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俺は今世も一緒にいたい
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葉月さんとのデートの日は三日後だ。
こないだ会った時は制服だったけど、デートに制服はまずいだろう。
出来るだけおしゃれしたいし、並んでも恥ずかしくないような格好でいたい。
でも、残念ながらそういう美的センスは持ち合わせてない。
兄さんに頼むしかないのか。いや、デートするのがバレる。でも、葉月さんとデートするならおしゃれしたい。
初めてだし、ちょっとでもよく思われたいし。
でも兄さんにバレたくない。絶対に揶揄う。
兄さんにバレるか。デートでおしゃれか。
うん。デートの方が絶対、大事だな。
「兄さん。デートに行くような服を選んでください」
「いいけど。デートね。青春だねぇ」
「真面目なの!お願い」
「でもさ、優雨っておしゃれな服持ってないじゃん」
あれ、思ったより揶揄われなかった。
そういえばそうだそもそもおしゃれな服を持ってない。
「明日、買いに行くか」
「でも、お金ない。デートの時に使うかもしれないから取っておきたいし」
「しょうがない。ちょっとダボつくけど、俺のを貸すか」
「いいの?」
「かっこよくはならないかもだけどおしゃれだったらいい?」
「いいけど」
普段、兄さんの着てる服はかっこいい系なのになんでだろう。かっこよくならないけどおしゃれって何?
全く見当がつかない。
「優雨の系統だとこの辺かな」
おしゃれな服が次々に選ばれてく。
「中の服はこれ、アウターはこれ、下はこれ履いてバッグはこれ。着てきて」
「うん」
数分後
「うん。いいじゃん可愛い」
「可愛いより、大人っぽいのがよかった」
「大丈夫。優雨のこと好きになるやつは可愛いの多分好きだから」
「どういう意味?」
「そのまんま」
「いつもよりマシ?」
「似合ってるし、大丈夫」
「じゃあ、いいや」
本当は並んでもお似合いって思われるくらい大人っぽくして欲しかったけど、しょうがない。いつもの普段着よりはいいだろう。
「これ、土曜日まで借りてていい?」
「うん。デート楽しめよ」
「ありがとう」
「髪は当日やってやる。今度教えるから自分で覚えろよ」
「うん!」
これで服は大丈夫だし。
後は三日待つのみ!楽しみだな。
三日後
「兄さん、髪やってー」
「ちょっと待ってて」
いつもより、少し早めに起きてデートの準備をしてる。休日はいつも遅く起きてるからお母さんにびっくりされた。
それにいつもは絶対着ないような服を着てたからすぐにデートだってバレた。
「帰って来たら、色々聞かせてね」
「あー、うん」
男だって言っといた方がいいのかな。
こういうのって後々言っても面倒くさいことになりそうだし、偏見はないと思うけど言った方がいいよね。
「お母さん、今日、男の人とデートする」
「あら、聞いちゃってよかったの?」
「言っといた方がいいかなって」
「まあ、どっちでもいいわよ。危ない人じゃなきゃ」
「しかも、大人。五歳上だけど、危ない人じゃないから安心して」
「そう。じゃあ後でデートについて聞かせてね」
思ったより聞かれなかったし、何も言われなかったな。気にしすぎだったのかな。
まあ、とりあえずよかった。
「優雨、髪やるよ」
「今、行くー」
洗面所に急いで行く。
「ふわふわさせていい?服に合わせる感じで」
「お任せします」
どんな服装にどんな髪型が合うのか知らないし、そもそも髪型があんまり分からない。とりあえずマッシュにしちゃえって感じで今はマッシュだけど。
「はい。出来た」
「おおー、なんかおしゃれそう」
「これなら、完璧。普段の部屋着とは全然違う」
「言っとくけど、あれ部屋着じゃないんだけど」
「うん。まあ、いつもより全然違ってめっちゃいいから」
普通の服なのに。部屋着だと思われてたんか。そこまで酷かったか。
「待ち合わせより、五分早く行った方がいいよね」
「当たり前。初デートで遅刻は印象下がる」
「じゃあ、そろそろ行こうかな」
「いってらっしゃい。頑張れよ」
「うん」
あー。めっちゃ緊張する。
何話せばいいんだろう。もっと知りたいって言ったけど何話すのか考えてなかった。
いや、葉月さんがリードしてくれるはず。
あんなに大人っぽくてかっこいいんだから大丈夫。慣れてそうだし。
いや、それはそれでなんか嫌だな。
しょうがないと思うけどさ、慣れてる感あったら普通に嫉妬しそう。
重いかもしれないけど、なんか嫌だ。
しょうがないんだけどさ。
てか、よくよく考えたら、まだ付き合ってないし。
でも、海で会った時に手出すって宣言されていいよって言ったからもう付き合ってるのかな。
デートでそれっぽい雰囲気だったら、付き合ってくださいって言おう。
ちゃんとはっきりさせたいしね。
前世とか色々あるけど、今世は今世だし約束してるけど葉月さんはどう思ってるか分からないからちゃんと告白しよう。
こないだ会った時は制服だったけど、デートに制服はまずいだろう。
出来るだけおしゃれしたいし、並んでも恥ずかしくないような格好でいたい。
でも、残念ながらそういう美的センスは持ち合わせてない。
兄さんに頼むしかないのか。いや、デートするのがバレる。でも、葉月さんとデートするならおしゃれしたい。
初めてだし、ちょっとでもよく思われたいし。
でも兄さんにバレたくない。絶対に揶揄う。
兄さんにバレるか。デートでおしゃれか。
うん。デートの方が絶対、大事だな。
「兄さん。デートに行くような服を選んでください」
「いいけど。デートね。青春だねぇ」
「真面目なの!お願い」
「でもさ、優雨っておしゃれな服持ってないじゃん」
あれ、思ったより揶揄われなかった。
そういえばそうだそもそもおしゃれな服を持ってない。
「明日、買いに行くか」
「でも、お金ない。デートの時に使うかもしれないから取っておきたいし」
「しょうがない。ちょっとダボつくけど、俺のを貸すか」
「いいの?」
「かっこよくはならないかもだけどおしゃれだったらいい?」
「いいけど」
普段、兄さんの着てる服はかっこいい系なのになんでだろう。かっこよくならないけどおしゃれって何?
全く見当がつかない。
「優雨の系統だとこの辺かな」
おしゃれな服が次々に選ばれてく。
「中の服はこれ、アウターはこれ、下はこれ履いてバッグはこれ。着てきて」
「うん」
数分後
「うん。いいじゃん可愛い」
「可愛いより、大人っぽいのがよかった」
「大丈夫。優雨のこと好きになるやつは可愛いの多分好きだから」
「どういう意味?」
「そのまんま」
「いつもよりマシ?」
「似合ってるし、大丈夫」
「じゃあ、いいや」
本当は並んでもお似合いって思われるくらい大人っぽくして欲しかったけど、しょうがない。いつもの普段着よりはいいだろう。
「これ、土曜日まで借りてていい?」
「うん。デート楽しめよ」
「ありがとう」
「髪は当日やってやる。今度教えるから自分で覚えろよ」
「うん!」
これで服は大丈夫だし。
後は三日待つのみ!楽しみだな。
三日後
「兄さん、髪やってー」
「ちょっと待ってて」
いつもより、少し早めに起きてデートの準備をしてる。休日はいつも遅く起きてるからお母さんにびっくりされた。
それにいつもは絶対着ないような服を着てたからすぐにデートだってバレた。
「帰って来たら、色々聞かせてね」
「あー、うん」
男だって言っといた方がいいのかな。
こういうのって後々言っても面倒くさいことになりそうだし、偏見はないと思うけど言った方がいいよね。
「お母さん、今日、男の人とデートする」
「あら、聞いちゃってよかったの?」
「言っといた方がいいかなって」
「まあ、どっちでもいいわよ。危ない人じゃなきゃ」
「しかも、大人。五歳上だけど、危ない人じゃないから安心して」
「そう。じゃあ後でデートについて聞かせてね」
思ったより聞かれなかったし、何も言われなかったな。気にしすぎだったのかな。
まあ、とりあえずよかった。
「優雨、髪やるよ」
「今、行くー」
洗面所に急いで行く。
「ふわふわさせていい?服に合わせる感じで」
「お任せします」
どんな服装にどんな髪型が合うのか知らないし、そもそも髪型があんまり分からない。とりあえずマッシュにしちゃえって感じで今はマッシュだけど。
「はい。出来た」
「おおー、なんかおしゃれそう」
「これなら、完璧。普段の部屋着とは全然違う」
「言っとくけど、あれ部屋着じゃないんだけど」
「うん。まあ、いつもより全然違ってめっちゃいいから」
普通の服なのに。部屋着だと思われてたんか。そこまで酷かったか。
「待ち合わせより、五分早く行った方がいいよね」
「当たり前。初デートで遅刻は印象下がる」
「じゃあ、そろそろ行こうかな」
「いってらっしゃい。頑張れよ」
「うん」
あー。めっちゃ緊張する。
何話せばいいんだろう。もっと知りたいって言ったけど何話すのか考えてなかった。
いや、葉月さんがリードしてくれるはず。
あんなに大人っぽくてかっこいいんだから大丈夫。慣れてそうだし。
いや、それはそれでなんか嫌だな。
しょうがないと思うけどさ、慣れてる感あったら普通に嫉妬しそう。
重いかもしれないけど、なんか嫌だ。
しょうがないんだけどさ。
てか、よくよく考えたら、まだ付き合ってないし。
でも、海で会った時に手出すって宣言されていいよって言ったからもう付き合ってるのかな。
デートでそれっぽい雰囲気だったら、付き合ってくださいって言おう。
ちゃんとはっきりさせたいしね。
前世とか色々あるけど、今世は今世だし約束してるけど葉月さんはどう思ってるか分からないからちゃんと告白しよう。
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