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第二幕 時渡りの石
石
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夜闇の中、村人を待つまでもなく歩き続けるふたり。目指すべき場所など考えるまでもなく分かり切っていた。
「村人には決して見られないように」
そう促すリリと無言でうなずく幹人。これから行われることを思うと村人たちに気づかれた時の反応が恐ろしくてたまらなかった。
――絶対に殺される
声に出すまでもない、この村の数少ない名所を破壊して無事でいられるはずなどなかった。例え時渡りの石の在り処が分かったところで許してくれるはずもない。寧ろその事実を確証のないまま噂として流してアピールポイントとするだろう。それだけ勇者はこの世界の中では有名な存在だった。
勇者の石碑、目的地の前に立ち、リリは浮き立って楽しそうな声で告げ始めた。
「さあ、ふたりぼっちの破壊工作の始まり始まり」
「いや、ふたりぼっちって」
何? そう訊ねようとしたものの、その破壊工作は瞬く間も許さずに完遂された。リリ本人が動くまでもなく、石碑の根元を覆うように生えている植物が伸びて石碑を叩いて砕いて完了。
「おしまいだね」
いや早。言葉にすらならなかった。呆然とした心で見ていることしかできなかった。驚愕と行動について行けないことで黙り込む幹人をよそにリリは村の誇りだったものの破片の中から魔力のこもったものを視て、その手に取った。
「これが時渡りの石……思ったより地味じゃないかい?」
闇の中を見通す魔力のこもった目は幹人には真似すらできなくてリリのいうことは理解できなかったがきっと地味なのだろう。時渡りの石を掲げてリリは見つめ続ける。それはまるで何かを見ているよう。
「どうしたのリリ姉」
リリの口から出てきた言葉に幹人は目を見開いた。
「時を渡れるほどの魔力がない」
唖然、その言葉が最も似合う少年は今闇の中。リリは言葉を紡ぎ続ける。
「これ、消耗品みたいだね。未来すら見えないよ」
これから語られることによれば、過去よりも未来を見るほうがはるかに難しいのだそう。リリの母親の知り合いの研究者がその魔力の消費量の多さに唸りながら諦めたほどなのだという。
「精々過去を6回見られればいい方なのか……せっかく未来の技術を盗んで金儲けしてやろうと思っていたっていうのにね」
発言があまりにも凶悪過ぎた。それはもはや世界の文明を乱した勇者と変わりがない行ないなのだから。背筋を走る悪寒、それを見て取ったリリの口から出てくる「冗談」のひと言。信用していいのかどうなのか全く分からなかったものの、日頃の言葉を読み取って思う。彼女の性格からしてきっと冗談のひとつなのだろうということ、年端もいかぬ少年はこの魔女のことを完全に信用してみたのだった。
「王様を出し抜いて覗き込んでみたいと思うけど、果たして見える過去にどのような剣がおわしますことやら」
疑いの目は剣そのものに向いているのだろうか。
「あの剣はただの剣、もしかしたらすり替えか魔力切れの可能性もありえるね」
そう語りながら石碑の元を離れて、その足は集会所へと向かっていた。中では未だに明かり以外の何者も出迎えに来ることもなく、あの男への制裁は続いているようだった。
「暗殺、気づかれなければ英雄だけども知れ渡ってしまったなれば、人殺しの失敗者」
リリの言葉に村人たちの制裁の意図が透けて見えていた。総員で立てた計画なのか否か、そこまでは知る由もなくはあれ、この処遇からは隠すつもりもないこと。
「村のイメージを守りたかったんだろうね」
幹人の言葉に無言で頷いて時渡りの石を火の明かりに照らして唱え始めた。
「見せたまえ知らせたまえ、この世界がかつて見過ごしてきた人々の行ないを、この世界に刻まれし人類の汚点を」
――今ここでやるのか
言葉を声にすることはなく、ただただこの運命の流れるさまに合わせて動くこと。取られる行動はただそれのみだった。
唱えられた言葉に応えるように石は薄い光を放ちながら部屋を薄緑に染め行く。広がる光に跪いてリリは祈りを捧げた。
「示したまえ、隣りの都の王とその剣の歴史の真実の姿を!」
果たしてその歴史の本当の姿はどのような形を取ったのだろう。幹人には何ひとつ見えはしなくて、分かることもない。分かることなどなにも分からないということだけ。外側の世界の者には見える者ではないらしい。訪れるべくして訪れし結果に疎外感を見て取って、寂しさのため息がひとつ。
――どうしてこうも仲間外れなんだ
絶望の淵に立たされて不貞腐れるも、幹人には別の景色が映され始めた。
やっほーミキ君
今日は何しようか、そうだ、うわさ話の検証でもしようか
その景色は元の世界のもの、これは幹人の記憶の中の出来事、無理やり元の世界、この場所からすれば異界の景色を引っ張り出してきたのだった。
人と対面する時、決して明るい表情を明るみに出さずに接する灰色の髪の少女、幹人の同級生はなぜだか幹人には笑顔を見せていた。
ラジオから異界の電波を受信すればそこから手繰って異界に行けるらしいよ
嘘だろ?
さあ、ただのうわさか真のものか、それを確認してこそだよ
結論を言うなら、その時は失敗した。山に登りある地点でラジオを聴いてチューニング、この世のものでない何かを受信すれば異界に行くことが出来るのだというものの、所詮は風聞のひとつに過ぎなかった。
それから時が経ち、山のことがどうしても気になっていた。幾たび行くたび来るたび気になっていた。通学路故に避けることも出来ず、いやでも目に入って気にしないように努力する毎に理由も分からない興味が膨らみ続けていた。自身でもその理由を確かめるまでもなく入ってしまった結果が今の世界。
幹人は成功していたのだ。噂は本当で、時間差はあれども異界に入り込んで始まりにお出迎えしてきた者があの盗賊たち。
――ロクでもないなあ
浸っていた、想っていた。元の世界に帰りたいのか帰りたくないのか、便利な生活と温かな仲間の元へと道を延ばすか、今この場所で触れ合っている魅惑の魔女と共に生き続けたいのか。簡単に結論など出すことが出来なかった。
幹人にとってリリはそこまで大きく心に来る存在になっていたのだった。
その目に映るふたつの世界、ふたつの狭間に己の内に浮かぶ想いに迷い込みふらふらと彷徨っていた。
そんな様子などきっと知らないだろう見えてなどいないだろう。隣りにいる遠い魔女は虚空をただ見つめ続けて、頷き申し訳なさそうな表情を浮かべていた。
「ああ、それが真実なんだ……隠し通せなくてごめんよ」
発せられた懺悔は誰に向けられたものなのか、見通すことができなかった。
「村人には決して見られないように」
そう促すリリと無言でうなずく幹人。これから行われることを思うと村人たちに気づかれた時の反応が恐ろしくてたまらなかった。
――絶対に殺される
声に出すまでもない、この村の数少ない名所を破壊して無事でいられるはずなどなかった。例え時渡りの石の在り処が分かったところで許してくれるはずもない。寧ろその事実を確証のないまま噂として流してアピールポイントとするだろう。それだけ勇者はこの世界の中では有名な存在だった。
勇者の石碑、目的地の前に立ち、リリは浮き立って楽しそうな声で告げ始めた。
「さあ、ふたりぼっちの破壊工作の始まり始まり」
「いや、ふたりぼっちって」
何? そう訊ねようとしたものの、その破壊工作は瞬く間も許さずに完遂された。リリ本人が動くまでもなく、石碑の根元を覆うように生えている植物が伸びて石碑を叩いて砕いて完了。
「おしまいだね」
いや早。言葉にすらならなかった。呆然とした心で見ていることしかできなかった。驚愕と行動について行けないことで黙り込む幹人をよそにリリは村の誇りだったものの破片の中から魔力のこもったものを視て、その手に取った。
「これが時渡りの石……思ったより地味じゃないかい?」
闇の中を見通す魔力のこもった目は幹人には真似すらできなくてリリのいうことは理解できなかったがきっと地味なのだろう。時渡りの石を掲げてリリは見つめ続ける。それはまるで何かを見ているよう。
「どうしたのリリ姉」
リリの口から出てきた言葉に幹人は目を見開いた。
「時を渡れるほどの魔力がない」
唖然、その言葉が最も似合う少年は今闇の中。リリは言葉を紡ぎ続ける。
「これ、消耗品みたいだね。未来すら見えないよ」
これから語られることによれば、過去よりも未来を見るほうがはるかに難しいのだそう。リリの母親の知り合いの研究者がその魔力の消費量の多さに唸りながら諦めたほどなのだという。
「精々過去を6回見られればいい方なのか……せっかく未来の技術を盗んで金儲けしてやろうと思っていたっていうのにね」
発言があまりにも凶悪過ぎた。それはもはや世界の文明を乱した勇者と変わりがない行ないなのだから。背筋を走る悪寒、それを見て取ったリリの口から出てくる「冗談」のひと言。信用していいのかどうなのか全く分からなかったものの、日頃の言葉を読み取って思う。彼女の性格からしてきっと冗談のひとつなのだろうということ、年端もいかぬ少年はこの魔女のことを完全に信用してみたのだった。
「王様を出し抜いて覗き込んでみたいと思うけど、果たして見える過去にどのような剣がおわしますことやら」
疑いの目は剣そのものに向いているのだろうか。
「あの剣はただの剣、もしかしたらすり替えか魔力切れの可能性もありえるね」
そう語りながら石碑の元を離れて、その足は集会所へと向かっていた。中では未だに明かり以外の何者も出迎えに来ることもなく、あの男への制裁は続いているようだった。
「暗殺、気づかれなければ英雄だけども知れ渡ってしまったなれば、人殺しの失敗者」
リリの言葉に村人たちの制裁の意図が透けて見えていた。総員で立てた計画なのか否か、そこまでは知る由もなくはあれ、この処遇からは隠すつもりもないこと。
「村のイメージを守りたかったんだろうね」
幹人の言葉に無言で頷いて時渡りの石を火の明かりに照らして唱え始めた。
「見せたまえ知らせたまえ、この世界がかつて見過ごしてきた人々の行ないを、この世界に刻まれし人類の汚点を」
――今ここでやるのか
言葉を声にすることはなく、ただただこの運命の流れるさまに合わせて動くこと。取られる行動はただそれのみだった。
唱えられた言葉に応えるように石は薄い光を放ちながら部屋を薄緑に染め行く。広がる光に跪いてリリは祈りを捧げた。
「示したまえ、隣りの都の王とその剣の歴史の真実の姿を!」
果たしてその歴史の本当の姿はどのような形を取ったのだろう。幹人には何ひとつ見えはしなくて、分かることもない。分かることなどなにも分からないということだけ。外側の世界の者には見える者ではないらしい。訪れるべくして訪れし結果に疎外感を見て取って、寂しさのため息がひとつ。
――どうしてこうも仲間外れなんだ
絶望の淵に立たされて不貞腐れるも、幹人には別の景色が映され始めた。
やっほーミキ君
今日は何しようか、そうだ、うわさ話の検証でもしようか
その景色は元の世界のもの、これは幹人の記憶の中の出来事、無理やり元の世界、この場所からすれば異界の景色を引っ張り出してきたのだった。
人と対面する時、決して明るい表情を明るみに出さずに接する灰色の髪の少女、幹人の同級生はなぜだか幹人には笑顔を見せていた。
ラジオから異界の電波を受信すればそこから手繰って異界に行けるらしいよ
嘘だろ?
さあ、ただのうわさか真のものか、それを確認してこそだよ
結論を言うなら、その時は失敗した。山に登りある地点でラジオを聴いてチューニング、この世のものでない何かを受信すれば異界に行くことが出来るのだというものの、所詮は風聞のひとつに過ぎなかった。
それから時が経ち、山のことがどうしても気になっていた。幾たび行くたび来るたび気になっていた。通学路故に避けることも出来ず、いやでも目に入って気にしないように努力する毎に理由も分からない興味が膨らみ続けていた。自身でもその理由を確かめるまでもなく入ってしまった結果が今の世界。
幹人は成功していたのだ。噂は本当で、時間差はあれども異界に入り込んで始まりにお出迎えしてきた者があの盗賊たち。
――ロクでもないなあ
浸っていた、想っていた。元の世界に帰りたいのか帰りたくないのか、便利な生活と温かな仲間の元へと道を延ばすか、今この場所で触れ合っている魅惑の魔女と共に生き続けたいのか。簡単に結論など出すことが出来なかった。
幹人にとってリリはそこまで大きく心に来る存在になっていたのだった。
その目に映るふたつの世界、ふたつの狭間に己の内に浮かぶ想いに迷い込みふらふらと彷徨っていた。
そんな様子などきっと知らないだろう見えてなどいないだろう。隣りにいる遠い魔女は虚空をただ見つめ続けて、頷き申し訳なさそうな表情を浮かべていた。
「ああ、それが真実なんだ……隠し通せなくてごめんよ」
発せられた懺悔は誰に向けられたものなのか、見通すことができなかった。
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