69 / 122
森とイノシシと奴隷商人
手分けしました
しおりを挟む
アプさんの両親に絡まれた翌朝……
あたし、デストさん、姉さん、ラスカさんの4人で領主邸へ伺いましたよ。
ロウとアプさん、翡翠さんにアプさんの両親はコカちゃんとナクアちゃん、イブの護衛をお願いしましたよ。
目的は動物爆弾にされたイノシシの処理と、奴隷商についての話し合いです。
……何であたしまで話し合い参加する事になったのかが疑問なのですが?
正直あたしは頭より身体を使った方が役に立ちますよ……勿論性的な意味ではなく。
「よく来てくれたね……僕はエリオ、この地の領主で、皆さんの事は姉上から聞いているよ」
「エリオの妻、クシルと申します」
領主であるエリナ様の弟とその夫人が自らお出迎えとは思いませんでした。
王様と夫人以外では初めてまともな貴族に会いましたね……エリオ様は王様の義弟にあたるせいか貴族という気がしませんけれど。
ってこの思考は危ないですね、口には出さない様に注意します。
「それでキュア、といったかな……実は僕と妻は甘い物が好きなんだけど、以前姉上に出したというホットケーキという物を作って貰いたいのだが」
……あたしが呼ばれたのはそういう事ですか。
別に作るのは構いませんけれどね。
そんなこんなで人数分のホットケーキを焼いて、領主邸に抱えられてる料理人とメイドさん達にレシピを渡してようやく話し合いが始まるのですが……
「「「2年前は大変申し訳ありませんでした!」」」
開幕早々ホットケーキに塗ったジャムで何かを思い出したらしいデストさん、ミラさん、姉さんの土下座から始まってしまいましたね。
そういえばずんだを作った時にミラさんがジャムについて話していましたっけ。
確かこの周辺のアマミズを狩り尽くす勢いで、とか。
「いや、君たちが教えてくれたレシピのお陰でジャムはこの村の名物になったからね……それにその時の売上全額を賠償金として頂いたし、もう気にしていないよ」
ちょっとエリオ様、懐が広過ぎではないですかね?
それにしても2年前はジャムがどれだけ売れたのか……気になりますね。
「とりあえず話を戻して……確かイノシシの処理と、奴隷商の確保に人手が欲しい、という話だったかな?」
「はい、奴隷商は根城すら解っていませんがイノシシの方は余り時間がないかと」
「奴隷商からの刺客を尋問致しましたが、根城については知らされてはいない様で……」
あのモザイクがなければ直視出来ない姿になっても吐かなかったという事は本当に知らなかったのですね。
「あなた、もしかしたらですが……奴隷商はイノシシが居た山に居るのでは?」
「成程……奴等も姿を隠せて、イノシシを確保して赤を埋めてから此方に送れる、一石二鳥の場所か」
「となるとこの周辺の山は……南、西、北東の3ヶ所に絞れますね」
「いや、北東の山は以前ダンジョンが出現したせいで一時期モンスターが溢れたからな……まだ動物も居座れない状態な筈だ」
「そっか……北東の山はデストの背中に傷を残した場所だったわね」
以外と近くにあったんですね、噂のダンジョンは……ん?
「ラスカさん、気付きましたか?」
「ええ、屋根に2人……ドアの前に3人、天井に5人……ドアの3人はメイドを人質にしていますね」
まだコツを教えて2日しか経っていないのに、そこまで物にしてしまうとは……
というかあたし、屋根と人質までは解りませんでしたよ。
「……ミラさんは屋根、キュアさんとラスカさんでドアを、私は天井の5人を相手にします、デストさんは他の皆さんの護衛を」
いくらマリー様とはいえ5人はキツいんじゃ……いえ、気にしている暇はなさそうですね。
マリー様が黄に魔力を込めて天井目掛けて投げた所でドアも開いた……戦闘開始です!
「【スロウ】3連打!」
「【気弾・三連】!」
おお……気弾がまるで意思を持っているかの如くメイドさんを避けて相手の顔面に!
怯んだ隙にメイドさんをデストさんに預けて、あたしとラスカさんが相手の鳩尾目掛けて正拳突きをお見舞いして、残った1人には2人で回し蹴りを当てて此方は終了です。
ほぼ同時に屋根から2人が叩き落とされた音が響き……マリー様の方はとっくに終わっておりました。
愛用の槍を持たずに5人を相手にしながらテーブルはおろか食器や花瓶といった装飾品すら無傷とは……恐ろしいですね。
「とりあえず奴等は詰所の牢に投獄したけど、情報を得るのは無理だろうね」
「屋根に居た奴等は鳥にこれを付けようとしていました、一応飛ばれる前に捕獲しましたが……」
小さく切って畳まれた紙……いわゆる伝書鳩みたいな物でしょうか?
一体何と書かれて……
【プリーストフタリ、ダイ8ショウ4、メイド7】
【ソノタ、キゲンギレ】
「どうやらキュアさん、ジェネさん、メイドさんの値踏みらしいですね……因みに奴隷商の評価は10段階らしいです」
何であたしは半分以下なんですかねぇ?
「私もジェネと同い年なんですがねぇ……そうですか私は期限切れですかフフフフフフ」
「嬢ちゃんもミラも落ち着け……」
あ、そういえば……
「ミラさん、その鳥はまだ生きてますか?」
「ええ、お昼に捌いて丸焼きにでもしようと思って捕まえていますが」
「ピー!ピー!」
活きが良い、球体になった鳩みたいな鳥ですね……確かに美味しそうですがまだ食べる訳にはいきません。
「その鳥から情報を吐き出させます、絞めるのはその後にして下さい」
そんな訳でテレパスでロウとナクアちゃんに呼び掛けて領主邸まで来て貰いましたよ。
「鳥さん美味しそー!」
「ミャー……(ジュルリ)」
「ピィッ!?」
「ほれ、知ってる事言わないと本当に喰われるぞ?……それとトウカ、俺の頭に涎を垂らすな」
さて、情報収集はナクアちゃんに任せるとして……ボカしながら説明しますか。
「ナクアちゃんには疎通という技能があった様で……動物と会話が出来るらしいのです」
「成程、従者となった時に神託があったのですね」
「まさか奴隷商も動物に居場所をバラされるとは思わないでしょうね」
神託で得た技能ではなく幻獣としての技能ですけどね……これは黙っておきましょう。
「では聞き出している間に……っ、う」
「ま、マリー様!どうなさいましたか!?」
まさか……さっきのアサシンに毒を?
「……大丈夫です、ちょっと吐き気が来ただけですから」
「吐き気って……熱はなさそうですから病気、という訳でもなさそうですが」
吐き気……病気ではない……ん?
「まさかマリー様……妊娠しているのでは?」
「……ええ、3ヶ月だそうです」
安定期にも入っていないではありませんか!?
何でそんな大事な時期に奴隷商の討伐なんかに参加しているのですか!
「正妻であるエリナ姉様よりも先に妊娠してしまい申し訳なかったのもありますが……今回の件は奴隷商が絡んでいると予測していて、何としても私の手で捕らえたかったのです」
そういえばマリー様は元奴隷でしたね……だからって無茶し過ぎですよ。
「最も、ミラさんと王様には見抜かれていましたけどね……デストさんとジェネさんを同行させてくれたのは私を心配しての事でしょう」
過剰戦力だなぁと思いきや、そういう事情があったのですね……
「ミラ、知ってたんなら何で言わなかったんだ?」
「それがマリー様のご命令でしたから……御免なさい」
いやミラさんが謝る事ではないのですが……
ですがマリー様の事だし奴隷商を捕まえるまで無理をするでしょうから……迅速な解決が必須になりましたね。
「鳥さんから色々聞いたよー!」
「ピィッ!」
何であの鳥はナクアちゃんの頭に乗っているのでしょうか?
「えへへ、お話してる間に仲良くなっちゃった!」
もしかしてナクアちゃんは従者よりもテイマーに向いているのでは?
疎通という技能もその為にある様な気がしてきましたよ。
「……ミラさん、あの鳥の代わりにあたしがお昼を作りますから譲ってくれませんか?」
「構いませんよ、流石に小さな子から取り上げるのも可哀想ですからね」
よし、言質は取れました。
さて、昼食はアプさんの実家でうどんを打って、それで済ませましたし……
「いつ発火するか知れないイノシシを処理する部隊と、奴隷商を捕らえる部隊に分けようと思いますが……」
因みにマリー様とミラさんと姉さん、それとラスカさんにナクアちゃんは奴隷商の方に向かうのが決定しています。
危険ですが唯一の情報源は動物だし、ナクアちゃんが居なければ知り様がありませんからね。
そして解体する必要のあるイノシシの処理にあたしとデストさんです。
「イノシシは解体する必要があるからデストもイノシシに回るんだろう?……ならデストの代わりにあたいがマリー様に同行するよ」
「ボクも、母さんと一緒に行くね……ボクの魔法、炎属性が多いから……森の被害、大きくなっちゃうし」
アプさんとコカちゃんはマリー様と同行ですね……
確かに炎の魔法以外を使っている所は見た事がありませんし、これは仕方ないです。
「ロウくんはナクアちゃんと一緒に奴隷商の方に向かってあげて、私は色々と制約があるからイノシシの方に回るよ」
翡翠さんは女神の眷属だし、悪人とはいえ傷付ける訳にはいかないんでしたね……
ってロウまで奴隷商の方に向かったらあたしが淋しいのですが!
「それなら、ワタシ達もイノシシの処理を手伝うわね……放置してたらウチのキノコが危ないから」
おうふ、リベンさんとビートさんもイノシシの処理を手伝って頂けるのですね。
アプさんの両親なら実力も期待出来るし有難いです。
「此方の私兵は奴隷商の方に回しましょう……それでアーチさんが呼んだ方々はイノシシと、村に残った子供と女性達の防衛に回します」
そういえばアーチさんがあちこちに声を掛けていたんでした……
当の本人は全く見当たりませんけど。
「アーチの兄貴ならアトラに料理を教えてるよ……そのお陰で簡単なお菓子なら作れる様になったみたいだぞ」
まさかの花嫁修業!?
って、戦って下さいよアーチさん!
あたし、デストさん、姉さん、ラスカさんの4人で領主邸へ伺いましたよ。
ロウとアプさん、翡翠さんにアプさんの両親はコカちゃんとナクアちゃん、イブの護衛をお願いしましたよ。
目的は動物爆弾にされたイノシシの処理と、奴隷商についての話し合いです。
……何であたしまで話し合い参加する事になったのかが疑問なのですが?
正直あたしは頭より身体を使った方が役に立ちますよ……勿論性的な意味ではなく。
「よく来てくれたね……僕はエリオ、この地の領主で、皆さんの事は姉上から聞いているよ」
「エリオの妻、クシルと申します」
領主であるエリナ様の弟とその夫人が自らお出迎えとは思いませんでした。
王様と夫人以外では初めてまともな貴族に会いましたね……エリオ様は王様の義弟にあたるせいか貴族という気がしませんけれど。
ってこの思考は危ないですね、口には出さない様に注意します。
「それでキュア、といったかな……実は僕と妻は甘い物が好きなんだけど、以前姉上に出したというホットケーキという物を作って貰いたいのだが」
……あたしが呼ばれたのはそういう事ですか。
別に作るのは構いませんけれどね。
そんなこんなで人数分のホットケーキを焼いて、領主邸に抱えられてる料理人とメイドさん達にレシピを渡してようやく話し合いが始まるのですが……
「「「2年前は大変申し訳ありませんでした!」」」
開幕早々ホットケーキに塗ったジャムで何かを思い出したらしいデストさん、ミラさん、姉さんの土下座から始まってしまいましたね。
そういえばずんだを作った時にミラさんがジャムについて話していましたっけ。
確かこの周辺のアマミズを狩り尽くす勢いで、とか。
「いや、君たちが教えてくれたレシピのお陰でジャムはこの村の名物になったからね……それにその時の売上全額を賠償金として頂いたし、もう気にしていないよ」
ちょっとエリオ様、懐が広過ぎではないですかね?
それにしても2年前はジャムがどれだけ売れたのか……気になりますね。
「とりあえず話を戻して……確かイノシシの処理と、奴隷商の確保に人手が欲しい、という話だったかな?」
「はい、奴隷商は根城すら解っていませんがイノシシの方は余り時間がないかと」
「奴隷商からの刺客を尋問致しましたが、根城については知らされてはいない様で……」
あのモザイクがなければ直視出来ない姿になっても吐かなかったという事は本当に知らなかったのですね。
「あなた、もしかしたらですが……奴隷商はイノシシが居た山に居るのでは?」
「成程……奴等も姿を隠せて、イノシシを確保して赤を埋めてから此方に送れる、一石二鳥の場所か」
「となるとこの周辺の山は……南、西、北東の3ヶ所に絞れますね」
「いや、北東の山は以前ダンジョンが出現したせいで一時期モンスターが溢れたからな……まだ動物も居座れない状態な筈だ」
「そっか……北東の山はデストの背中に傷を残した場所だったわね」
以外と近くにあったんですね、噂のダンジョンは……ん?
「ラスカさん、気付きましたか?」
「ええ、屋根に2人……ドアの前に3人、天井に5人……ドアの3人はメイドを人質にしていますね」
まだコツを教えて2日しか経っていないのに、そこまで物にしてしまうとは……
というかあたし、屋根と人質までは解りませんでしたよ。
「……ミラさんは屋根、キュアさんとラスカさんでドアを、私は天井の5人を相手にします、デストさんは他の皆さんの護衛を」
いくらマリー様とはいえ5人はキツいんじゃ……いえ、気にしている暇はなさそうですね。
マリー様が黄に魔力を込めて天井目掛けて投げた所でドアも開いた……戦闘開始です!
「【スロウ】3連打!」
「【気弾・三連】!」
おお……気弾がまるで意思を持っているかの如くメイドさんを避けて相手の顔面に!
怯んだ隙にメイドさんをデストさんに預けて、あたしとラスカさんが相手の鳩尾目掛けて正拳突きをお見舞いして、残った1人には2人で回し蹴りを当てて此方は終了です。
ほぼ同時に屋根から2人が叩き落とされた音が響き……マリー様の方はとっくに終わっておりました。
愛用の槍を持たずに5人を相手にしながらテーブルはおろか食器や花瓶といった装飾品すら無傷とは……恐ろしいですね。
「とりあえず奴等は詰所の牢に投獄したけど、情報を得るのは無理だろうね」
「屋根に居た奴等は鳥にこれを付けようとしていました、一応飛ばれる前に捕獲しましたが……」
小さく切って畳まれた紙……いわゆる伝書鳩みたいな物でしょうか?
一体何と書かれて……
【プリーストフタリ、ダイ8ショウ4、メイド7】
【ソノタ、キゲンギレ】
「どうやらキュアさん、ジェネさん、メイドさんの値踏みらしいですね……因みに奴隷商の評価は10段階らしいです」
何であたしは半分以下なんですかねぇ?
「私もジェネと同い年なんですがねぇ……そうですか私は期限切れですかフフフフフフ」
「嬢ちゃんもミラも落ち着け……」
あ、そういえば……
「ミラさん、その鳥はまだ生きてますか?」
「ええ、お昼に捌いて丸焼きにでもしようと思って捕まえていますが」
「ピー!ピー!」
活きが良い、球体になった鳩みたいな鳥ですね……確かに美味しそうですがまだ食べる訳にはいきません。
「その鳥から情報を吐き出させます、絞めるのはその後にして下さい」
そんな訳でテレパスでロウとナクアちゃんに呼び掛けて領主邸まで来て貰いましたよ。
「鳥さん美味しそー!」
「ミャー……(ジュルリ)」
「ピィッ!?」
「ほれ、知ってる事言わないと本当に喰われるぞ?……それとトウカ、俺の頭に涎を垂らすな」
さて、情報収集はナクアちゃんに任せるとして……ボカしながら説明しますか。
「ナクアちゃんには疎通という技能があった様で……動物と会話が出来るらしいのです」
「成程、従者となった時に神託があったのですね」
「まさか奴隷商も動物に居場所をバラされるとは思わないでしょうね」
神託で得た技能ではなく幻獣としての技能ですけどね……これは黙っておきましょう。
「では聞き出している間に……っ、う」
「ま、マリー様!どうなさいましたか!?」
まさか……さっきのアサシンに毒を?
「……大丈夫です、ちょっと吐き気が来ただけですから」
「吐き気って……熱はなさそうですから病気、という訳でもなさそうですが」
吐き気……病気ではない……ん?
「まさかマリー様……妊娠しているのでは?」
「……ええ、3ヶ月だそうです」
安定期にも入っていないではありませんか!?
何でそんな大事な時期に奴隷商の討伐なんかに参加しているのですか!
「正妻であるエリナ姉様よりも先に妊娠してしまい申し訳なかったのもありますが……今回の件は奴隷商が絡んでいると予測していて、何としても私の手で捕らえたかったのです」
そういえばマリー様は元奴隷でしたね……だからって無茶し過ぎですよ。
「最も、ミラさんと王様には見抜かれていましたけどね……デストさんとジェネさんを同行させてくれたのは私を心配しての事でしょう」
過剰戦力だなぁと思いきや、そういう事情があったのですね……
「ミラ、知ってたんなら何で言わなかったんだ?」
「それがマリー様のご命令でしたから……御免なさい」
いやミラさんが謝る事ではないのですが……
ですがマリー様の事だし奴隷商を捕まえるまで無理をするでしょうから……迅速な解決が必須になりましたね。
「鳥さんから色々聞いたよー!」
「ピィッ!」
何であの鳥はナクアちゃんの頭に乗っているのでしょうか?
「えへへ、お話してる間に仲良くなっちゃった!」
もしかしてナクアちゃんは従者よりもテイマーに向いているのでは?
疎通という技能もその為にある様な気がしてきましたよ。
「……ミラさん、あの鳥の代わりにあたしがお昼を作りますから譲ってくれませんか?」
「構いませんよ、流石に小さな子から取り上げるのも可哀想ですからね」
よし、言質は取れました。
さて、昼食はアプさんの実家でうどんを打って、それで済ませましたし……
「いつ発火するか知れないイノシシを処理する部隊と、奴隷商を捕らえる部隊に分けようと思いますが……」
因みにマリー様とミラさんと姉さん、それとラスカさんにナクアちゃんは奴隷商の方に向かうのが決定しています。
危険ですが唯一の情報源は動物だし、ナクアちゃんが居なければ知り様がありませんからね。
そして解体する必要のあるイノシシの処理にあたしとデストさんです。
「イノシシは解体する必要があるからデストもイノシシに回るんだろう?……ならデストの代わりにあたいがマリー様に同行するよ」
「ボクも、母さんと一緒に行くね……ボクの魔法、炎属性が多いから……森の被害、大きくなっちゃうし」
アプさんとコカちゃんはマリー様と同行ですね……
確かに炎の魔法以外を使っている所は見た事がありませんし、これは仕方ないです。
「ロウくんはナクアちゃんと一緒に奴隷商の方に向かってあげて、私は色々と制約があるからイノシシの方に回るよ」
翡翠さんは女神の眷属だし、悪人とはいえ傷付ける訳にはいかないんでしたね……
ってロウまで奴隷商の方に向かったらあたしが淋しいのですが!
「それなら、ワタシ達もイノシシの処理を手伝うわね……放置してたらウチのキノコが危ないから」
おうふ、リベンさんとビートさんもイノシシの処理を手伝って頂けるのですね。
アプさんの両親なら実力も期待出来るし有難いです。
「此方の私兵は奴隷商の方に回しましょう……それでアーチさんが呼んだ方々はイノシシと、村に残った子供と女性達の防衛に回します」
そういえばアーチさんがあちこちに声を掛けていたんでした……
当の本人は全く見当たりませんけど。
「アーチの兄貴ならアトラに料理を教えてるよ……そのお陰で簡単なお菓子なら作れる様になったみたいだぞ」
まさかの花嫁修業!?
って、戦って下さいよアーチさん!
0
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説
【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい
梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
公爵家の半端者~悪役令嬢なんてやるよりも、隣国で冒険する方がいい~
石動なつめ
ファンタジー
半端者の公爵令嬢ベリル・ミスリルハンドは、王立学院の休日を利用して隣国のダンジョンに潜ったりと冒険者生活を満喫していた。
しかしある日、王様から『悪役令嬢役』を押し付けられる。何でも王妃様が最近悪役令嬢を主人公とした小説にはまっているのだとか。
冗談ではないと断りたいが権力には逆らえず、残念な演技力と棒読みで悪役令嬢役をこなしていく。
自分からは率先して何もする気はないベリルだったが、その『役』のせいでだんだんとおかしな状況になっていき……。
※小説家になろうにも掲載しています。
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
エルフの森をキャンプ地とする!
ウサクマ
ファンタジー
ある日、偶然が重なって異世界……燃え尽きたエルフの里に迷い混んでしまった二人の兄妹。
そんな時、出会った女神から言われた難題は……【野菜狂信者共に肉か魚を食べさせろ】?
これはブラック企業に勤めていたが辞表を叩き付け辞めたウメオ。
友達が強盗に殺され引き篭りとなっていたイチゴ。
この兄妹が異世界で肉を、魚を、野菜を、スイーツをコンロで焼いて食べ続ける…… そしてたまたま出会ったエルフや、行商をしているダークエルフを始めとした周囲の人々にも食べさせ続ける。
そんな二人のピットマスターの物語。
「だからどうした、俺がやるべき事は可愛い妹と一緒にバーベキューをする事だけだ」
「私、ピットマスターじゃないんだけど?」
※前作と微妙に世界観が繋がっていますし何なら登場人物も数人出ます
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる