨグソ様からアルラへの神判が下ります】、だって」
……長らく音信不通が続いていましたが、ようやくですか。
まあ不通なのはサーグァ様が妊娠して分体が維持出来なくなったからですけど。
あ、それまでにレシピを纏めてライコに渡さなければ……
明日からはコカちゃんに手伝って貰って仕上げましょう。
「ん?【それとたこ焼きの追加を山盛りでお願いします、出来ればソースも一緒に】?」
多分トゥグア様とトゥール様……それにヨグソ様も食べるんでしょうね。
仕方ありません、追加を焼くとしますか。
『いやぁまさかキュアちゃんがホンマにソースまで作るたぁ思わんかったわ……しかもウチの世界のより美味いやんか』
『こうやって食べるとタコも美味しいですね』
『トゥールもハイドラも……2人で抱えないで私にも下さいよ!?』
屋台も売り切れて、ナクアちゃんとライコの指導も終わり暇だったので王様が発行した本に書いていないレシピを纏めています。
現状だと確実にお金になる物がコレしかないですし、ライコと別れる前にレシピの纏めぐらいは渡してあげたいですからね。
ラーメンは仕込む量を増やそうにも今は資金的に仕入れが厳しいので、暫くはこのまま行きます。
「ふぅ……豆腐のレシピはこれでよし、酢の作り方も書けたし、イノシシの解体から料理法も書けましたね」
干物やスルメ、干しダコはアプさんの屋台の専売という扱いにしているので……一応書いておきますが世に出すのはあたしが死んだ後にします。
魚醤や醤油と味噌は既に書いて発行されましたけど、魚醤と醤油は風の神殿で作られてますからね。
「後は……あ、そういえばリーアさんが居れば安くアレを作れますね」
「という訳でリーアさん、ついでにクティも手伝って下さい」
「こんな山盛りのパリパリを頂いてしまった手前、断れませんね」
「何でわたくしまで……まあキュアさんのレシピは気になりますし構いませんけれど」
今回はトゥール様から頂いたレシピなのですが……黙っておきましょう。
ガリクとジンジャーを山ほど用意して貰い、ついでにリンゴとタマネギにセローにレッド、各種香辛料も生やして頂きました。
香辛料はジャンプで乾燥させるのも忘れずに。
「クティはその香辛料をすり鉢で粉砕しておいて下さい」
あたしはその他の野菜と果物をすりおろします。
レッドは皮と種を取り除いて潰すだけですがね。
さて、下拵えが終わったらアマミズの粉を火に掛けてカラメルにして……お湯を入れてカラメルを溶かして、と。
溶けたらすりおろした野菜と果物を全部に、粉砕した香辛料を半分……同量の水と適量の酢、醤油を入れて火に掛けますが沸騰しない様に、かつ煮込まない様に注意です。
ふつふつとして来たら荒熱が取れるのを待って、アプさんから貰ったお酒の入っていた樽に摘めて……よし。
これは常温で構わないからこのままジャンプ……大体3日分の時間を経過させて濾せばウスターソースの出来上がりです。
このまま瓶詰めしても充分に美味しい調味料ですが……今回はあえて鍋に戻します。
さて、次は……
「クティはその潰したレッドをガリク、タマネギ、セロー、カプサイのみじん切りと一緒に水を加えず、原型がなくなるまで弱火で煮詰めて下さい」
「解りましたわ」
クティに頼んだのはいわゆるケチャップで、あたしが作ろうとしている物には欠かせない調味料となります。
その間にあたしはマヨネーズを作りましょう。
レモン果汁にダイズ豆から絞った油、少量の塩を混ぜて作るアトラさんの大好物です。
これは夕飯にも使いますが、少量は今使います。
クティの方は……いい感じになりましたね。
ここにさっきクティが砕いた香辛料の残りとアマミズの粉と塩を加えて、全体が均一に混ざればケチャップの完成です。
これも少量は今使って、残りは夕飯に回します。
「……よし、これでウスターソース、マヨネーズ、ケチャップ、その他諸々が全て揃いました」
「って、割と作業が多かったと思うのですが……これ全部が仕込みでしたの!」
「当然、ここからが本番ですよ」
今回作るのは以前トゥール様からレシピを頂いたたこ焼きソース……とはいえトンカツやお好み焼き、焼そばなんかにも使える……ある意味万能な調味料です。
あえて欠点を挙げるならば美味し過ぎるが故に、肝心の料理の味が霞みやすいといった所でしょうか。
下手な店で食べると料理を食べてるのかソースを食べてるのかが解らなくなる、なんて話はよく聞きますからね。
「仕込みさえ終われば後は簡単ですよ、ウスターソースをベースにマヨネーズ、ケチャップ、すりおろしたリンゴ、ニンジン、ジンジャー、ガリク、タマネギを入れて……干しダコと干し肉の出汁、少量のお酒を加えたらじっくりと煮詰めるだけです」
日本ならとんかつソースにマヨネーズとケチャップを混ぜてレンチンであっという間ですが電子レンジなんてありませんからね……
そもそも完成品が売ってますから作る必要もありませんでしたし、当時はレシピを知らなかったですし。
因みに干しダコと干し肉の出汁は微妙に足りなかった材料の旨味を補填するつもりで加えましたが……上手く行きますかね?
暫く沸騰させたら再び濾して……お酒が入っていた樽に摘めて、これでよし。
「ふぅ……出来上がりです」
「ようやくですのね……それで、これはどう使いますの?」
「夕飯の時に教えて差し上げますよ」
さて、夕飯の仕込みを始めますか。
夕飯作りはライコとコカちゃんが手伝ってくれます。
「ライコはビフーのスジ肉を炭酸水で柔らかくなるまで煮込んで、コカちゃんは水で戻した干しダコの足を小さく切っておいて下さい」
「ウギッ!」
「うん」
メニューはどろ焼きなので本来ならキャベツと山芋を使いたい所ですが、どういう訳かこの世界にはキャベツがありませんし、山芋は掘らないと手に入りませんからね……
まあ山芋はあるとは聞きましたが掘るのは物凄く疲れるらしいし、今から探す時間はありません。
なので今回はリーアさんがダイズ豆から育てたもやし、ニンジンの葉、それとこの村の特産品であるレンコンで代用します。
なお、レンコンはハスネと呼ばれていました。
後は折角ソースを作ったので、たこ焼きも作ってトゥグア様達にお供えします。
青ノリや削り節はありませんが……まあその辺はトゥール様が自前で用意するでしょう。
「ウギッ!」
「煮えましたか、ではアマミズと醤油で味を付けて……と」
よし、焼きますか。
小麦粉に水と卵とすりおろしたレンコン、豆腐、湯がいたもやし、刻んだニンジンの葉を混ぜて……油を引いた鉄板で焼くだけです。
山芋を混ぜなければふんわりとした感じは出ませんが、すりおろしたレンコンを混ぜて出すもちもち感も悪くはありません。
片面をしっかり焼いたらライコに煮て貰ったスジ肉を乗せて包んで、じっくりと火を通せば出来上がりです。
これを人数分焼いて……冷めない様に、鉄板の上で食べましょう。
「お、どろ焼きか……何故かもう懐かしいな」
「ようやく例の物が作れましたので、此方も作りましたよ」
さあ、ここでソースの出番です。
これを刷毛で塗って、好みでマヨネーズを掛けましょう。
因みにロウはどろ焼きにソースとケチャップを塗るのが好きで、あたしはマヨネーズが好きなのです。
後はたこ焼きを焼いてソースを添えて贈って……これでよし。
「熱いけど、美味いじゃないか……このソースっていうのか?甘い様な酸っぱい様な辛い様な、複雑で不思議な味だが幾らでも食べられそうだよ」
「熱々のこれを頬張って冷たいお酒を飲むと美味しいだろうねぇ……私お肉はちょっと苦手なんだけどこれは美味しいよ」
「ウマイ!」
「ミャア!」
トウカにピーニャ……さりげなく混ざって食べてるし。
「流石はあれだけ手間を掛けただけの味がありますわね……」
「熱い、美味しい、お代わり」
おいシスコン忍者……もう少しぐらい味わいなさいよ、それと口の周りのソースを拭きなさい。
食べたければ作りますけど。
「……所で主の嫁よ、何故に我の分はなくて野菜クズや野菜の皮やらが詰まれているのだ?」
「貴方は味覚がないのでしょう?」
「確かにそうだが、流石に酷くないか?」
「食べたければ後であげますが、それをちゃんと片付けてからです」
既にロウと契約してる以上敵視する理由もないし、食べたいなら作りますよ。
やる事はしっかりやって貰いますが。
因みにこのイケボスライム、ロウと契約はした物のスライムだからか首輪はしておらず……首輪の代わりなのか頭に青い宝石がちょこんとくっ付いています。
「おのれ……何故か主と契約してからずっと、主の嫁に逆らえる気がしない!」
「まあ何だ……長生きしたきゃキュアには逆らうなよ?」
失礼な……別に殺しはしませんよ。
ちょっと塩漬けにはしますけど。
「幻獣は契約した時に幻獣使いの深層心理を反映する場合があるけど……ここまで表に出るのも珍しいねぇ、私の見立てじゃアトラちゃん以外の全員に出てるよ」
アトラさん以外の全員に出ているロウの深層心理?
「ザトーはキュアちゃんの料理に対する食欲、ナクアちゃんの場合はキュアちゃんへの好意、トウカちゃんとスパコンの場合はキュアちゃんへの恐怖、って所かな?」
「あの……我はスパコンではなくスパウンです」
イケボスライムの名前はどうでもいいですがロウ……あたしの何が恐いというのですか?
「今まさに恐怖を感じている所だが?」
「ミャア……」
トウカまで怯えなくてもいいでしょうに……
「んぐ?……ふむふむ」
翡翠さん……何かあったんでしょうか?
「……ハイドラ様からの言伝を伝えるよ、【7日後、この場に居る全員に神界へ来て頂きます……その日、ヨグソ様からアルラへの神判が下ります】、だって」
……長らく音信不通が続いていましたが、ようやくですか。
まあ不通なのはサーグァ様が妊娠して分体が維持出来なくなったからですけど。
あ、それまでにレシピを纏めてライコに渡さなければ……
明日からはコカちゃんに手伝って貰って仕上げましょう。
「ん?【それとたこ焼きの追加を山盛りでお願いします、出来ればソースも一緒に】?」
多分トゥグア様とトゥール様……それにヨグソ様も食べるんでしょうね。
仕方ありません、追加を焼くとしますか。
『いやぁまさかキュアちゃんがホンマにソースまで作るたぁ思わんかったわ……しかもウチの世界のより美味いやんか』
『こうやって食べるとタコも美味しいですね』
『トゥールもハイドラも……2人で抱えないで私にも下さいよ!?』
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